【市街地を眼下に見下ろす

高台の公園に群生するフジバカマ】

 

【マーキングされたアサギマダラ

(3日、若林さん撮影)】

 

 

 

 

 

 

 

 上田市住吉の玄蕃山公園に長距離移動することで知られる大型のチョウ「アサギマダラ」が飛来している。


 地元の長島自治会が「コロナ禍で思うように学校生活を送れない子どもたちに感動を」と”アサギマダラを呼ぶプロジェクト”を、立ち上げ、食草のフジバカマを植栽するなど活動している。
 

 同公園は上信越自動車道上田菅平インターチェンジの東側高台。

上田城主仙石家の重臣、荒木玄蕃と妻の慰霊碑がある展望広場の南斜面に200株を超すフジバカマが群生し、吸蜜するアサギマダラを間近に見ることができる。
 

 近くに住む若林安奈さんは小学生の子どもたちと毎日、観察に訪れているといい「ふわりふわりと飛ぶ姿はとても優雅。薄く透き通った羽がきれいで何度でもここに足を運びたくなります」。

 

 若林さんが3日に出合ったアサギマダラにはマーキングがされており、9月27日に群馬県吾妻郡東吾妻町の農園から飛んできたことが分かった。

 「コロナ禍で行きたくても行けない実家のすぐ近く。アサギマダラが縁をつないでくれたと感じてうれしかった」とほほ笑む。
 

 同自治会の小林則男会長(66)は「アサギマダラは浅葱色の羽が美しく、人間を恐れない魅力的なチョウ。来年以降はさらに活動の幅を広げ、感動を将来につなげていきたい」と話している。


 フジバカマの群生地前には地元の子どもたちが描いた看板がある。