舛添氏の姿が連日、TVを通して全国に。いや、世界に。

彼がしてきたことは、脇において
ビジュアルブランディングの視点で考察してみます。

今、知事は何を発言しても厳しい局面ですが、
もし私が知事のそばにいて、ビジュアル面での
仕事を任されていたとしたら
あのシャツだけは、まず、絶対にやめていただきます。

あのYシャツの少し高い襟、そして、ボタンに色がついている
のがとにかくNGです。
白シャツに色ボタンがついている、襟にパイプラインが入っている、
こういった装飾は政治家には全く不向きです。
品がありません。

洋服の伝統ある欧州諸国では、こういった装飾あるシャツは
ほとんど見受けられません。
お召しになっているとしても、ファッション関係者くらいでしょうか。


日本では、クールビズと騒がれるようになってから、
襟やボタンに装飾を施したシャツが出回るようになりましたが
ネクタイを外しただけではなんとなく様(さま)にならないお姿に
なんだか、これがピタッとはまったのでしょうか。
いつもと違ったものを手にすることで
おしゃれをしている、そんな感じに思えるのかもしれません。

でも、例えば既製品のシャツで、いいお値段がするものに
装飾はほとんどありません。
(ちなみに”装飾”と”柄”は違います)
1万円以下の大量生産の安いお店のものほど
装飾が施されていたりします。

ましてや、オーダーでつくったYシャツなら身体のラインにきちんと合って、
それだけで美しく、身につけると様になるので、装飾があるほど
全体のバランスが損なわれるというものです。
(スーツの下に着るシャツといった視点でみるとおわかりいただけるかと)
 
と、シャツの美学に話が逸れてしまいましたが、
今、窮地に立たされた彼が着るべきは、
身体のラインにきちっとあったシンプルなどこまでも王道な
白シャツに濃紺のスーツでしょう。

あの薄いグレーのスーツも、似合っていないがゆえに清潔感がなく、
なんともグレーイメージを増殖させてしまっています。

ウインタータイプの彼にははっきりした濃い色の方が似合いますので、
濃紺のスーツにそれこそ鮮やかな赤いネクタイなどをしてしまうと
強く見え、それこそ「反省の色が見えない」と思われて、それもNG
です。

なので、こういったときは、もう一度言いますが、
彼を強く見せすぎるのは困るけれど、清潔感はプラスする、
シンプルな形の美しい濃紺のスーツに白シャツ
そして、薄いブルーのネクタイなどが良いでしょう。

政治家ほど、ビジュアルブランディングが必要な職種はありません。
華やかな表舞台に立つときはもちろんのこと、
こうした窮地に立たされたとき、謝罪の場面のときこそ
ビジュアルブランディングの力を使っていただければと思います。

また言ってみれば、政治家として本来重要なことではない
「外見面」での「印象術」くらい操作できて(使いこなせて)こそ、
政治家だとも思うのです