【解体現場の見学】

【解体方法について勉強会】

　協同組合長野県解体工事業協会（竹原健二理事長）はこのほど、上田市の旧市役所高層棟の解体工事を生かし、協会員の「解体工事技術研修会」を行った。

　専門業として解体工事業界のレベルアップを図ろうと、これまで県外で行っていた研修会を、長野県内で現在、行われている高層階の建物解体を対象にして開いた。

　上田市新本庁舎建設第２期工事（既存高層棟解体・地下改修）は現在、北野・宮下特定建設工事共同企業体が行っている。

　高層棟解体は、新庁舎との間が狭く、周囲に歩行者など交通量が多いという安全に特に配慮が必要な環境と、高層棟の地下は残すという難易度が高い。

技術が必要な解体工事になっている。

　今月上旬から駐車場にアームの長い大型の解体重機を用いて、東側壁面の中央部を上から解体している。

　研修会には県内の解体工事業21社が参加。

解体現場では、工事の責任者から、事前に３Ｄ立体図面を作成し、重機のアームが届く範囲や操作する運転席からどのように見えるかを検討。解体手順の計画を作成したことなどの説明があった。

　参加者は盛んに動画を撮影するなど、県内では珍しい大型の解体現場を見学した。

　勉強会は上田商工会議所の会議室で行った。

　竹原理事長が進行し、重機を地上に置いて解体する地上解体と、高層階で用いられる建物の上に重機を置いて解体する階上解体など解体方法について、参加者が意見を出しながら話し合った。

　竹原理事長は「以前は横浜の解体現場で研修を行い、今回は県内で研修ができることになった。高層棟で近接した建物がある高度な仕事をどのように行うか、実際に携わる事業者と協会各社の考え方の違いがあり、どのような解体が一番良いかを考える場になった。専門事業者として研究し、業界のレベルを上げていきたい」と話していた。

上田市の旧市役所高層棟の解体工事を生かし「解体工事技術研修会」！長野県解体工事業協会。