歯を守るために

「歯ぎしり、かみしめ、くいしばり」と口呼吸あるいは睡眠時無呼吸症候群

ご自分の歯を一生守っていくために「マウスピース」をすることは大事、あるいは今後は必須になるだろうとどこかに書いたと思います。

で、先日、ある方にマウスピースをお薦めしたのですが、あまりやって頂けませんでした。

マウスピースを薦めた理由は奥歯(大臼歯)の違和感です。
その違和感は就寝時のくいしばりからきているものだと診断されたので、マウスピースを作りました。

しかし、次回来院時にその違和感は止まらないということで、。
「マウスピースはしていますか?」と尋ねたら、「たまに」というご返事でした。

こういうケースは実は非常に多いので、色々とお話をして、頑張って毎日やって頂くようにお願いしました。

で、さきほど1ヶ月ぶりに来院され、「どうですか」というわたしの問いかけに対して、

「違和感消えました!先生、わたし、口呼吸と言われていたので、夜寝ているときに食いしばりなんてしているはずないと思っていたんですけど、やっていたんですね!」とのお話しでした。

先月の来院時には伺えなかったのですが、口呼吸だったんですね。

「口呼吸だから、口を開いたまま寝ている」とお医者様に言われたので、食いしばりや歯ぎしりなんてしているはずはないと思い込まれていたわけです。

実は「口呼吸」でも、この方のように歯ぎしり、かみしめ、くいしばりをしています。
それどころか自分の観察では「口呼吸の方の方が歯ぎしり、かみしめ、食いしばりの程度はひどい方が多い」というのが、今のところの実感です。

この話にはサイドストーリーがあって、自分が見た患者さんの中でもっとも食いしばりが強烈だと感じた方は「睡眠時無呼吸症候群」の男性の患者さんです。

この方に「歯ぎしり、かみしめ、くいしばり」について、話をしたところが、自分は睡眠時無呼吸症候群だから、そんなはずはないと言われました。

で、結局、納得されずにその後はおいでにならなくなったのですが、たぶん、色々と自分なりに納得できる方向での治療を受けているのだろうなと、、、。
まあ、歯を削ってしまえばそのときの問題は解決するので、ただ、根本的には問題が生じる度に歯を削る羽目になるわけで、マウスピースをしていれば、そうしなくても済むわけですから、どちらがよりよい解決法かは明かですよね。

わたしは睡眠時無呼吸症候群の方と宿で同宿したことがあるのですが、猛烈ないびき、続いてシーンとなった無呼吸状態、その後に壮絶な歯ぎしりというサイクルを一晩中味わったことがあります。

他の項目に書いたように歯ぎしりは音がするのでわかりますが、かみしめ、くいしばりだと音がしないか、音が小さいことがあるので気づかないことも多々あります。

口呼吸の方も睡眠時無呼吸症候群の方も自分の症状について内科などでお話しを聞いて、自分は就寝時に口を開けっぱなしなんだと思い込まれているようですが、そういう患者さんもいらっしゃるのかもしれませんが、わたしの知っている限り多くの方の実態はそうではありません。

口呼吸の方も睡眠時無呼吸症候群の方も、それ以外の方たち以上に猛烈な食いしばり、あるいは歯ぎしりをしているというのがわたしの実感です。