大学に講義を受けに行く。

 夏なのに、朝は涼しい。


 近頃ずっとバイトが連チャン。眠くて抗議中もうつらうつら。


 そんな季節はずれの5月病のような今日………。





ふと、本棚から引っ張りだした一冊。


『蟲師』。



結構お気に入りの一作。

全巻よみなおしをする。


蟲もいいけど、ギンコの好きだ。



―――のんびりと、本片手に転がる今日この頃。

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 『蜘蛛の糸』を絵本と言っていいのか分からないが、中学のときに司書の人が“絵本・紙芝居の読み聞かせ”の授業のときに使われた一作です。

 芥川龍之介の昔の子供向けに作られた小説です。
 私は仏教の幼稚園にいたせいか、『蜘蛛の糸』の話はその当時から聞いていました。





 『蜘蛛の糸』は倫理や道徳といった難しそうな話ですが、まだ言葉をよく知らない子供は‘意味’を理解するわけではなく、‘絵’――つまり、頭中に今まで見てきたモノをイメージとして起こす。

 私がその当時うかべたのは、空から伝っている糸にぶら下がっている男。
 糸を囲むように青黒い雲がとぐろを巻き、男を追うようにして白い蝋人形のような罪人たちがヒトを踏み台にして昇る。
 

 子どもの想像にしては、えらくリアルなモノかもしれないが、そのビジョンが一瞬で脳裏に浮かんだのだ。
 
 結局、下から来た人間を蹴落としてしまったせいで男はまた地獄へと落されてしまう。
 先生は何か、どんな時でもヒトに対してしてはいけないことがある、とか当たり障りのないことを言っていたと思う。
 しかし、私が目を向けたのは‘神’の方だった。
 天国と地獄にわけたのが神なのだから、わけた以上干渉しては駄目だと思う。一度誰かを許せばキリが無くなる。
 それに「助けよう」と思うことも、再び地獄に落とすことも、神のエゴに過ぎない。




 多くの矛盾に、子供心に不思議に思ったものだ。