医院のブログを立ち上げたものの、何から書こうか考えているうちに日がたってしまいました。


 日記的なものではなく、診療内容の紹介などを書きためていこうかと考えていましたが、今日の診療で書くことができたので、今日のできごとを日記的に書くことから始めます。


 テーマは「かみ合わせ」です。


 久しぶりに恭子ちゃんが来ました。水泳の岩崎恭子ちゃんです。以前は定期検診に通っていただいていたのですが、今は結婚されて名字も変わり、住まいも遠くなってしまったので通えなくなってしまいました。ですが、今日の午前中に仕事のついでに寄ってくれました。


 主訴は「歯がかけた」です。


 右上の奥歯に白い詰め物がしてあったのですが、その周囲の自分の歯が小さくかけてしまいました。


 多くの患者さんで比較的よくみられるできごとです。


 歯医者の仕事で皆さんが持っているイメージとしてはいわゆる「虫歯」「歯槽膿漏」の治療が主なものだと思います。もちろん、当院でもその通りです。


 ですが、当院の患者さんのかなり多くの方たちが治療後に定期検診で通われています。それもかなりの長期間で。

 その検診に通われている患者さんたちを見ていると分かるのですが、虫歯も歯槽膿漏もできないようにきっちり歯磨きをして、さらに定期検診に通っていても問題が起こることが時々あります。


 それがかみ合わせによる問題です。


 そして、実は検診に通っていただく理由の大きな目的のひとつが歯医者によるかみ合わせのコントロールにあります。

 歯は他の器官と違って、意識していたわることがが非常に難しい器官です。さらに、実は無意識による「かみしめ」「くいしばり」「歯ぎしり」などにより、いたわるどころかひどく酷使されてしまっていることが多々あります。


 えっ、わたしはそんなことないよと仰る方もおられるかもしれませんが、ここで前提となる知識を記憶しておいてください。


 【歯があればどなたでも必ず「かみしめ」「くいしばり」「歯ぎしり」のどれかを絶対にやっています。】


自分では「歯ぎしり」なんてしているつもりはないし、他人に言われたことはないと仰る方でも「かみしめ」「くいしばり」などのあまり音が出ない形で必ずやっています。
 そのためにきちんと治療されていて、その後のメンテナンスも十分なのに歯がかけてしまう、あるいは詰め物やかぶせものがとれる、あるいは外れるということが起こります。


 恭子ちゃんに話をすると、かけた歯の側ばかりで咬む癖があることにすぐに気づいてくれました。


 念のために書いておけば、恭子ちゃんのかみ合わせが悪いとかそういうことではありません。かみ合わせの問題は現代人が抱えている「現代病」のようなものでみなさんが同じような状況にあると考えていただいた方がいいかとおもいます。

 もちろん、片側でものを咬んでいるだけで、そちらの歯がかけるということでもありません。そうではなくて、普段から片方ばかりで咬んでいると、かみ合わせが偏ってしまって、無意識の食いしばりもそちら側に集中してしまうことが多いということです。歯がかけるほどの力がかかる堅いものはかみ合っている自分の歯なのです。


 今日の治療はかけた歯の詰め物をとって、かけた場所もあわせて歯の形を整えて型を取りました。

 次回にその歯にあわせてできてきた詰め物を入れて、その歯の治療は終わりです。しかし、今後は検診の中でかみ合わせのコントロールをしていかないと、また同じ歯がかけてしまったり、他の歯がかけてしまったりということが起きます。


 色々と忙しいようですが、なんとか時間を見つけて検診を続けてくれるように話をしました。