$一凛堂・稲垣麻由美のブログ
イメージコンサルの総仕上げ、いや、途中経過の一つとして、プロフィール写真を撮らせていただく機会が格段に増えた。
嬉しい。誠にありがたい。

何しろ、尊敬する優秀なカメラマンの方々と一緒に、ご依頼いただいたお客様の魅力を最大限に引き出す作業ほど、おもしろいことがあるだろうか。

よく、「出版とイメージコンサルの仕事を一緒にされているのは不思議な感じがしますよね」と言われるが、とんでもない。


数多くの取材経験という有り難い蓄積があったからこそ、

この方は、笑顔の方がいいか、ちょっと渋めに横顔がいいか、
     右からのアングル、左からのアングル、どちらがより美しいか、感じが良いか
     眼鏡あり、眼鏡なし、どちらがその人らしさが前にでるか
     顔は上向き、下向き、どちらが演出したいイメージに近いか
     手を顔に近づけ、全体にどこか動きがあるものにした方が良いか、良くないか
     腕を組んだ方はよいか、手は膝の上の方がよいか
     前髪は上げた方が感じが良いか、おろした方が可愛げがでるか
     耳を見せるか、見せないか
     胸元の空き具合はどれくらいがすっきり見えるか、セクシー過ぎないか$一凛堂・稲垣麻由美のブログ
   
こんなことを瞬時に判断できるようになった。

雑誌にしても、フリーペーパーにしても、本であっても、被写体の『感じ良さ』が売上に直結するから、編集サイドにいるときはいつも真剣だった。

人は写真でまずは引きつけられ、その後、文字に移る。
写真が良くないと、折角書いた文章を読んでもらえないことだって多々あるのだ。

しかも今、私がイメージコンサルとして携わらせていただいているプロフィール写真撮影には、いつも明確なミッションがあるから、なお愉しい。

お客様は経営者の方が殆どなので、その方のビジネスを加速させる1枚にしなくては意味がない。ただ単に「きれい」とか「カッコ良く」ではなく、ビジネス上、必要とされるイメージ、もしくはプラスしたいイメージ、例えば「信頼感」「安心感」「華やかさ」「落ちつき」「感じ良さ」・・・というようなものをどう演出していくか、を考える作業は実に愉しい。

服装のコーディネートや髪型はもちろんのこと、背景は明るい白がよいのか、高級感溢れるダークグレーのバックがよいのか、爽やかな緑バックがよいのか。はたまた一緒に写す小物はその方のお人柄が反映された手帳がいいのか、愛用の万年筆なのか、それともPCなのか。またそのPCも、MacがいいのかLet'sNoteがいいのか。座っていただく椅子はイタリアンレッドの革張りのようなものがよいのか、それともアンティーク家具っぽいものがよいのか・・・。

限られた1枚の写真の中で表現できることは、実は驚くほどあるのだ。

そして考え抜いたシチュエーションの中、お客様の最高の表情を引き出すことで、その人らしさが前に出た奇跡の1枚が完成する。もちろん、重要なのはカメラマンさんの”腕”であり、私は環境を整えるだけなのだけれど。

その1枚がこのSNSの時代、何かを大きく左右することは皆さんもよくご存知のことだろう。
たかが、写真1枚、されど、写真1枚。
それに納得の1枚があると何かと便利。 これ、本当。

私のように、他のに怖くて変えられない、というのもちょいと問題ありだけど(笑)