茂みの前でしゃがみ込みボールを探す。
ごめん、ニノ。ボールある?
ここら辺だと思うんだけどなぁ。
ボールを探す振りをしながら
ポケットから智に預かった瓶を取り出す。
奥に転がったかな?
見てみるね。
ニノが茂みの奥に行く。
俺はしゃがんだまま茂みをかき分け
ボールを探す振りをしながら
少しずつ祠に近付く。
祠に手が届く所まで移動し
瓶の蓋を開けた。
...翔さん...まだ待って。
こっち見てる人が居る。
...了解。
ガサガサと茂みをかき分ける。
あ、ボール見っけ。笑
...翔さん。いいよ。
ニノの合図で俺は祠に
瓶の中身を全部振りかけた。
瓶の蓋を閉めポケットに入れてから
見付けたボールに手を伸ばす。
ニノ!!ボールあった!!
良かった。笑
見付けたボールを掲げニノに見せる。
屋敷の人も特に不振がる事もなかった。
祠に綻びが出来るまで数分かかる。
俺達は再びキャッチボールを始めた。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
霊媒師の屋敷の裏側に着いた。
気配を消したまま屋敷に近付くと
中から翔と和也の声が聞こえた。
和也...元気そうで良かった。
空を仰ぎ結界に綻びが出来るのを待つ。
辺りが少しずつ暗くなって来た。
...そろそろかな...。
そう思ってた時。
結界の一部が黒く綻びが出来たのが見えた。
あそこか...。
足に力を入れピョンと塀に飛び上がる。
そのまま黒く綻びてる結界の中に
手を突っ込んだ。
To be continued.