お礼とご報告が、大変遅くなりました。

 

12月10日(日)駒込教会で開催した『人生でほんとうに大切なこと』

出版記念講演会は、おかげさまでお天気にも恵まれ、スタッフも入れると

総勢80名を超える方々にお越しいただき、無事終了致しました。

 

会場には、取材にご協力いただいたご家族の方々、インタビューを

させていただいた医療関係者の方々のお姿もあり、目頭が熱くなり

感謝ばかりでした。

 

ほんとうに、みなさま、心よりありがとうございます。

 

(こんな可愛らしい看板を作ってくださった橋本さん。

「これ、作ったよ」なんて一言もおっしゃらず、こっそり作って、そっと貼って・・・

 私が気づいたのは、講演終了後のことでした。ありがとうございます。)

 

講演会終了後、2つ、気づいいたことがあります。

 

1つは、「人生でほんとうに大切なこと」について語る時間は

「幸せに生きること」について考え、語りあう時間なので、

自然と笑みこぼれる楽しい時間になるのだ、ということです。

 

 

今回の講演も、ずっと笑いの絶えない時間となりました。

それは、ご自身の体験をユーモラスに語ってくださった千賀泰幸さん

の存在が大きいのですが、ある方が先日、このようなコメントを

寄せてくださいましたので、ご紹介させてください。

 

「千賀さんは、最高の『表現者』でした。
素晴らしい表現とは、自分が抱えている真実からしか生み出されはしない、

と改めて強く思いました」

 

確かに、「自分が抱えている真実」から語られる言葉ほど、強く

人の心を揺さぶるものはないかもしれません。

 

肺がんになり、5年生存率5%と宣言されてからの、

混乱、絶望、回復、希望、と辿った心の有り様を赤裸々に語ってくださり、

どんなに「希望」を持って歩めるようになった今でも、襲い続ける身体の痛みは、

いともあっけなくその「希望」を砕くこともある毎日であること。

 

ただ、そんな日々の中でも、「大切にしたいもの」「大切にすべきもの」が

わかっていれば、大きくぶれることはないのだ、と伝えてくださったことが、

お越しくださった方々に、明るい響きを持って伝わったのではないか

と思っています。

 

(司会を担当してくださった、柴田薫さん。学習院大学演劇部で部長

だった千賀さん、その後輩が柴田さんというご縁。さすが、看板女優

だったというだけいらして、その美声とユーモラス溢れる司会ぶりに感激)

 

そして2つ目の気づきは、

「私は、『心の痛み』について向き合う本を書きたかったのだ」

ということです。

何を、今更なのですが・・・

 

講演終了後に、ある女性の方が

「『心の痛み』に寄り添ってくれるのが、清水先生なんですね。

『身体の痛み』だけでなくそんなお医者さまがいらっしゃることを、

私もたくさんの人に知ってほしい、と心から思いました」

と話してくださいました。

その方はお父様をがんで亡くしておられます。

 

この「心の痛み」という言葉が、私が探し続けていた言葉だったことに

はた、と気づきました。

 

人は多かれ少なかれ、誰もが「心の痛み」を抱えて生きているもの

ではないかと思います。

健康な時は、その「痛み」に気づいていたとしても、忙しい日々の中で、

その「痛み」を直視することなく、または紛らわせつつ、過ごせていたりします。

 

ただ病気になると、その「心の痛み」は「不安」や「身体の痛み」が掛け算となり、

大きく膨らみ出します。とても紛らわす、なんてことができない状態になるのです。

 

大きく膨らんだ「痛み」を一人で抱えるのは、とてもとても苦しいことです。

 

抱え続けると、自分を攻めることになります。

ときに、誰かを攻撃することになったりもします。

そして、次第に攻める力すらなくなる・・・

 

苦しくて仕方がないとき、「苦しい」とこぼしてよいのです。

悲しくて仕方がないとき、大きな声で泣いてよいのです。

(・・・と、私は清水先生やがん体験者の方から教えていただきました)

 

そして、心の痛みに「メス」ではなく、「対話」という手法で、

対処法を教えてくれる専門医がいる、ということは大きな救いです。

 

(司会者から質問を向けられる度、また、会場からの質問を受ける際にも、

必ず「(質問を)ありがとうございます」との一言が自然と添えられる清水先生。

そんなお人柄に患者さんは何かを感じるのではないでしょうか。

国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科科長 清水研医師)

 

この本が、

心の痛みを抱えている方へ

「こんな風に、考えた方を変えてみると良いのかもしれない・・」

「こんな風に、今の状況をとらえてみると良いのかもしれない」

 

心の痛みを抱えている人のそばにいる方へ

「こんな風に、声をかければいいのかもしれない・・・」

「こんな風に、今、私の大切な人は苦しんでいるのかもしれない・・・」

 

と、そんなことが届く1冊でありますように。

 

そう、強く願っています。

 

(写真 小林鉄斎氏 https://www.facebook.com/tessai3945

 

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