キーンコーン・・・



「はよ、席すわれー!」


5組の担任が長い廊下の真ん中あたりで生徒によびかけている。


この学校では、「始業ベルがなり終わるまでに座ろう」という決まりがある。


生徒や先生の中でそれは「ベル着」と呼ばれている。


そして今日は初めてのテストの日だ。



「きりーつ・・・きをつけーれー。」


「「おねがいしまーす。」」



「竹~ちゃんと号令かけれないの?何、きをつけーれーって・・・」


「うぃす。きをつけまっす!」


なぜか先生までもが竹林のことを「タケ」と呼ぶようになった。


そして竹林は、推薦で1-2の級長になったのである。


その理由がこうだ。


「竹林君ならクラスを盛り上げてくれそう!」


先生が言ったこの一言だ。


だがそんなことで決めていいのだろうか・・・結衣はずっと思っていた。


でも竹林の最初の自分への印象が良かった・・・だから多数決のとき、拍手をした。



「では、新入生テストを始めます。うっかりミスのないよーに!」



テスト用紙が配られた。


(・・・確かこれって番数でるんだっけ・・・。)


担任によると、結果を見れば一年生210人中で何位かが分かるそうだ。


(勉強して無いけどいっか!所詮、小学校の復習じゃん!)


思ったとおり、シャーペンはさらさらと進んでいった。問題がスラスラ解ける。



・・・・・・・・・・・・


キーンコーン・・・


「はい、では集めます!後ろのヒトが前の席のヒトの物をあつめていってください。」


「あー終わった!」


「まぢつかれたぁ・・・」



「起立、気を付け、礼。」


「「ありがとうございました!」」



「ねぇねぇ結衣~どうやったぁ?」


マコだ。頭いいんだよね・・・


「えっ・・・フツーかなぁ。勉強しとらんしぃ。」


「まぢ?うちめっちゃ頑張ったよ勉強!」


(えー・・・そんなにしなくてよくない・・・?)


思ったけど、口にしなかった。


「あっ竹林どうやった?」



マコが竹林に言った。


(竹林って頭わるそー・・・てかバカっぽい・・・)


「俺やべーよ!まじで!3個くらいまちがえたし!」


(3個かよ!すげーじゃんおいっ・・・・・でも言ってるだけでしょー・・・)


「ミヤは?どうやったけ~?」


「うちも3、4個くらいまちがえたし!やばいー」


(良かった・・・そんなレベル高くないや・・・うちの友達。)


・・・そんなことを思っていた。



<テスト返却日>



「はい、テストかえしまーす!悪かった人はおちこまないで、次にいかしましょ!」


どんどんテストが返されていく。どうだろう・・・


「うっわ竹すげぇ!!」


「強!!」


どこからかそんな声が聞こえた。男子の凄いのレベルなんてショボイって。


「坂上さーん。」


「はいっ!」


ペラッ・・・・


わ・・・・


【校内順位・・・32/210】


超いいじゃん!勉強してないのにすご・・・やっぱ自分最高!



「結衣~何位やったあ?」


「そっちは?」


「うち9位!あー頑張った!」


えっ・・・・スゴい・・・やばくない?


「う、うちやばいから・・・」


「ならいーよ~」




・・・・竹林!


「竹林何位やった・・・?」


「んぁ?俺?8ばん。」



―――――!!!!


意識がやばくなった・・・。











「二組~!こっちならんでっ!」

担任の声でみんなが動く。ざわざわとうるさい。

「・・・結衣、イケメンおったぁ?」

あっそーだ・・・いまもチャンスだ・・・。

「ま、まださがしとらんよぉ・・・いま探すわ。」

キョロキョロと辺りを見回す。うーん・・・

先輩ならイケメンがいそう・・・そんなことを考えて一年には期待を無くした。

「ねぇねぇ・・・坂上さんっ・・・」

坂上・・・結衣の名札にはそう書いてある。

「なに?私のこと?」

「そーだよ~!私、ミヤってゆーよ!ヨロシクっ!」

すごっ・・・前髪長すぎて後れ毛みたいになってる。

メガネがピンク・・・可愛い・・・いーなー・・・。

あっ・・・歯矯正してる・・・っじゃなくて!!

「私、坂上結衣!よろしくっ!」

「・・・私はマコだよー高林マコ!」

さっそくマコも乱入してきた。さすがっ・・・

「小学校のころ、イケメンいたぁ?」

「おらんよっ!うちの出身校期待せんほうがいいって!」

そんな話で「新友」ミヤと盛り上がった。


そして写真が撮り終わり、マコと話しながら歩いていた。

「だよねー!てかイケメンいなかったよねほんと!」

「うんうん・・・」

ザッザッザ・・・

ん?後ろからだれか来る・・・

「ね、ね、女子ってなんでそんな背たかいん?」

えっ・・・だ、ダレ?見たところ背が足りない(要するに、チビ。)男子が・・・

・・・でもとっさに言葉がでてしまった。なぜだろう。

「さぁねっ・・・てかそっちがチビなんでないの?笑」

「えっ!ひでぇ!」

そのままどこかへ行ってしまった。なんだったんだ・・・

マコでさえ何もいえなかったのに対し、結衣はなぜか返答をしてしまった。

「結衣すごっ!てかアノ人超慣れなれしくないけ?」

「う、うん・・・でもちょっと面白かったねー」

そしてマコと軽く笑い合った。

・・・またあいつと会えるかな。

なぜかそう思った。

「あいつ同じクラスかねぇ?まぁイケメンでもないからあんまり興味ないけど」

マコがそういった。同じクラス・・・明日さがそっと・・・!


<翌日>


「起立、気を付け、礼。」

担任の号令で皆が礼をした。

本来は級長という役割のヒトがやる仕事なのだが、まだ決まっていない。


そして、ふとマコのほうをみた。するとマコは誰かを指差している。

「ねー結衣~!昨日話かけてきたやつ!」

えっ・・・・顔をみると、確かにそうだ・・・

「名前、竹林ってゆーんだってー」

「へ、へぇ・・・」

そして竹林がにっこり微笑んだ。

「竹~!」

声がしたほうを見ると、一組の女子3人が居た。

そして竹とよばれるその人物は・・・竹林・・・!

「竹はやっぱ陸上部だよねっ!!」

その3人の中の一人が言った。

「んー・・・まだわからん!」

なんだ・・・モテんじゃん・・・!

顔イケメンじゃないのになんでだろ?

・・・・1日中その事で頭がいっぱいになった。

自分は外面良男しか好きになった事がないから・・・

なんだろ・・・性格?理解できない・・・まだ。

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「あっ!結衣っっ!おはよー!」

中学校の来校者用駐車場の端から、親友のマコが手を振っている。

「おはよ!あれぇ?マコ、スカーフ短くない~?」

「えぇっ・・・先輩に目ぇつけられんかなぁっ・・・」

いかにも新入生な会話をしていると、胸がまた高鳴る。


信号が黄になった。結衣とマコとその親がたちどまる。

中学校側の歩道には新しい制服を着た新一年生たちが歩いている。

結衣はさりげなくイケメンをさがす。マコはまだ先輩のことを気にして居るようだ。

結衣には中3の姉がいる。だからそんなに心配はしていない。


「あっ!変わったぁー行こっ!」

信号が青に変わった。マコに腕をひかれて、足早に横断歩道を渡る。


中学校の校門が見える・・・そこはもうすでにヒトだらけだ。

「あれ?あっちにヒト超あつまっとるよおー」

マコが不思議そうに玄関前をのぞいている。そこには新クラスが掲示されていた。

『うわーっカレシと一緒の組やぁっ!きゃーーーー!』

どこからかそんな声が聞こえてきた。

もうカレシとかいるんだ・・・・・少し心配になる。

「うちらも見よー!・・・あっアミだ!アミー!」

人ごみの中にもう一人の親友、アミがたっていた。

「あっれ・・・結衣とマコやんっ!超制服かぁいーよぉー!」

「えぇーアリガトー!あっ何組やったぁ?」

「うち6組やったー!マコと結衣一緒だよっ!2組!」

えっ!マコと一緒!!超うれしい・・・・

「まぢでっ!やった!結衣っ!」

軽く抱き合って、お互いの喜びを表現した。

――新入生の皆さんにお知らせします。直ちに各自のクラスに向かってください。
  場所が分からない場合は案内係が・・・「各自だって!親ついてこないんだぁ・・・」

「結衣ぃー・・・一緒にいこっ!!」

「うんっ!マコ、下駄箱こっちぃ~!あ、アミばいばいっ!またあとで!」


アミとわかれ、2組の下駄箱に向かう。とても混んでいる・・・

「超こんでる・・・てかうちらすすめなくない?」

「うん・・・ちょい皆行くまでまってよーよっ!」

そんなことを言って、2人でその場にしゃがむ。

・・・あ、あの人しってる・・・幼稚園一緒の子だ・・・

・・・あ、あの先輩カッコイイ・・・

・・・あ、あの先生超ハゲてるっ・・・ウケるし・・・

「・・・衣!結衣!・・・もー!廊下すいたからいこーよー」

おっとあぶない・・・ぼーっとしてた・・・!

「うんっ!」





ガラッ・・・・・・

(・・・うっわ・・・うちらが最後やん・・・!)

結衣とマコ以外、2組は全員すわっている。それも空気が重すぎる。

でもそんな中、テンションがいつもたかいマコは普通にしている。

「きゃっみんなすわっとるし!てかうちの席どこけー」

「マコここやよぉーってかうちこそどこよっ」

つられてハイテンションになってしまう。周りは静かなままだ。

今はイケメン探しをするタイミングではないな・・・結衣は察した。


ガタンっ・・・

とりあえずすわった。クラスはシーンと静まり返っている。

ガラッ!

そこへ、女優の「○藤あい」似の担任らしき人物がはいってきた。

「はいっでは体育館に移動します。背順で廊下に並んでー」

みんながガタガタと席を立ち始める。自分もその一人である。

結衣は背が160超えしているため背順だといつも後ろだ。

でもそのかわり、前はマコ。二人して背が高い。

「・・・よかったねっ・・・背おなじくらいで・・・」

マコが小声でしゃべる。そして担任の合図がかかる。

「進みますよーちゃんとついてきてくださいネ。」

トコトコと歩く音が廊下に響く。

そして体育館からは吹奏楽部の入場行進演奏が聴こえてくる。


階段を下りると体育館の扉があった。

そして演奏にあわせて入場する。この曲いい曲だな・・・

お気楽にしていると、前のヒトとの間があいてしまった。

急いで走ると先輩からの笑い声がかすかに聞こえた。

(ハズ・・・っ)


そして各自席に座った。

校長先生の話(学校名物)だ・・・これ長いって有名なんだよね。

学校名物を聞き終わると、式がどんどん流れる。

途中寝そうになるのをおさえてなんとか最後までやりきった。(なんもしとらんけど)



「では皆さんさっきのクラスにもどります!次はうしろのひとから行ってください。」


結衣が先頭だ。場所は大体分かる。

・・・

(あっ・・・イケメン探し・・・式でするのが一番ジャストじゃん・・・)

いまさらそんなことを思いながら、クラスにもどった。


「結衣ぃ~次クラス写真撮影だってー!いこーっ」

めんどくさいなぁ・・・


そう思いながら外のオープンスペースに向かった。

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「ん・・・」

ブラインドのわずかな隙間から、近所のコンビニあたりをみつめる。

外はまだ、暗い。

目覚まし時計を片手にとり、時刻をみる。

5:56 ....

今日はやけに起きるのが早い。

理由は自分が一番わかってるハズなのに、なぜかそんなことを思っていた。

『明日はいょいょ入学式だねっっ(^o^)クラス楽しみゃあ↑↑★』

親友からのメールを思いだし、心が高ぶる。


そう・・・今日は憧れの「中学校」への入学式なのだ。


楽しみな事があると無意識のうちに早起きしてしまうのは昔からの癖で、


入学式なんて6年ぶりで、ごもっとも な感じだ。


ガチャ・・・トントン・・・トン・・・


ドアの音と階段をおりる音が聞こえる。お母さんが起きたようだ。


時刻は6:12に表示が変わっている。


外はすでに明るくなりはじめ、ブラインドから若干光が差し込んでいる。


こんなすがすがしい気持ちで迎える朝ははじめてな気がする。


ストッ パタパタパタ・・・ガチャ・・・バタン。


スリッパをはいて、急いで一階へ向かう。


あぁ、これから3年間の新しい生活がはじまるのだ。



胸の高鳴りをおさえきれないまま、リビングにくつろぐ家族に微笑んだ―――。


はじめましてぃちごです!

NOVELゎ初めてゃけどがんばります!ょろしくですm(_ _)m

ぉもにLove系を書きますっ!恋バナ大好き(。・ω・)ノ゛


ぃちご。

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