カタリ。182 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

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『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



斗真様の所へご案内致します。



如月さんの言葉に立ち上がる。

潤も一緒に立ち上がると...

俺の後ろを黙って付いて来た。



長い廊下を歩き、奥の部屋の前で止まると

如月さんは床に座り頭を下げた。



斗真様。失礼致します。

櫻井様と潤様をお連れ致しました。


...入れ。



中から生田の声が聞こえた。

如月さんは頭を上げるとそのまま

スッ...と障子を開けた。



部屋の中は間接的な明かりで

灯されていて薄暗い。



とてつもなく広い部屋でほとんど何もなく

奥の方に...布団が敷かれていて...

生田が半身を起こしてるのが見えた。



櫻井様...どうぞ奥へ...。


...はい。



如月さんの言葉に一歩部屋の中に入る。

それを見届けた如月さんは

一礼してゆっくりと障子を閉めた。



...翔...こっちに来てくれるかい?


...はい。



生田に呼ばれてゆっくりと近付いた。

潤はその場から動かずじっとしている。



生田に近付くと...顔色がよくない。

まだ...完全に復活してないのが分かった。



...翔...お前は...何をしたのか分かってる?


...分かってる。


...分かってないよ。

お前は...和也を見殺しにしたんだ。


違う。

ニノは...しあわせになる為に

ここから逃げた。


...しあわせになる為...?

ははっ...お前もアヤカシに惑わされたか。


...惑わされてなんかないよ。


皆...そう言うんだよ。

自分は惑わされてない。自分の意志だと。



そう言って生田は冷たい目で俺を見る。

あぁ...やっぱり...駄目なんだな...。



どんなに言っても...

俺の言葉は生田には届かない。



...何を言っても...平行線なんだな...。


そうだね。

だから早くお前達の目を覚まさせないとな。


...睦月。


...はい。



生田が名を呼ぶと...どこからか人が現れた。

初めて見る人だ...。



今からアヤカシ共を抹殺しに行く。

準備をしろ。


...なっ...。


斗真様...まだお体が万全ではございません。


構わん。今すぐ出る。

如月と弥生(やよい)に準備をさせろ。

後、卯月(うづき)も連れて行く。


...分かりました...。


翔、お前にはアヤカシ共を誘き出す

餌になって貰うぞ。


...は?!


睦月。

翔を連れて行け。


はい。


ちょっ...生田さん!!

餌ってなんだよ!!俺は行かない!!


...お前に決定権はない。


生田さん!!



睦月と呼ばれた人が俺の背後に回り

俺は後ろ手に捕らえられた。



そのまま俺は引きずられる様に

生田の部屋から連れ出された。






To be continued.