今年は、例年よりも幾分早く

桜の季節となりました。

 

 

火葬場は、桜がきれいなところが

多いです。

 

満開の桜も切なく、

またハラハラと散る桜も切ないものです。

 

ご遺族は、桜を見るたび

今日のことを思い出すのだな~。

と毎年思うのです。

 

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(画像は日華多磨葬祭場)

 

 

 

この季節

葬儀のナレーションには

桜の花の和歌を添えることがあります。

 

司会者の裁量によるのですが、

何と言ってもよく使われるのは、

 

西行法師の

願わくは花の下にて春死なむ

    そのきさらぎの望月のころ』

もちろん、そうは言っても

残された遺族やご縁の皆様にとっては

あまりにつらい別れである…

と続きます。

 

私が好きなのは、

 

本居宣長の

『敷島の大和心を人問わば

        朝日ににほふ山櫻花』

 

高度成長の時代を

たくましく生き抜かれた方のご葬儀に

添えさせていただきました。

 

家族葬が多い最近は、

桜をテーマにしたプレイリストを

BGMとすることもあります。

 

コブクロ 桜

『桜の花びら散るたびに

届かぬ思いがまた一つ

涙と笑顔に消されてく ♬

冬の寒さに打ちひしがれないように

誰かの声でまた起き上がれるように

… 』

 

 

 

ご遺族の皆様、

涙で見上げた桜花が

いつか笑顔で見られますように。

 

 

 

 

 

 

東日本大震災から10年の時が流れました。

 

あの日、

皆さんはどこで、何をしておられましたか。

 

私は、あるご遺族様と一緒に

文京区の護国寺 桂昌殿で

葬儀式場の下見をしていました。

 

どなたにも‘あの日’の物語が

あることと思います。

 


 

2011年3月11日

 

あの震災後の混乱を記録した本を

ご紹介したいと思います。

 

東日本大震災

「 葬 送 の 記 」

鎮魂と追悼の誠を御霊に捧ぐ

(PHP研究所 菅原裕典 著)

 

著者の菅原さんは、

仙台市の葬儀社の社長さんです。

 

本の帯には…

あの大惨事のとき、葬祭業者たちは、

現場でどう行動し、ご遺体とどう接し、

ご遺族とどう向き合ったのか?

と、紹介されています。

 

 

 

機会があったら手に取るべき一冊と思います。

 

しかし、読み終えるには、覚悟がいります。

時間がかかります。

 

あまりにも凄絶な様が描かれているからです。

 

同業者として、

過酷そのものの難局を乗り切った皆さんに

心からの感謝と敬意を捧げます。

 

宮城県内だけでも

死者1万人を超えていました。

 

その方たちの身元を調べ、

柩に納め、荼毘にふす。

 

生身のご遺体と時間との闘い。

タイムリミットはとうに超えた闘い。

想定を超えた闘い。

前例との闘い。

 

本の中に

『検視して終わりの避難訓練じゃだめだ』

という、叫びが描かれています。

 

ご遺体は一度、仮埋葬されています。

避難訓練に、臭いはありません…。

 

 

 

テレビドラマ 『 監察医 朝顔 』という

作品でも10年を経てもなお続く、

三陸の復興なかばの街や

行方不明扱いのままの大切な方を

探し続ける

家族が描かれていました。

 

一方、同じドラマの中、

トンネルの大規模崩落事故の場面、

救助本部と一緒に

死体検案所、安置所が、手際よく

準備される場面が描かれていました。


 

 

不謹慎じゃないかと詰め寄る

被災者家族に、主人公たちは、

『必要になってから用意するのでは、

 遅いのです』

と説明します。

 

東日本大震災の教訓が生きていることを

うかがわせるストーリ―展開でした。

 

東日本大震災の混乱は、

教訓として、

対策に反映されているのでしょうか。

将来、どこかで大災害が起きた時。

私たちは…。

 

 

 

できる限りの備えと

覚悟が

必要なのだと思うところです。

 

 

 

自宅の近所にある寺院が

運営している貸し式場、寺院の会館も

改修、立替えの時期に来ているようです。

 

まず、青山葬儀所ほど大きくなくても

席数の多すぎる大型式場は、

家族葬を望む場合ですと

スペースを持て余してしまいます。

 

大きなホールを分割して

家族葬に最適なサイズ感のホール2つに改装工事をしたり、

安置施設を併設するホールも増えました。

 

行き届いた管理も重要です。

 

ご寺院の中でも、

葬儀会館の貸し出しや運営に

積極的な場合と、そうでない場合とで、

差が出てきています。

 

先に記したような、

ご遺族、参列者目線での使い勝手がよくない会館は、

私共葬儀社の提案する式場候補から

はずしてしまいます。

 

最近は、

ご寺院が地元の葬儀社さんに管理を委託し、

リニューアル工事も任せて

使いやすい式場として生まれ変わる

という例もあります。

 

 

 

ところが、こんな残念なこともありました。

 

 

地元で昔からよく知られた

○○寺の会館で葬儀をしたい

と、ご遺族様からの

希望で葬儀をすることがあります。

 

『おじいちゃんのエンディングノートに

 ○○寺の会館で葬儀すると書いてある』

といった場合などです。

 

 

おじいさまのイメージは、

ご近所さんの葬儀に出向いた頃の

会葬者が100人、200人とお参り下さるような、

ある意味にぎやかな葬儀。

 

そして、その当時は

できて間もない会館だったのでしょう。

 

それが、

ごくごく稀な例なのですが、、

時が流れ、今は少し古さが目立ち、

昔ほど頻繁に利用されなくなった会館

だったということが…。

 

 

 

今だに忘れられません。

残念ながら横浜の地元で有名だった

ご寺院の会館でのご葬儀。

 

空気がよどみカビ臭さが漂い…

式場の蛍光灯がいくつかがチカチカしている…。

配膳室の冷蔵庫は故障中。

4つあるクーラーの内1つは動かない。

 

家族葬には広すぎる

100人席のホールに30人程の参列者。

遺族控室とお清め所は、階段で2階へ。

しかも、靴を脱いで畳の広いお部屋。

トイレは和式で、洋式を使いたいときは

別棟の本堂脇のトイレへ。

 

本当にあったのです。。

思い出すたび冷汗が出ます。

 

そういう時に限って、足の不自由な

ご親戚がおられ、難儀をする。

ご遺族は、恐縮し後悔する。

 

そうなると、ご遺族のご希望だったとはいえ

私共葬儀社も少なからず責任を感じます。

 

 

 

葬儀のプロとして

もっと他の提案ができなかったか?

 

故人やご遺族のご希望に沿うだけで、

『ご遺族の希望なら仕方ない…』と、

他人事にしていなかったか…。

 

 

 

式場選びは、経験と情報が必要です。

 

・ご参列者様のアクセスの良さ

・料金

・火葬場までの距離

・使い勝手  等々・・・

 

 

 

どうぞ、笑って話せるうちに事前相談をなさって、

いづみ会の幅広い知識と情報をご活用ください。

 

 

 

 

『青山葬儀所の利用休止の話題の続編です』

 

 

 

青山葬儀所は再開のプランが白紙ですが、

今、あちらこちらでこういった公共の葬祭場、

火葬炉の改修工事が行われています。

 

老朽化して立替の時期を迎えているという事情。

災害に備えた耐震工事・・・。

 

 

 

例えば、川崎市

 

川崎市高津区の『かわさき北部斎苑』

 

平成16年に

かわさき南部斎苑が開設されるまでは

市内で唯一の施設で

川崎市立葬祭場

と称されていました。

(南武線 津田山駅近の火葬場)

昭和10年に開設。

昭和60年の改修後、

老朽化がかなり進んでいました。

 

平成24年度から計画的に大規模改修工事が行われ、

令和2年9月末までに施設全体の工事が終了しました。

 

入れ替わるように、

川崎市川崎区の『かわさき南部斎苑』では、

現在、空調設備、照明設備などの

改修工事を実施しています。

 

 

他にも改修中の施設は

 

さいたま市の浦和斎場。

船橋市の馬込斎場。

 

と、枚挙にいとまがないほどです。

 

 

 

最新の火葬炉、防塵設備の導入。

耐震工事、補修、改修工事が

あちらこちらの火葬施設で行われているのです。

 

施設の安全確認が必要な時期でもあるのでしょう。

 

 

 

そして、この工事には

今どきの葬儀に併せた

利用者目線の工夫が施されています。

 

・ご遺体の保冷の安置施設

 

・お着せ替え処置やご納棺を行うスペース

 

・お式場として、家族葬用の小規模なホール

 

・直葬(火葬のみ)のご遺族のためのお別れ室

 

・ご火葬中の休憩室はお座敷から

 バリアフリーのテーブルと椅子の席へ

 

・男性用のトイレにもおむつ替えの台を設置

 

・授乳室の完備

 

等々です。

 

共通して変わらないのは、

場内が広すぎて、たくさん歩かされること。

公共の交通機関が充実していないこと。

(ごめんなさい、心の声です…。)

 

 

 

間もなく、3.11

東日本大震災から10年となります。

 

 

 

政治家、芸文化人、スポーツ関係者、等々、

著名人の大規模な葬儀や、お別れ会の

会場としてテレビでもたびたび名前を聞く

『東京都青山葬儀所』

・・・通称 〈 あおさい 〉

 

参列する著名人が沈痛な面持ちで

インタビューを受けたり弔事を述べる

様子やご出棺の映像と共に

名前を聞いたことがあると思います。

もちろん参列したことがある方も

おられるでしょう。

 

その名の通り、東京都が所有する葬儀式場

 

東京23区での大型葬儀というと、

名前が挙がるのは

青山葬儀所

増上寺 光摂殿(こうしょうでん)

護国寺 桂昌殿(けいしょうでん)

中野 宝仙寺、千日谷会堂

桐ケ谷斎場 雲の間・・・等々。

社葬や学校葬などが行われました。

 

千人以上の方がご弔問においでになり、

お焼香するまでに一時間以上

並んで待つこともよくありました。

 

そんな思いをなさった世代の方が、

葬儀に参列するのは難儀だから

家族葬にしようと変わってきている

のではないでしょうか。 (脱線)

 

 

 

新人の頃は、

『あおさい(青山葬儀所)で

 葬儀の司会を任せられるようになりたい』

と、研修に励んだものです。

 

青山霊園に隣接し、春は桜花が美しく

緑に囲まれた趣のある斎場でした。

 

 

しかし、

このような斎場には“葬儀場あるある”な

悩みもあります。

 

夏は暑く、とにかく 蚊が多い。 

ゲリラ豪雨に泣いたこともありました。

 

あっ、焼香待ちの列の中ほどに蚊柱が発生。

待ちくたびれたご弔問客のイライラに火が付き

何とかしてっ ! と叱責を受けたことがありました。

ユスリカという蚊に似た小さな羽虫の集団、

口や目に入りそうでイヤですよね。

払っても払ってもまとわりつきますし…。(脱線)

 

秋は、落ち葉の始末に悩まされ、

冬は、深々と凍える寒さ。

 

その青山葬儀所が老朽化による

建替え、改装のため、

利用休止と発表されたのは昨年の9月。

 

15年ほど前から増築、改装が施されてきましたが、

築55年を迎える建物は、

いよいよ節目の時を迎えました。

 

コロナ禍ゆえ、

大型葬儀が営めないという事情もあります。

耐震工事が必要という声もあります。

 

しかし、残念ながら現状では、

建替えや改装の具体的な計画は

公表されていない状況です。

 

今後の葬儀事情に合わせ、その在り方を

検討するということなのでしょうか。

 


 

青山葬儀所に限らず、寺院が運営する

葬儀式場の建替え、改修は、現代の課題です。

 

10年ほど前までは、あちこちの交差点に

 『○○家葬儀式場 於:△△寺会館』

という看板(私たちは捨て看と呼びます)が

設置され、駅前に○○家と書かれた提灯を

持ったお手伝いの方が立っていました。

 

ご弔問、参列の方は、その案内を目印に

葬儀場に向かいました。それだけ、寺院の

会館で葬儀が営まれていたのです。

 

しかし、家族葬が多くなったころから

寺院の会館の利用が少しずつ減ってきました。

そして、人気のある会館とそうでないところが

見受けられるようになりました。

 

 

 

利用減の理由で思いつくことがあります。

 

ご近所や地域で行うよりも、

会社関係の方が弔問しやすい

駅近の斎場が好まれるようになった

 

バリアフリー仕様が必要になった

お通夜後のお清めの席は

座敷よりもイス席が好まれるようになり、

トイレも洋式が必須。

 

屋外にテントなど張らずに、ロビーで受付、

待機ができること。

階段を使わずに移動ができるEV完備のこと。

 

あちらこちらの寺院会館が抱える課題です。

 

 

 

青山葬儀所のトイレが洋式になったのは

先に述べた15年前の改修工事の時。

『やっと洋式になった、ご案内が楽になる』

と、安堵したたことを思い出します。

 

寺院の会館のお座敷の座卓がテーブルと椅子になり、

洋式トイレが増えることは、

膝や腰の痛む方が参列しやすくなる

ということなのです。

 

 

 

私共は、葬儀の式場をご提案する際に、

こういったことも考慮するのです。