29日。
26日に家を出て、すでに4日がたっていた。
昨夜は結局彼氏の出勤まで起きていたので昼間まで寝た。
家出してから初めてよく寝れたと思う。
(おかげで今夜も目が冴えているのだけれど)
たまった洗濯物を洗いに行った。
このアパートには共用の洗濯機がある。
あるにはあるが…あまり性能がよろしくない。
ので、いつも少し歩いた所にあるコインランドリーに向かう。
母親と多少和解は出来たものの、やはり不安も残る。
普段は履かないジーンズを履いて、彼氏のコートと彼氏のカバンを持ち、
サングラスをして外に出た。暑いわけではないのに、汗が出た。
あまりの洗濯物の量に7kgと4.5kgの洗濯機2台を回した。
その35分の間に役所の出張所まで住民票を取りに向かったのだけれど、
29日~3日まで休みだという。本当に、拍子抜けだ。
けれど、その出来事でなんとなく気が楽になって久しぶりにDVDを借りた。
元気がない時に見るとパワーになってくれる大好きなDVDを借りた。
家出したとは言え、仲違いしたままだった母親との関係が気になっていたんだと思う。
それが少しだけとはいえ前進したからDVDなんて借りる気にもなったんだろう。
全てを終わらせた頃には8時をまわっていた。
怒涛の3日間に比べて、4日目は本当に平和だった。
このまま引越しまで平和に過ぎていけばいい。
昨夜は結局彼氏の出勤まで起きていたので昼間まで寝た。
家出してから初めてよく寝れたと思う。
(おかげで今夜も目が冴えているのだけれど)
たまった洗濯物を洗いに行った。
このアパートには共用の洗濯機がある。
あるにはあるが…あまり性能がよろしくない。
ので、いつも少し歩いた所にあるコインランドリーに向かう。
母親と多少和解は出来たものの、やはり不安も残る。
普段は履かないジーンズを履いて、彼氏のコートと彼氏のカバンを持ち、
サングラスをして外に出た。暑いわけではないのに、汗が出た。
あまりの洗濯物の量に7kgと4.5kgの洗濯機2台を回した。
その35分の間に役所の出張所まで住民票を取りに向かったのだけれど、
29日~3日まで休みだという。本当に、拍子抜けだ。
けれど、その出来事でなんとなく気が楽になって久しぶりにDVDを借りた。
元気がない時に見るとパワーになってくれる大好きなDVDを借りた。
家出したとは言え、仲違いしたままだった母親との関係が気になっていたんだと思う。
それが少しだけとはいえ前進したからDVDなんて借りる気にもなったんだろう。
全てを終わらせた頃には8時をまわっていた。
怒涛の3日間に比べて、4日目は本当に平和だった。
このまま引越しまで平和に過ぎていけばいい。
家出3日目
今日は電話がならない…。
彼氏を送り出して暫くはやはり不安だったけれど、
静かな静かな家電の様子にようやく緊張を解いた。
気まぐれにメールボックスを開いた。8通溜まっている。
珍しい事もあるものだとメールを確認すると全て母親からだった。
日付と時間は昨日の彼氏との電話終了後から夜明けまで。
寝れてないんだな…。
仮にも自分の母親のことだ。容易に想像がついた。
1通、1通、よんでいく。「許して」と言葉を重ねる母親。
「連れ戻さないから」「約束するから」「死んでいるんじゃないかと」
そんな言葉が並ぶ。呼んでいて、苦しくなった。
「おじーちゃんが入院することに」そんな文章も出てきた。
返事を書くつもりなんかなかったのに、気付いたら返信ボタンを押していた。
探さないで欲しい事。今は会いたくない事。元気でいる事。
仕事を探している事。大学は辞める事。たんたんと書いていった。
「おかーさん、何も分かってないなぁ」そんな事を口にしながら
たんたんと返事をかえした。
夜。何故か寝付けなかった。寝なきゃいけないと思うのに、頭が妙に冴えていた。
ふいに彼氏が寝言でこう言った。
「家に電話するの?」
寝ぼけてるんだな、とただ笑った。
けれどその言葉につられたように昼間のメールの事を考えはじめた。
突然涙がこぼれた。あとは止まらなかった。
彼氏を起こしてしまうと、と思い声を殺して泣いていたのだけれど
結局は彼氏を起こしてしまった…。彼はイヤな顔ひとつせずに話を聞いてこう言った。
「今のさ。その素直な気持ちをさ。メールにして送れば?」
その言葉に背中を押されてメールを書いた。
朝、母から返事が来ていた。どうやら伝わったようだった。
ホッと息をついてから少しだけ泣いた。
彼氏を送り出して暫くはやはり不安だったけれど、
静かな静かな家電の様子にようやく緊張を解いた。
気まぐれにメールボックスを開いた。8通溜まっている。
珍しい事もあるものだとメールを確認すると全て母親からだった。
日付と時間は昨日の彼氏との電話終了後から夜明けまで。
寝れてないんだな…。
仮にも自分の母親のことだ。容易に想像がついた。
1通、1通、よんでいく。「許して」と言葉を重ねる母親。
「連れ戻さないから」「約束するから」「死んでいるんじゃないかと」
そんな言葉が並ぶ。呼んでいて、苦しくなった。
「おじーちゃんが入院することに」そんな文章も出てきた。
返事を書くつもりなんかなかったのに、気付いたら返信ボタンを押していた。
探さないで欲しい事。今は会いたくない事。元気でいる事。
仕事を探している事。大学は辞める事。たんたんと書いていった。
「おかーさん、何も分かってないなぁ」そんな事を口にしながら
たんたんと返事をかえした。
夜。何故か寝付けなかった。寝なきゃいけないと思うのに、頭が妙に冴えていた。
ふいに彼氏が寝言でこう言った。
「家に電話するの?」
寝ぼけてるんだな、とただ笑った。
けれどその言葉につられたように昼間のメールの事を考えはじめた。
突然涙がこぼれた。あとは止まらなかった。
彼氏を起こしてしまうと、と思い声を殺して泣いていたのだけれど
結局は彼氏を起こしてしまった…。彼はイヤな顔ひとつせずに話を聞いてこう言った。
「今のさ。その素直な気持ちをさ。メールにして送れば?」
その言葉に背中を押されてメールを書いた。
朝、母から返事が来ていた。どうやら伝わったようだった。
ホッと息をついてから少しだけ泣いた。
身分証明書
身分証明書は家出する時の必須アイテム。
けど、学生証じゃぁ意味がない。
保険証、パスポート、運転免許証、年金手帳
家にあるのはこれくらいだろうか?
あとはお役所で貰える住民票、印鑑登録証明書などなど。
私の場合、上記のどれも持ってこなかった。
パスポートは期限切れだし、年金手帳は免除して貰ってたのでないし、
保険証は運悪い事に母親が所持していてなかった。
運転免許証なんてものは当然持っているわけもなく。…大変困った。
彼氏にその事を相談してみると、「原付免許がいいんじゃない?」と一言。
そこで原付免許について調べてみると、
住民票さえあれば7000円強+筆記試験+講習で免許が貰える。
その講習も1~2時間程度のものらしく即日免許発行となるようだった。
住民票は市によって異なるようだが、幸い地元の役所では、
学生証も含む身分証明書+300円で住民票を手に入れられる。
住民票を引き出したとしても記録は残らない(との解答を得た)ので、
親に跡を辿られる必要もないわけだ。
16歳以上であれば簡単にとれる身分証明書…便利なものが世の中にはあるものだ。
けど、学生証じゃぁ意味がない。
保険証、パスポート、運転免許証、年金手帳
家にあるのはこれくらいだろうか?
あとはお役所で貰える住民票、印鑑登録証明書などなど。
私の場合、上記のどれも持ってこなかった。
パスポートは期限切れだし、年金手帳は免除して貰ってたのでないし、
保険証は運悪い事に母親が所持していてなかった。
運転免許証なんてものは当然持っているわけもなく。…大変困った。
彼氏にその事を相談してみると、「原付免許がいいんじゃない?」と一言。
そこで原付免許について調べてみると、
住民票さえあれば7000円強+筆記試験+講習で免許が貰える。
その講習も1~2時間程度のものらしく即日免許発行となるようだった。
住民票は市によって異なるようだが、幸い地元の役所では、
学生証も含む身分証明書+300円で住民票を手に入れられる。
住民票を引き出したとしても記録は残らない(との解答を得た)ので、
親に跡を辿られる必要もないわけだ。
16歳以上であれば簡単にとれる身分証明書…便利なものが世の中にはあるものだ。
家出2日目
朝早く、彼氏を家から送り出した。
昨晩遅くまで話を聞いてくれたのに、それでも仕事がある。
せめてきちんと起きて見送ろうと眠い目こすって起きた。
その後、寝なおす気分にはなれなかった。
彼氏が出て行って、僅か30分後だったと思う。
家の電話がなった。…誰だろう?それからも30分事にずっと電話がなる。
留守電つけといたほうがいいかと、ボタンを押した。
彼氏に借りた私用携帯電話で留守電にした事を伝えた。
お昼頃だったと思う。お腹が空いて来て、コンビニに行こうとしていたら
また電話がなった。…朝から数えたらゆうに10数本目の電話。
突然、留守電の応答に被るように母親の声がした。
思わずビクリとして、物を落としてしまった。
「いるんでしょ…?違うのかな。」
怖くて外に出れなくなった。それからも何度も何度も電話は鳴る。
どうして彼氏の電話番号をしってるのか?メモリは全て消去したのに!
怖くて怖くて彼氏にメールした。どうしたらいいの?って答えの出ない問いをした。
彼氏は冷静に「俺が仕事帰るまで頑張って」とメールを返してきた。
頑張ろうと思った…それでもやっぱり30分事になる電話は怖かった。
時計が20時を回った。残業がなかったならそろそろ帰ってくるはずだ。
案の定、残業を知らせるメールが入り彼氏は帰ってこない…
それでも電話はなり続ける。
「電話してください。」「娘、いるんですか?」
留守電に何件も何件も母親の声が入る。
連れ戻されてしまう。僅か2日目で。怖くて怖くて布団に潜った。
寝てしまいたいと思った。けれど寝れば、チェーンをかけたままの扉は開かない。
けれど、チェーンを外したくなかった。外に母親が張ってるような気がしたから。
怯えながら3時間半を過ごした。扉の開く音に思わずビクッとして、ベッドの上で固まった。
チェーンの引っかかる音…それから、彼氏の声。
「おーい。開けてくれ。」
少しだけほっとして玄関に走った。チェーンを外して扉を開けると、
ただいまと彼氏が笑っていた。引きつりながらおかえり、と告げた。
留守電を聞いた彼氏は「ちょっとまってろ」と一言告げて、
背広を脱ぐと1度深呼吸してからうちの家に電話をかけた。
コール音が聞こえる。怖い、怖い、怖い・・・
「あ、もしもし?留守電を聞いてお電話してるんですけれども…」
母親の声が僅かに聞こえる。何を喋ってるのかは解らない。
「いや、あのですね。この家は僕一人しか住んでないので。何の御用なんでしょう?」
・・・
「お気持ちは分かりますけど、僕一人なんで。子供さん、娘さんでしたっけ?知らないので。」
・・・
「え?着信履歴の僕の携帯?え、携帯番号ですか?何番ですか…?050……」
050で始まるのは、彼氏の家のIP電話。口パクで「バレテル?」と伝えると、
首を横に振る彼氏。どうやら、家の本当の電話番号はばれていないようだった。
やっと息がつけた…。
彼氏が間違いでかけたのだと思うと伝えると、どうやら名前を聞いてきたようだ。
慌てて首を横に振った。言わないで、という意思表示。
彼氏も分かっているのか小さく頷いてこう言った。
「名前言いたくないですよ。正直、朝8時から何度も何度も電話あって気持ち悪いんですよ!」
少し強い口調で言った。…どうやら、引き下がったようだ。電話が切れた。
お互い顔を見合わせて深い深い溜息をついた。
家出するってこういう事なんだ。人に迷惑をかけながら生きて行くって事なんだ。
昨晩遅くまで話を聞いてくれたのに、それでも仕事がある。
せめてきちんと起きて見送ろうと眠い目こすって起きた。
その後、寝なおす気分にはなれなかった。
彼氏が出て行って、僅か30分後だったと思う。
家の電話がなった。…誰だろう?それからも30分事にずっと電話がなる。
留守電つけといたほうがいいかと、ボタンを押した。
彼氏に借りた私用携帯電話で留守電にした事を伝えた。
お昼頃だったと思う。お腹が空いて来て、コンビニに行こうとしていたら
また電話がなった。…朝から数えたらゆうに10数本目の電話。
突然、留守電の応答に被るように母親の声がした。
思わずビクリとして、物を落としてしまった。
「いるんでしょ…?違うのかな。」
怖くて外に出れなくなった。それからも何度も何度も電話は鳴る。
どうして彼氏の電話番号をしってるのか?メモリは全て消去したのに!
怖くて怖くて彼氏にメールした。どうしたらいいの?って答えの出ない問いをした。
彼氏は冷静に「俺が仕事帰るまで頑張って」とメールを返してきた。
頑張ろうと思った…それでもやっぱり30分事になる電話は怖かった。
時計が20時を回った。残業がなかったならそろそろ帰ってくるはずだ。
案の定、残業を知らせるメールが入り彼氏は帰ってこない…
それでも電話はなり続ける。
「電話してください。」「娘、いるんですか?」
留守電に何件も何件も母親の声が入る。
連れ戻されてしまう。僅か2日目で。怖くて怖くて布団に潜った。
寝てしまいたいと思った。けれど寝れば、チェーンをかけたままの扉は開かない。
けれど、チェーンを外したくなかった。外に母親が張ってるような気がしたから。
怯えながら3時間半を過ごした。扉の開く音に思わずビクッとして、ベッドの上で固まった。
チェーンの引っかかる音…それから、彼氏の声。
「おーい。開けてくれ。」
少しだけほっとして玄関に走った。チェーンを外して扉を開けると、
ただいまと彼氏が笑っていた。引きつりながらおかえり、と告げた。
留守電を聞いた彼氏は「ちょっとまってろ」と一言告げて、
背広を脱ぐと1度深呼吸してからうちの家に電話をかけた。
コール音が聞こえる。怖い、怖い、怖い・・・
「あ、もしもし?留守電を聞いてお電話してるんですけれども…」
母親の声が僅かに聞こえる。何を喋ってるのかは解らない。
「いや、あのですね。この家は僕一人しか住んでないので。何の御用なんでしょう?」
・・・
「お気持ちは分かりますけど、僕一人なんで。子供さん、娘さんでしたっけ?知らないので。」
・・・
「え?着信履歴の僕の携帯?え、携帯番号ですか?何番ですか…?050……」
050で始まるのは、彼氏の家のIP電話。口パクで「バレテル?」と伝えると、
首を横に振る彼氏。どうやら、家の本当の電話番号はばれていないようだった。
やっと息がつけた…。
彼氏が間違いでかけたのだと思うと伝えると、どうやら名前を聞いてきたようだ。
慌てて首を横に振った。言わないで、という意思表示。
彼氏も分かっているのか小さく頷いてこう言った。
「名前言いたくないですよ。正直、朝8時から何度も何度も電話あって気持ち悪いんですよ!」
少し強い口調で言った。…どうやら、引き下がったようだ。電話が切れた。
お互い顔を見合わせて深い深い溜息をついた。
家出するってこういう事なんだ。人に迷惑をかけながら生きて行くって事なんだ。
離れて思う事
母親は母親だった。
自分の中でにしっかり存在してる。
今になって解る「母親」の色々なこと。
今だから考えられる「母親」のこと。
自分がどれだけ彼女をないがしろにしていたか、
自分がどれだけ彼女の好意に甘えていたのか、
考え出したら夜中な事も手伝ってとまらなかった。
彼氏に薦められて夜中だけど母親にメールを送った。
素直な気持ちを綴った。
探さないで、でも、心配しないで、でもなくて。
その時あたまの中にあった素直な感情を吐露した。
スッキリした。
弱音を吐くのも悪くない。それを聞いてくれる人がいるのなら。
泣くのも悪いことじゃない。寂しいと思うのも、会いたいと思うのも。
きっと当然のことなんだ。
自分の中でにしっかり存在してる。
今になって解る「母親」の色々なこと。
今だから考えられる「母親」のこと。
自分がどれだけ彼女をないがしろにしていたか、
自分がどれだけ彼女の好意に甘えていたのか、
考え出したら夜中な事も手伝ってとまらなかった。
彼氏に薦められて夜中だけど母親にメールを送った。
素直な気持ちを綴った。
探さないで、でも、心配しないで、でもなくて。
その時あたまの中にあった素直な感情を吐露した。
スッキリした。
弱音を吐くのも悪くない。それを聞いてくれる人がいるのなら。
泣くのも悪いことじゃない。寂しいと思うのも、会いたいと思うのも。
きっと当然のことなんだ。
始まり。
前日はクリスマスだった。
彼氏と美味しいゴハンを食べて帰ってきた。
久々にSkype(オンライン電話)を使用して喋っていた。
もしかしたら酔っていたせいかもしれない。はしゃいでいたんだろう。
午前2時を回った。彼氏は明日お仕事だ。しょうがないからSkypeを切った。
自分はお気楽大学生。そのまま本を読んで眠気に任せて…寝た。
次の日の朝、突然の怒鳴り声で目が覚めた。母親と弟の諍う声だった。
突然その会話に自分の名前が出てきた。そして、階下から自分を呼ぶ声。
「ネットで男探ししてるんだってね!」
・・・・何の事だ?とおもった。
ネットで男探しするわけがない。彼氏がいるのに。
何がどう考えればそれに結びつくんだろうか。寝起きの頭はまだ起きない。
「昨日ずっと喋ってたやろ!ネットで男捜して!」
阿呆の弟がどうやら母親にチクったようだ。
それを信じる母も母だが、勘違いを本当の事のように語る弟も弟だ。
違うと言い張ったけれど、まぁ無駄だった。
母親は完璧な理想主義者だ。彼女は子供に何かを選ばせる時に、
全ての中から選ばせるような事はしない。最良の物を初めから選んであって、
それを子供に選べと強要し選ばせるのだ。自分が「最良」と認めたもの意外は認めない。
それが我が家の22年間変わらない教育システム。
いい加減うんざりしていた。寝起きの悪さも手伝ったんだろう。
ぶちぎれた。「彼氏と喋ってたんだよ」と素直に言えないのは誰のせいだ?!
有名国立・有名私立出の男でないと認めないと豪語したのは母親だ。
彼氏の存在を匂わせればすぐにイヤな顔をして別れろと迫ったのも母親だ。
いい加減嫌気がさしていた。阿呆の弟の虚言はもうたくさんだった。
偉そうな御託を並べておきながら深夜に自分の彼女を実家に連れ込む馬鹿。
何処から沸いてくるのか意味不明な自信で自分が最も正しいと思い込む阿呆。
奴のストレス発散の為に向けられる暴言に言い返せば暴力で返す最低野郎。
散々な弟の罵倒と、母親の疑いの声。何かがきれた。
「そんなに気にいらんなら、家出てくわ。」
すぐさま荷物をまとめ始めた。でっかい鞄2個に、冬服夏服を詰め込んだ。
携帯のメモリを全て消去した。メールも全部だ。
昔の携帯の電池パックを抜き取り投げ捨てた。
メイクなんてしてる余裕はなかった。ただ「出て行く」という決意だけが固まっていった。
午後2時…母親が買い物にでかけた。馬鹿弟は部屋でギターを弾きながら
大音量で音楽を聴いている。確認して、荷物を引きづり出した。
玄関で5年間ずっと一緒だったペットと目があった。
泣きそうになった。連れて行きたい。けど、無理だ。
そのまま荷物をひきずって家を飛び出した。
自分の机の上に放り出した「家出宣言」。でっかい字で5枚書いた。
途中であまりの荷物の重さにタクシーを拾おうかと思った。
彼氏を呼び出して手伝って貰おうかとも思った。でもやめた。
これからは独りなんだ。家族という庇護はない。
どんなに荷物が重くても、腕に痣が出来ても、しんどくても、
誰も助けてくれないんだ。独りになるというのはそういうことだ。
家出とは、独りになるということだ。唐突にそう思った。
10分でつく距離を30分かけて歩いた。
髪を振り乱してスッピンで荷物をひきづる姿を、通行人がじろじろ見ていた。
それでも歩いて歩いて…長い坂を登っておりて、彼氏のアパートに着いた。
取り合えず、家出成功。けれど、『家出』の終着点はここじゃない。
彼氏と美味しいゴハンを食べて帰ってきた。
久々にSkype(オンライン電話)を使用して喋っていた。
もしかしたら酔っていたせいかもしれない。はしゃいでいたんだろう。
午前2時を回った。彼氏は明日お仕事だ。しょうがないからSkypeを切った。
自分はお気楽大学生。そのまま本を読んで眠気に任せて…寝た。
次の日の朝、突然の怒鳴り声で目が覚めた。母親と弟の諍う声だった。
突然その会話に自分の名前が出てきた。そして、階下から自分を呼ぶ声。
「ネットで男探ししてるんだってね!」
・・・・何の事だ?とおもった。
ネットで男探しするわけがない。彼氏がいるのに。
何がどう考えればそれに結びつくんだろうか。寝起きの頭はまだ起きない。
「昨日ずっと喋ってたやろ!ネットで男捜して!」
阿呆の弟がどうやら母親にチクったようだ。
それを信じる母も母だが、勘違いを本当の事のように語る弟も弟だ。
違うと言い張ったけれど、まぁ無駄だった。
母親は完璧な理想主義者だ。彼女は子供に何かを選ばせる時に、
全ての中から選ばせるような事はしない。最良の物を初めから選んであって、
それを子供に選べと強要し選ばせるのだ。自分が「最良」と認めたもの意外は認めない。
それが我が家の22年間変わらない教育システム。
いい加減うんざりしていた。寝起きの悪さも手伝ったんだろう。
ぶちぎれた。「彼氏と喋ってたんだよ」と素直に言えないのは誰のせいだ?!
有名国立・有名私立出の男でないと認めないと豪語したのは母親だ。
彼氏の存在を匂わせればすぐにイヤな顔をして別れろと迫ったのも母親だ。
いい加減嫌気がさしていた。阿呆の弟の虚言はもうたくさんだった。
偉そうな御託を並べておきながら深夜に自分の彼女を実家に連れ込む馬鹿。
何処から沸いてくるのか意味不明な自信で自分が最も正しいと思い込む阿呆。
奴のストレス発散の為に向けられる暴言に言い返せば暴力で返す最低野郎。
散々な弟の罵倒と、母親の疑いの声。何かがきれた。
「そんなに気にいらんなら、家出てくわ。」
すぐさま荷物をまとめ始めた。でっかい鞄2個に、冬服夏服を詰め込んだ。
携帯のメモリを全て消去した。メールも全部だ。
昔の携帯の電池パックを抜き取り投げ捨てた。
メイクなんてしてる余裕はなかった。ただ「出て行く」という決意だけが固まっていった。
午後2時…母親が買い物にでかけた。馬鹿弟は部屋でギターを弾きながら
大音量で音楽を聴いている。確認して、荷物を引きづり出した。
玄関で5年間ずっと一緒だったペットと目があった。
泣きそうになった。連れて行きたい。けど、無理だ。
そのまま荷物をひきずって家を飛び出した。
自分の机の上に放り出した「家出宣言」。でっかい字で5枚書いた。
途中であまりの荷物の重さにタクシーを拾おうかと思った。
彼氏を呼び出して手伝って貰おうかとも思った。でもやめた。
これからは独りなんだ。家族という庇護はない。
どんなに荷物が重くても、腕に痣が出来ても、しんどくても、
誰も助けてくれないんだ。独りになるというのはそういうことだ。
家出とは、独りになるということだ。唐突にそう思った。
10分でつく距離を30分かけて歩いた。
髪を振り乱してスッピンで荷物をひきづる姿を、通行人がじろじろ見ていた。
それでも歩いて歩いて…長い坂を登っておりて、彼氏のアパートに着いた。
取り合えず、家出成功。けれど、『家出』の終着点はここじゃない。
それは思いつき。
本当に思いつき。
気持ちを書きなぐる場所が欲しかった。
ただそれだけの理由でブログを始めます。
家出してからの日々や、家出する前の日々、思う事・・・
ただの手帳に書き留めるような事を徒然と書くつもりです。
気持ちを書きなぐる場所が欲しかった。
ただそれだけの理由でブログを始めます。
家出してからの日々や、家出する前の日々、思う事・・・
ただの手帳に書き留めるような事を徒然と書くつもりです。
