どうも、私は「河村市長の現れるところに出没するクレイマー」扱いされているらしい。しかしよくご覧いただきたい。今回の志段味地区、吉根地区の検証会に対して、私は「Act Agaist KAWAMURA」などの行動を起こすと表明していない。今回の話は反河村だとか親河村という話ではないとは心得ている。
再度申し上げるが、この両地区の検証会は、両地区の方々の為にある。それは間違いない、と、同時に同じような検証会を北区においてもしていただきたい。この声だけは挙げさせていただく。
更に、当日に減税日本ナゴヤの議員が市会において「震災よりも減税政策が優先事項だ」という発言をしていたことについては、北区の住民としても捨て置けない。
(「震災対策をしないと言った」と言っているのではない。どちらが大切か、優先順位はどちらにあるのかという話を明確にしていただきたいだけだ。富口市議のように「どちらも大切」というのは責任ある大人の回答ではない。市民に対する誤魔化しである)
また、こうして参加した志段味地区の検証会において、堤防の左右差の問題と、大広見池の決壊の問題に触れないのはおかしいと判断し、それも指摘した。これも志段味地区の人々の為になっていないだろうか?
(まあ、指摘したのは「嘘」が嫌いな性格だからでしょうけど)
吉根地区の問題についても「語られていない真実」は幾つかある。それらの問題について、様々な事情からすべては語れません。しかし調整の結果、公表可能な(そして、少しは地域の方々の為にもなるであろう)一点だけは公表しておきます。
「③浸水状況」という図は名古屋市が示した資料に記載された今回の吉根地区の浸水状況です(着色は私がしました)。
この地区において、排水門は吉根樋門と至来川樋門となっています。両者の間はおおよそ150m程度の距離です。
写真は吉根樋門の建屋付近から至来川樋門の建屋を望んだ風景です。
次の図「④庄内川水位と樋門の操作状況」を見ると12:05に庄内川の水位が「TP20.18(海抜20.18m)」となったので(吉根)樋門を閉鎖した事が示されています。
14:24に庄内川は最高水位「21.26」を記録します。
この間、至来川樋門は閉鎖されていません。
次の図は「⑤吉根排水樋門の断面」として示された図で、
庄内川の最高水位が21.26。
吉根排水路の天端(周囲の道路高と等しい)が20.6であることが示されています。
つまり、庄内川の水位(=吉根排水路の水位)が20.6を超えて、樋門が開いていれば、庄内川の水が吉根地区に流入するということを表しています。吉根樋門は水位が20.18の時に閉鎖されていますので、この対応は適切だったのでしょう。
では、至来川樋門が開けられたままだったのは適切だったのでしょうか?
市は「至来川の水路は底の位置がTP18.0、天端がTP21.69と高いために閉鎖されなかった」と説明しています。(この天端の高さと、浸水痕跡の高さ、及び最初の図の浸水範囲が至来川までというのは、ここが浸水地区よりも高い位置にあるということを表しています)
しかし、この至来川の水路に「穴」が開いていたならどうでしょうか?
次の写真はその「穴」です。
道路から1.6mほどの地下に雨水の排水路でしょう、「穴」が開いています。
先ほど申しましたように、至来川の水路の天端はTP21.69ですので、この「穴」の位置はおよそTP20.09ということになります。
これを考慮した図が左の図です。
至来川樋門は開けられたままでしたので、至来川の水位は庄内川のそれと同じであると考えられます。
庄内川の水位が20.09を越えた時点で(およそ12時頃)至来川水路の水位はこの「穴」に至ります。それ以降は庄内川の水と、至来川へ流れ込む雨水は「穴」から地区へ流れ込んで行きます。
先ほど地区の道路が20.6であると申しましたので、道路から50cmほど地下に埋設された排水路に水が流れ込み、水位が20.6を超えた段階で排水路から水が溢れ出したことでしょう。
天端の高さ21.69を基準とした至来川樋門の操作が適切であったか、私にはわかりません。また、この程度の「穴」であれば、その流量がどの程度であるかもわかりません。たぶん、市当局の説明のように降雨量の影響の方が大きいことは確かでしょう。
しかし、吉根地区の検証会で「語られていない真実」で、私が発言できなかった事を記しておきます。
なお、様々な観点から、遊水池を準備する。
排水ポンプを設置する。というのが現実的な対応だそうです。
また、河村市長は11月予算に対応の費用を計上すると明言しました。その実現はしっかりと監視させていただきます。