あと少しで、その夢は叶うはずだった。




今年の夏、とてつもない猛暑に見舞われた、



そんな中
僕は、暑さに耐え、
僕の夢、ゴーヤチャンプルになるべく
食べられるまでに育った。



店頭に並び、
たくさんのゴーヤの中から選ばれ、
あと少しでゴーヤチャンプルになれた


はずだった…



それなのに、なのに、
それは突然起きた。



気がつくと、僕は買い物袋の中ではなく
冷たいコンクリートの上にいた。


きっと衝撃で意識が一時飛んだのだろう。



あれ?僕は何をしてる?
何の役にもたたず、




こんなところで何してるんだろうか。




そっか…バスに乗る時にきっと、
買い物袋から落ちたんだ…




誰か、誰でもいい。
こんなところで諦められないよ、
ゴーヤチャンプルになりたい。



その為にここまで、ここまで
猛暑にも耐えて頑張ったんだ…



苦いし好き嫌い分かれるのは分かるよ。
僕だって誰にでも好かれたいだなんて
そんな図々しいこと望んでるわけじゃない。


炒めてよ…僕を…






僕は、こんな冷たいコンクリートの上で
何をしているんだろう。




そっか、こんなコンクリートの上に落ちた
僕になんて誰も振り向いてくれないよな、
こんな僕になんて価値はないんだ、


はぁ、
こんなところに落ちて運がないな、
僕は本当に。



ゴーヤは考えた。

今までのことを。

夏、暑かったな、
大事に育ててもらって、花を咲かせて
収穫してもらって…


僕は何のためにここまで頑張ったんだろう、
こんなところで諦めていいのか…
今までの努力が水の泡だ。


でも、水の泡でもいっか
誰も知ったこっちゃないよな

だけど何のために僕は生まれて…






せっかく与えられた
僕の人生を僕が今ここで諦めることで
もう終わってしまう



僕が諦めなければ終わらないのか…




こんなこと考えててもしょうがないよな



今出来ること…出来ることをしよう
少しでも




ツヤツヤツヤツヤ

この時間帯は電灯が付く。
この光で僕のこの新鮮なツヤを少しでも。

ツヤツヤツヤツヤ


ゴーヤは精一杯自分にできることを諦めなかった。


その時だった。

キャン「めんそーれめんそーれ〜沖縄行きたいなー青い海おいしい沖縄料理…はぁー旅行行きたーい〜癒されt....」

ツヤツヤツヤツヤッ

ピタッ、1人の女の子が通り過ぎようとした瞬間
立ち止まったのだ


キャン「…ん?こんなところに、なにこれ
ゴーヤ?ゴーヤが落ちてる!
こんなん絶対、旅行に行けない私へ少しでも
沖縄気分を味わえって神様からの贈り物じゃなーい!?!?!?そうとしか思えなーーーーいっ!!」


ゴーヤ「え…ゴクリ…」

キャン「こんなまだツヤツヤで綺麗なゴーヤ!
勿体なーい!ゴーヤチャンプルにでもしたろー!有難う神さまーーーーっ!」



そういって、その子は僕を拾い、
ゴーヤチャンプルになるという道へ導いてくれた。



こんな事もあるんだ


諦めなければ。




そう思いながらゴーヤは
胃袋で健やかに眠りについたのであった。




おしまい
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ディスン小説 : ゴーヤ編

※これはフィクションです。

こんなことを書きながら
キャンはゴーヤ食べれません、
このご時世、落ちてるものは
何でもかんでも拾ったらあかん。
ということで
こちらのゴーヤは拾いませんでした、
きっと今頃もしかしたらゴーヤ好きの誰かに拾ってもらってるかもしれません。そう祈ります。





こんなブログを読んでくれた貴方に
とってもステキな



素敵な日過ごさせてあ、げ、る♡