今回は今年ノーベル賞を受賞したオプジーボについてお話したいと思います。

免疫機能が正常に働いている状態では、私たちの体はがん細胞を「自分ではないもの」と判定し、T細胞という免疫細胞が主役となって、がん細胞を攻撃します。
しかし、がん細胞は免疫機能による攻撃を受けないように、PD-L1という物質を作り出します。このPD-L1という物質が、がん細胞を攻撃するT細胞のPD-1受容体と結合すると、「がん細胞への攻撃を止めろ!」という信号が発信されます。こうして免疫機能にブレーキがかかり、T細胞はがん細胞への攻撃ができなくなってしまうことがわかりました。
オプジーボは、抗PD-1抗体と呼ばれるお薬です。オプジーボはT細胞のPD-1に結合して、がん細胞から作り出されたPD-L1との結合を阻止することにより、免疫機能にブレーキがかからないようにして、T細胞のがん細胞を攻撃する力を高めます。
オプジーボによる治療は、手術による治療が難しい患者さんが対象になります。しかしオプジーボに含まれている成分に対して、以前、アレルギー反応(気管支けいれん、全身性の皮膚症状、低血圧など)を起こしたことがある方は、さらに重いアレルギー反応が出る可能性があるため、オプジーボの治療は受けられません。