カビの感染によって起こる犬の皮膚炎には、白癬、マラセチア、カンジダなど、様々な種類があります。

また、菌糸をのばしながら繁殖を行う糸状菌(皮膚糸状菌)や細胞分裂によって繁殖を行う酵母菌(酵母様真菌)など、その性質によっても細かく区分されています。

カビの胞子は、空気中にも浮遊しており、土壌や茂みの中、浴室の壁面、畳やカーペットなど、様々な場所に存在しています。

そして、梅雨や秋雨の季節など、じめじめと湿度が高い気候になると、活発に繁殖しやすくなります。

室内をどんなに清潔に保っていても、カビが全く存在しない環境を作る事は不可能と言われています。

カビの胞子が体につくと、必ず皮膚炎が生じる訳ではありませんが、何らかの原因によって過剰繁殖が起こると、皮膚の痒み、脱毛、赤み、黒ずみといった病変を引き起こすようになります。

犬のカビは、人にも感染が及ぶ事があるため、人畜共通感染症と言われています。