1998年10月12日、私の大切な娘「しずか」がSIDS(乳幼児突然死症候群)のため、この世を去りました。それまで、病院の廊下などで、SIDSの文字を目にしていたり、新聞や子育て雑誌などで、その病気の存在は知っていましたが、実際にSIDSに直面した私は、その不条理な病気に憤りを感じたり、我が子を二度と抱くことができない深い悲しみに打ちひしがれています。

「しずか」がくれたたくさんの幸せに対して、何もしてあげられなかった私ですが、彼女がこの世に生を受けた証に、また、彼女の死を無駄にしないためにも、この悲しい体験を通して、個人レベルでSIDS防止のための活動をしてみようと考えました。 どこまでやれるかわかりませんが、できるだけ多くの情報を集めて、このページに掲載していきたいと思います。

2004年も本日でおしまいです。今年はしずかの7回忌の法要を営みました。彼女がいなくなって、長い時間が経過したようにも感じますし、昨日の事のようにも思えます。このホームページを作ったのは1999年の1月3日です。娘を失って初めて迎える新年にほぼ1日がかりで作成しました。その後、同じ悲しみを持つ多くの友人と出会い、色々な話し
をしました。                                    

昨日、そんな友人の一人からプレゼントを頂戴しました。天使をモチーフにしたカードと天使のカードスタンド、それから、天使の熊さんです。カードには可愛い天使が描かれていました。そのカードを見ていると、幼くして逝ってしまった子ども達も、平和で穏やかな世界で無邪気な笑顔で過ごしていてくれているのではないか思えてきて少し安心もします。     

子どもが犠牲になってしまう事件や事故、その他、様々な事をニュースなどで耳にする機会が最近多くなってきているような印象をもっています。こうした悲しい出来事が無くなるように祈りながら2005年を迎えたいと思います。    
乳幼児の呼吸が眠っている間に停止し、死亡する「乳幼児突然死症候群(SIDS)」について、日本SIDS学会は、この病気を厳密に診断する初の手引きを作成し、3日、東京都内で開いた総会で公表した。
国内では、旧厚生省研究班がSIDSの定義と診断の手引きをまとめているが、「原因疾患のない突然死」などと概念的な定義のため、本来なら別の症例までSIDSと診断する医師もいるとみられる。
学会では具体的な基準が必要として、症例を検討してきた。その結果、5つの類型に分類。解剖所見などを判断して、
「SIDS」
「その疑いのあるもの」
「他の病気による死亡」
「外因死」
「分類不能」
とすることで、死亡診断書に明確に記載できるようにした。
「SIDSは、解剖しても死因となる異常が見つからない2歳未満の突然死で、国内では年間400~500件発生しているが、診断基準は医師によりまちまちなのが実情。またSIDSとされた例で、家族側が医療施設の過失による事故死として訴訟を起こすケースが増えており、学会の手引きは、厳密な統一基準を示して、現場の混乱を防ぐことも目指している。

手引きは小児科、法医学などの専門家25人による同学会症例検討委員会が、約400例の解剖所見などを分析し、作成した。
解剖による診断は、死亡時の状況の詳細な調査をふまえて、厳密に行うように指摘。
<1>SIDS
<2>SIDSの疑い
<3>既知の疾患による死亡
<4>事故・虐待などによる死亡
<5>分類不能
の5分類に診断するための基準を解説した。
SIDSは呼吸中枢の未発達などで起きると推定されているが、正確な原因は未解明
健康状態および既往歴からその死亡が予想できず、しかも死亡状況および
剖検によってもその原因が不詳である乳幼児に突然の死をもたらした症候群。出生後
6カ月までに発症して、3-4カ月がピークとされています。

つまり解剖をしても突然の死亡を説明するような頭蓋内出血、広範な肺炎心筋梗塞な
どの所見が見つからないということである。

典型的なSIDS(sudden infant death syndrome)は元気であった赤ちゃんが睡眠時に
呼吸が止まり、 そのまま眠り続けるがごとく死に至るし、家人が気がつかない例があ
り得ます。

睡眠時、sleep apnea(睡眠時におこる無呼吸)はどの赤ちゃんにも起こるが。回復す
る防御機能があります(覚醒反応)・・幼児疾患、新生児原発性無呼吸発作

この覚醒反応が未熟児、感染、気道狭窄などで遅延すると、ますます低酸素状態とな
り、呼吸が抑制され、悪循環に陥り死亡するとされています。

つまり呼吸中枢などがある脳幹部が微細な異常をもってるのではないかと言われます。

ある一定、つまり健康児にもある睡眠時無呼吸で、血液中の酸素の低下と二酸化炭素
の増加が起こるとこの呼吸中枢の化学受容体が働き、覚醒反応をして、また呼吸がお
こり、無呼吸が改善されます。

しかしこの呼吸中枢が微細に異常を来している場合、覚醒反応が遅延したり呼吸中枢
が抑制されたり、また呼吸がとまったままになり、血中の酸素がどんどん低下して、
あまりに高度に低酸素血症になると、呼吸中枢が抑制されまた微細異常を増長させま
す。そしてまたこの微細異常から覚醒反応がもっと遅延、そのためますます無呼吸に
なり、ますます血中の酸素がどんどん低下して、ますます高度に低酸素血症になり、
異常が強くなり死に至るという状態でないかとも言われています。

ただこの脳幹部の微細な異常がなぜ起こるかは不明です。