僕ら御葬儀会社は葬儀予約という予約がある。もしかしたらすぐ亡くなるかもしれない方がいる場合見積もり等大体の値段をお客様に伝え御葬儀のお金と心の準備をしてもらう為に。
余命宣告された場合が多い。
今回は余命宣告されたお客様の付き添いのお話です。
80代夫婦、旦那様末期癌で闘病中の為に入院中。
奥様と、娘様と僕とパートさんの4人でお見舞いに行きました。
奥様には末期癌とは伝えてません、娘様の御意向です。
病室に着き、体調悪い御主人は寝たまま。寝たままの中着替えを置き、差し入れし、お見舞いの時間もある為最後の10分間位は夫婦2人きりにしました。
お母様、旦那様の名前を何度も呼びました。起きて、名前を言って!
私の名前呼んで、お願い。と。
何度も何度も言い続け、娘様が止めに入ろうとした時、御主人が目覚め、奥様の名前を呼んだ。
奥様は旦那様の名前を呼び、プーして、プーしてと笑
こちら3人プー?て何?
娘様、お母さんまた変な事してると思い病室へ。
娘様から色んな感情が混じった声でお母さんやめてよ、お父さんも!と。
慌てて僕とパートさん入ったら奥様旦那様にもう一度プーしてって言って唇と唇でキスしました。
娘、止めてっ!!!と。
プーとはキスでした。
お父様は他の女とプーした訳じゃないんだ、何が悪いと満面の笑み。
お母様も満面の笑みでまた来るからね、プーしよって。
早く帰ってきてね、寂しいの。と。
帰りの車中のお母様の嬉しそうな顔見たら本当幸せ貰えました。
こんな夫婦最高だよ。
でも旦那様が退院出来ない事を知ってる僕らは送迎終わった後めちゃくちゃ泣きました。
僕のお客様です。が、正直亡くなりましたとの連絡入らないで欲しい。
1日1秒でも頑張って欲しいお客様です。
人の死は永遠のお別れです。
声も笑顔も亡くなったら感じれません。
スマホ等でムービー撮っても生の声や笑顔には勝てません。
大事な人を大事に出来る内に、後悔の無い人生を送りたいです。