死者5000人の恐れ 中国・四川省地震、胡主席「国家挙げて」救助指示

5月12日22時32分配信 産経新聞


 【北京=川越一、福島香織】中国南西部・四川省で12日午後発生した大規模な地震で、中国国営新華社通信は、四川省綿陽市北川県の死者数が3000~5000人に達するとみられると伝えた。
 胡錦濤国家主席は「国家を挙げて」救助活動に当たるよう指示し、被災地への救援隊の派遣を命じた。
 日本人に負傷者が出ているとの情報は寄せられていない。
 米地質調査所(USGS)によると、震源は四川の省都・成都から北西に約159キロ離れた同省アバ・チベット族チャン族自治州◎(=さんずいに文)川県で、震源の深さは約10キロ。
 新華社通信は、成都の南東、約250キロの重慶市内の学校2校の校舎が倒壊し、4人の生徒が死亡したと速報した。また、震源から約100キロ離れた成都 近郊の都江堰市の高校でも建物が倒壊、900人近い生徒が生き埋めになっており、周辺道路など交通網は寸断されているという。四川省に隣接する甘粛省でも 少なくとも10人が死亡、14人が重傷を負ったと伝えている。
 震源の◎川県は、漢族、チベット族、回族、チャン族が混在する。同県の総人口は約10万6000人で、西南部にはパンダの自然保護区がある。

【関連記事】
中国・四川省地震、台湾でも震度1 一部観光客と連絡取れず
中国・四川省地震、学生900人が生き埋めの情報
【解説】中国は地震大国 直下型は世界の3分の1が発生
中国・四川省地震 小学校2校倒壊、児童4人死亡 負傷100人超
「怖くてビル飛び出した」北京の高層ビルも揺れる 中国・四川省地震

最終更新:5月12日23時46分