耳穴にはどこまで入れられるの?

結構大切なエチケットポイント
耳ケアのウソ・ホント

耳掃除が趣味の私。いつものように耳掻きでグリグリしながらふと思いました。「耳掻きってどのくらいの深さまで入れていいんだろう?

安心かつ存分に耳掃除を楽しむために、虎ノ門アイ・クリニックの小林健彦先生にお話を伺いました。

「結論から言います。そんなこと試しちゃダメ! 耳の入り口から鼓膜までは普通2、3cmしかないので、奥に入れると鼓膜を傷つける危険性があるんです」

そ、そんな! じゃあ、先の丸い綿棒なら大丈夫ですか?

「綿棒はさらにNG。耳の穴に対して球部は大きいので、耳垢を奥に押し込んでしまい、鼓膜の振動が悪くなって聞こえが悪くなることもあるんですよ。私も綿棒だけで耳掃除はできないですね」

いままでの私は間違っていたんですね…。耳から、じゃなくて目からウロコです。では正しい耳掃除方法を教えてください!

「週に1回、ウエットティッシュで入り口を拭くくらいで十分。そもそも耳アカは耳の穴の皮膚を覆って守っているものなので、少しあるくらいの状態のほうがいいんです。またカサカサの耳アカの場合、自然とはがれ落ちて外へ出ていくものなんですよ」

ありがとうございます! ほかに気をつけるポイントはありますか?

「お 風呂上がりにはいじらないこと。皮膚がふやけて傷つきやすくなっていますから。また湿った耳アカの人は奥に詰まってしまいがちなので、耳鼻科で掃除しても らうのがベターです。耳の中は見えないところなので、極端な話、家庭では耳掃除をしない方がいいという先生もいるほど。うちでも子どもの耳掃除は妻に任せ ず、必ず私がしているんですよ」

“お母さんのひざ枕”のイメージがある耳掃除ですが、家庭ではやりすぎないのが賢明なよう。お気に入りのマイ耳掻きも封印せねば…。さらに“カレの耳掃除をして母性をアピールする作戦”も失敗に終わりそうです。トホホ。
(小坂井良子/清談社)
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