1944年から続く歴史ある醤油ラーメン。
これぞド直球の醤油ラーメン。
そこには『こだわりの魚介節』『○○産小麦粉』が云々といったような
売りのメッセージは何もない。
ふた昔前の学食や、サービスエリアのラーメンを思わせるような
取りようによってはチープな印象さえ感じさせるあまりに素朴なスープ。
麺は黄色みの少ない、やや柔らかめ白色がかったストレートでコシは強くない。
だが、旨い。。
スープ、麺、具材を個別で見ると伝わらないが
その全体像を味わったとき、無骨で強烈な個性を放っていることに気付く。
かなり粗目に刻まれたネギには、調理の仕上げ段階で荒っぽくコショウが振りかけられ
チャーシュー肉は脂身の少ない部位でタレ味というよりも塩気が強く
噛み応えが十分すぎるほどの硬さがある。
これもまた一見して欠点ともとれるのだが、決してけなしているわけではない。
噛めば噛むほどに肉のうま味・塩気がスープと絡み合う。
主張しすぎない素朴なスープ、頼りない麺が、
粗目のネギ、荒っぽくかけられたコショウが、硬いチャーシューが
全て重なったときに初めて力強い全体像が浮かびあがる、そんなイメージだ。
素人の私見だが、このラーメンに驚くようなマル秘レシピが隠れているようには思えない。
それでも、三宮の人々を惹きつけてやまないのは、70年余りの歴史のなせる業なのかもしれない。
※日本初のラーメン店と言われる浅草「来々軒」は1910年開業。
