以前は「みどりの日」、もっと前は「天皇誕生日」だった。

この日が、日本の「独立記念日」の翌日であることは、あまり知られていない。

1952年4月28日午後10時半に、日本は連合国軍(占領軍)の管理を離れ、主権を回復した。

このような状態を、一般に「独立国家になる」という。


なぜ、午後10時半という遅い時間だったかといえば、地球には時差があるから。

この時間、アメリカ東海岸では人々が職場に着いて仕事を始める。首都ワシントンの議会では、前年の9月にサンフランシスコで調印した対日平和条約が批准されて、条約は発効した。

1945年8月以来6年8ヵ月続いた日本占領は終わった……ということにはなっているけれど。


日本人の多くが、「日本独立記念日」の日付はおろか、そういう日があること(独立した事実)さえ知らないのは、日本人の正直さ、健全さの表れかも知れない。