お疲れ様です。

4月から社畜になるのが憂鬱なまろんあいすです…

 

今回は、ミラノ五輪シーズンも終了したので、今季のベストパフォーマンスをランキング形式でご紹介していきたいなぁと思います。

私は海外スケーターも好きな選手はいるのですが、いかんせんチームジャパン箱推し(?)なので、今回も日本代表選手のみとさせていただきます。また、選出している演技の中に、皆さんが思うベスト演技が入っていないこともあると思います。私は、自分の予想を良い意味で裏切ってくれた演技を多く入れているので、逆に言えば、この選手ならやってくれるだろうと思っていて、実際に良い演技をした場合はランキングに入っていても下位であることが多いかもしれません。その点予めご了承ください。

また、一気に書き上げているので最後の方はテンションがおかしくなっています。ご容赦ください。

 

 

 

 

順位のつけ方

 基本的には、❶舞台の大きさ、❷演技の完成度、❸ストーリー性の3つの観点から、各演技に対し評価をつけた上で、ポイントの多い順にランキングにしました。具体的なポイントの付け方は、以下の通りです。

 

❶舞台の大きさ

 ミラノ五輪→5ポイント

 世界選手権、グランプリファイナル、世界ジュニア選手権→4ポイント

 全日本選手権、四大陸選手権→3ポイント

 グランプリシリーズ→2ポイント

 地方大会→1ポイント

 

❷演技の完成度(チェック1つにつき1ポイント)

 □ノーミスした

 □高難度ジャンプを決めた

  ※女子は4回転、トリプルアクセル、もしくはセカンドループ

   男子は4回転ループ以上のジャンプ

 □自己ベストを更新した

 □満点評価があった

  例)GOE+5のエレメンツがあった、PCSで10.00をつけたジャッジがいた

 □世界歴代10位以内の得点だった

 

❸ストーリー性(チェック1つにつき1ポイント)

 □以前の試合/SPで悔しい思いをしていた

 □長い間良い演技ができていなかった

 □優勝/メダル/連勝記録/五輪などがかかっていた

 □試合期間中怪我や体調不良、不調だった

 □前の選手が良い演技をした/悪い演技をした

 □最終滑走

 □初めての大舞台だった

 

 という感じで、一応採点基準は決めましたが、同点だった場合の順位のつけ方は完全に私のフィーリングですし、採点して点数順に並べた後納得いかなかったら入れ替えていますので、まぁあまり参考にならないです(おい)。

 

 

 

 

  今季ベスト演技第30位~第26位

 

 

 第30位 島田麻央選手 全日本選手権SP

 

 というわけで早速ですが、私が思う今季ベスト演技をご紹介していきます。第30位には、島田選手の全日本SPが入りました。この演技の凄いポイントは、もちろん「3A 3F 3Lz3T」という高難度構成を完遂し自己ベストを出したところなのですが、島田選手は、これまで全日本のSPで、「2A 3F 3Lz3T」→「3A 3F 3Lzfall」→「3Aq 3F 3Lz3T」というように着実にレベルアップしてきました。そして、今大会で初めてワリエワ構成をクリーンにこなした、というところでランクインしています。多分直前の公式練習では、3Aをミスしていたと思うのですが、本番決めてくるところが流石ですね。

 ただ、彼女がSPで3Aを入れて本番ミスしているところを見たことが無かったので、ノーミスしてくれる予想はある程度ついていました。そのため、順位としては30位となっています。

 

 

 

 第29位 三宅咲綺選手 西日本選手権FS

 

 これは思わぬ神演技でしたね。それまでの試合や練習を観ていても、3Aの精度は私が思っていたよりもかなり高かったのですが、ノーミスをするには後半のスタミナがもう少し必要かな、まだ時間がかかるかなと思っていました。ですので、まさか今シーズン中に、3Aを含む全てのジャンプを降りる演技を観られるとは思いませんでした。しかも点数も140点オーバーということで、予想以上の演技に予想以上の点数がついてきた神演技だったなと思います。ジャンプを決める度に会場のボルテージが上がるのが目に見えて印象に残りました。地方大会ということで29位となっていますが、来季からはグランプリシリーズなどに派遣されて、国際大会でも素晴らしい演技が観られることを期待しています!!

 

 

 

 第28位 岡万佑子選手 全日本選手権SP

 

 これは一言で言えば「衝撃」の演技でした。その衝撃というのは、2本目のジャンプにあるのですが、まず、この時はSPで3Aを入れるという情報を小耳に挟んで驚いていました。3Aを試合で入れる女子選手って、①FSで1本入れるタイプ、②SPとFSで1本ずつ入れるタイプ、③SPに1本、FSに2本入れるタイプの3つに分かれると思います。それで、まぁ①→③になるほどアクセルの確率が良いということでしょうが、それいくと私は岡選手の3Aの確率は①くらいかなぁと思っていたので、とにかく衝撃でした。1本目ではなく2本目に、しかも難しい入りから、初めてSPで入れて成功させたので度肝を抜かれましたよね。彼女に対する期待値がぐんと上がった演技でした。

 

 

 

 第27位 中井亜美選手 全日本選手権SP

 

 これも良い意味で非常に驚かされたSPでした。まず、中井選手は毎年、全日本のSPで3Aをチャレンジしていましたが、いずれも転倒だったと思います。にもかかわらず、しかも今大会は彼女の五輪出場がかかっていたにもかかわらず、3A含めノーミスの演技をしたことが、今季の彼女の強さを象徴する演技だったなと思っています。さらにいえば、この前の滑走者が先ほど紹介した島田麻央選手で、中井選手がもっている自己ベストよりも高い点数を出した直後の演技でした。島田選手は、今回五輪選考に関係が無かったとはいえ、直前の滑走者が高得点を出した後でも自分の演技ができる、今季要所要所でみられた中井選手の強さが詰まった全日本SPだったと感じました。

 

 

 

 第26位 鍵山優真選手 サマーカップFS

 

 これは現地で観ましたね。この前のシーズン、FSで苦労することが多かった彼が、久しぶりに200点超えの完璧な演技をしてみせたところがポイントが高いです。しかもこの日は、次もお話しますが、各カテゴリの最終滑走者が軒並み良い演技をしてくれたんですよね。そして、この日を締めくくるのが鍵山選手のトゥーランドットでした。このときは、まだシーズン序盤だったこともあり、出場選手はみなまだ調整中という演技が続きました。そんな中、最終滑走の彼が、これが五輪でも大丈夫ですよというくらい素晴らしい演技をしてくれました。見たかった鍵山優真が戻ってきた、というFSでしたし、やはり現地で拝見した分思い入れも強いのでランクインしました。

 

 

 

 

  今季ベスト演技第25位~第21位

 

 

 第25位 島田麻央選手 サマーカップFS

 

 鍵山選手に続き、島田選手のサマーカップでの演技もランクインです。これも現地で拝見して感動しましたね泣くうさぎこのときは、とにかく島田選手の置かれた状況が厳しくて、怪我を負っていた上に、SPで2位のハナ・バス選手と点差があまりなく、島田選手が練習中ジャンプに苦戦する一方で、そのハナ・バス選手はバンバン3Aを跳んでいました。私は、もしかしてこんな地方大会で彼女の連勝記録が途切れてしまうのだろうか、という心配がよぎりました。でも、そんな逆境の中、彼女は4T,3A含む全てのジャンプを着氷させ、150点オーバーで優勝。これをミラクルと言わずして何というというくらい、今季のフリープログラム「Miracle」を体現した演技でした。成し遂げたことで言うと、25位どころではない凄さですが、今回は大会の規模も考慮に入れていますので、ここで紹介させていただきました。

 

 

 

 第24位 千葉百音選手 グランプリファイナルSP

 

 千葉選手は今季、なぜかファイナルもミラノ五輪もワールドもSP最終滑走を務めることになりましたが、ここでは1つ目のファイナルでのSPをチョイス。まずは、彼女が置かれた状況を整理しましょう。第一に、グランプリファイナルという大舞台で初の最終滑走を担うことになりました、第二に、その直前の滑走者は坂本花織選手で…ファイナルのSPは、冒頭が1Lzになるというまさかのミスがありました。会場がショックな空気に包まれる中、演技しなければなかった千葉選手ですが、気持ちを強く持ちノーミス。当時の自己ベストを大幅に更新しました。もちろん、この思わぬ高得点が、FSでのあの演技に繋がってしまいましたが、長期的に見ると、SPで高得点を出しメダルを狙える位置で折り返した経験が、ワールドに活きたのではないでしょうか。

 

 

 

 第23位 千葉百音選手 スケートカナダFS

 

 千葉選手が続きます!!今度は、彼女がグランプリシリーズで初優勝を遂げた際の演技です。このときのFSも、少しハードな状況で、最終滑走であったことは勿論ですが、初めてのグランプリ優勝が目の前まで来ていたこと、さらに直前のイザボー・レヴィト選手がノーミスの演技を披露した後のパフォーマンスでした。優勝するには、千葉選手もノーミスでなければならない、そんな中ネーベルホルン杯に続き2戦連続で完璧な演技をして見せたのです。千葉選手は元々安定感はありましたが、昨季までは2戦連続でこのクオリティの演技をするほどではなかったと思うので、このときは非常に驚きました。今季は、本当に色んな選手が、メンタルが強くなったなぁと思う場面が多かったですね~

 

 

 

 第22位 佐藤駿選手 世界選手権FS

 

 ここで、先日行われたワールドの演技が入ってきました~!佐藤選手は今季、もう数えきれないほどノーミスやそれに近い演技をしてきました。彼も、千葉選手と同様今季ハートが強くなったなという選手ですね。ワールドのFSは、SP4位発進から逆転銅メダルを手にした演技。そもそも、このときはSPの前までコンディションがなかなか上がらず、本当に本番の演技からは想像できないほど、公式練習の内容がアレでした。SPで調子を取り戻しつつあったとはいえ、練習レポを見ている限り、4Lzの確率は良いわけでは無さそうでした。しかも、一応来季のワールドの枠取りがかかっていたこの局面で、また彼は4Lz含めすべてのジャンプを降りて見せました。しかもスピンオールレベル4。もうここまでくると「凄い…!!」というよりかはもう「流石だな」という感じでしたね。

 

 

 

 第21位 ゆなすみペア 全日本選手権FS

 

 私がペアをちゃんと見始めたのが、実は北京五輪の後からなんですよね。なので、日本のペアがFSでノーミスするところを観たことがありませんでした。ペアでFSをノーミスするのは奇跡に近いことなんだなという認識でした。ですから、このとき現地で彼らが完璧な演技をするのを見て非常に驚いた記憶です。しかも、このとき忘れがちなのですが直前に長岡選手が足を怪我したんですよね。さらに、SPでりくりゅうペアに思わぬアクシデントがあり、FSは一緒に滑ることができませんでした。そのためいくらか落ち込んだところもあったかもしれませんが、それでもあの素晴らしい演技を披露して、昨年のワールドで銅メダル相当の点を叩き出しました。生で拝見できて非常に誇らしい演技でしたね~

 

 

 

 

 

  今季ベスト演技第20位~第16位

 

 

 第20位 鍵山優真選手 ミラノ五輪団体戦SP

 

 ここでついにミラノ五輪の演技がランクインしました。鍵山選手は前回大会、初めての五輪でひとえに楽しいという気持ちで駆け抜けていきました。ところが、今大会は日本のエースとして挑み、前回と同じマインドで、という訳にはいきません。そのため、実は今回の五輪も彼の演技ができるか、少し不安なところがありました。しかし、このミラノ五輪初めての演技で、素晴らしいものを見せてくれました。そのおかげで、やっぱり彼はオリンピックに強いんだなぁというのが再認識でき、嬉しかった思い出です。それに何より、ルール改正後初めて、ジャッジが満場一致でステップのGOE+5をくれた演技でしたしね。このときのプロトコルは、素晴らしすぎて思わず私のXのヘッダーにしましたからね!さらに言えば、彼がまた、五輪団体戦でチームに10ポイントをもたらした演技です!!

 

 

 

 第19位 中田璃士選手 世界ジュニアSP

 

 Youtubeの再生回数が121万回(2026年3月末時点)とえらいことになっている演技です。それもそのはず。なぜならジュニアのSP歴代最高得点を叩き出したからです。そして中田選手は、この世界ジュニアにかける想いが非常に強かったと思います。というのも、その前のジュニアグランプリファイナルで二連覇を達成できず、悔しい思いをしていたためです。せめて世界ジュニアを二連覇するためには、SPを完璧にこなすことは必須。そして、ご本人も歴代最高得点を出して優勝したいとおっしゃっていたところ、SPで早速その目標を達成しました。また、この「Aroul / Uccen」プロは2シーズン使用しましたが、ここで見納めでした。そのラストダンスで自己ベストを更新する演技を披露したということで、19位にランクインしています。まさに「最高のフィナーレを」ですね泣くうさぎ

 

 

 

 第18位 千葉百音選手 世界選手権FS

 

 つい先日銀メダルを獲得することになったフリーの演技です。このとき、千葉選手はアンバー・グレン選手の後の演技でした。会場はそれほど悲壮感が漂っている訳ではありませんでしたが、やりにくい状況ではあったかもしれません。また、この大会自体、五輪での、ノーミスしたのにメダルに届かなかった悔しさをぶつける大会でした。千葉選手は今季ずっと、ノーミスを繰り返し安定感が光るものの、ジャンプが何本か刺さってしまうことが多かったです。そのため、五輪のメダルへというところでは、そういったところが一歩届かなかった要因だと思われました。しかし、短期間で、回転不足を取られないジャンプに矯正することは非常に困難です。にもかかわらず、彼女はそれをやってのけ、減点を最小限にとどめ、自己ベストであり日本女子4人目の150点オーバーを果たしました。

 

 

 

 第17位 ゆなすみペア 世界選手権FS

 

 ワールドのFSが続きます。今度はペアです。ワールドはFS進出のプレッシャーを乗り越えたSPの演技も良かったですが、個人的に感動したのはFSでした。あのSPをノーミスで終えたことだけでも偉いのに、FSも目立ったミスなく滑り切ったところが本当に素晴らしいです泣くうさぎワールドは、シングルはリアタイしていましたが、カップル競技は朝起きてから追いかけ再生したので、起床してまずゆなすみの演技を再生したら、SBSがめちゃくちゃ綺麗にハマっている上、スロージャンプを2本とも着氷させたので、そこから涙が止まらなくて。きっと2回目は大丈夫、と思っていましたが本当に出場2回目で彼らの演技をすることができて、感動しました。考えてはいなかったと思いますが、ペアも枠取りがかかっていたので、そのような中、エキシビションに呼ばれるほどの結果を残したこと、本当に嬉しかったです。さきほど、全日本で出した点数がワールド3位相当であると話しましたが、今回4位で終え、それほどの実力が間違いでないことをこの大舞台で証明してくれたFSでした乙女のトキメキ

 

 

 

 第16位 青木祐奈選手 四大陸選手権FS

 

 今季は、完璧かと思われた演技のさらにその上を行く、という展開が何回かありました(すげえ)。そのうちの1つが青木選手のラ・ラ・ランドです。全日本でのあの演技はすでにパーフェクトなものでしたが、強いて言えば2A1Eu3Fの3Fがギリギリだったことは1つの伸びしろでした。そして、翌月、その3連続ジャンプを含め、本当にすべてが完璧なラ・ラ・ランドを披露してくれたのでした。それも、初めてのチャンピオンシップで…。結果、五輪代表のお二人をおさえ、四大陸女王に輝きました。シニア6年目にして初めて出場したチャンピオンシップで、いきなりタイトルを取るという偉業を成し遂げてくれたFSの演技でした。

 

 

 

 

  今季ベスト演技第15位~第11位

 

 

 第15位 中井亜美 フランス杯SP

 

 衝撃のシニアグランプリデビューを果たしたSPの演技です!今季は五輪シーズンで中井選手は一応シニアに上がりましたが、どれほど代表争いに関わってくるか未知数でした。さらに、この試合まで、一度もSPで3Aを成功させたことが無かったと思います。そのような中、グランプリシリーズ1戦目のSP、という彼女の印象を決める上で大事な場面で、初めて3Aを降りて見せました。リアタイしていましたが、そのときの衝撃は忘れられませんね。このときから、五輪メダリストへの道は始まっていたんだなぁと思います。つい先日、ISUアワードでNew Comer賞を受賞されましたが、今季の彼女の活躍の原点となるような神演技でした。

 

 

 

 第14位 渡辺倫果選手 全日本選手権FS

 

 こちらも現地観戦でした。渡辺選手は今季、シニア女子で唯一3Aを3本組み込んできました。しかもその精度は抜群。ファイナルまでに多くの3Aを降りてきましたが、彼女にとって3Aよりも難しかったのが、FSラストの3Loでした。ここが、いつも3回転締まらないことが多かったんですよね。でも、私は五輪代表がかかる全日本では、もしかしたら凄い演技をしてくれるんじゃないか…という希望を持っていました。すると本当に鬼門だったラスト3Loも含め、ノーミスの演技を代々木体育館で披露してくれました。あのときの会場の熱気は今でも忘れられません。3Aを2本揃えたときの興奮、苦戦していた最後のジャンプを決めたときの大歓声、演技後崩れ落ちた渡辺選手の姿。帰宅してテレビで見返すと「最高の4分間にしてきます」と中庭コーチに伝えており、本当に最高の4分間になった、記憶に深く刻まれた演技でした。

 

 

 

 第13位 青木祐奈選手 全日本選手権FS

 

 青木選手はシーズン前半、思い描いた演技ができない試合が多かったと思います。グランプリシリーズは、確か1戦目のSPでは3Lz3Loを降りましたが、回転不足を取られ、それ以降しばらく武器であるセカンドループが入らない試合が続きました。昨季の3Lz3Loの着氷率を思うと、不自然なほどセカンドループが決まらないなと心のどこかで感じていました。でもそれは、ここで良い演技ができる伏線だったのでしょう。こちらも現地で観ていて、冒頭の3Lz3Loが完璧に決まった時の驚きは、今でも鮮明に思い出せます。現役最後になるかもしれない舞台で、今季なかなか決まらず涙したジャンプを全て揃え、自己ベストを大幅更新したこの演技は、これからもずっと何度も見返すことになると思います。結局、この後四大陸選手権や他の国内大会でも同じような完璧な演技を披露することになるのですが、それでも、やっぱり私はこの時の演技が胸に迫って仕方が無かったです。なぜなら、上手くいかない時期がしばらく続いた後の最初の神演技だからです泣くうさぎ

 

 

 

 第12位 鍵山優真選手 グランプリファイナルSP

 

 4年近くぶりに自己ベストを更新したSPです。今でこそ「I Wish」と鍵山選手の相性は良かったなぁと思いますが、思い返せばシーズン前半はなかなかいい演技ができなかったんですよね。4Fを入れていたり、怪我で難易度を落としていたり、グランプリシリーズでは思わぬミスがあったりして、実はここまで一度も今季100点超えをしていませんでした。だからシーズン前半はどちらかというとSPの方が心配なところがありました。でも、ここでそれまでの上手くいかなかった悔しさを全てぶつけるかのように、はちゃめちゃに楽しんで演じたSPは、見事PBを更新するに至りました。北京五輪からの4年間、SP100点超えは何度もありました。ですが、このときは本当にすべてのエレメンツの質がピカイチで、自己ベスト更新も納得の素晴らしいパフォーマンスでした。お父様の地元の名古屋で、自己最高得点を出すというメモリアルなSPです。

 

 

 

 第11位 千葉百音選手 世界選手権SP

 

 本当の「Last Dance」でした。2シーズン使用し彼女と相性の良かったプログラムも、これで見納め。そして、その見納めのラストダンスが素晴らしいものになりました。さて、千葉選手は今季とにかく大舞台の最終滑走を任されてきましたが、世界選手権でも最終滑走を引いたのは、これは神様からの試練でありチャンスだったと思います。私としては、ファイナルも五輪もそれでノーミスしているので、最終滑走は良い演技ができるフラグくらいにしか思っていませんでした。ですが、何せ五輪で頑張っても届かなかった悔しさを彼女は味わったので、「それならもう一度最終滑走をやらせてあげるから、五輪よりもずっといい演技をして見せなさい」という神様からのメッセージだったのではないでしょうか笑そして本当にワールドもノーミスしてみせましたし、何よりあのファイナルで出した自己ベストを更新したのですから、最後にして最高の「Last Dance」になりましたね。

 

 

 

 

 

  今季ベスト演技第10位

 

 りくりゅうペア ミラノ五輪団体戦SP

 

 後に金メダリストとなるペアがミラノ五輪で最初に披露した演技です。まず、団体戦で日本が金メダルを取るためには、アメリカとの差を考えるとペアと女子でSPFSともに10ポイント獲得することが必須でした。そして、最初にその10ポイントを取らなければならなかったのが、この日のりくりゅうでした。彼らは、前回の北京五輪でも良い演技をしていたので、オリンピックに強いことは分かっていたつもりでしたが、それでも私は、北京のときは何となくしか観ていなかったので…このときは本当に大丈夫だろうかと非常に緊張していました。ですが、もう流石というほかない完璧なSPを、まるでウォーミングアップかのようにこなしてみせました。点数は82.84。自己ベストを大幅更新。ただただ強いお二人の演技でした。

 

 

 

  今季ベスト演技第9位

 

 佐藤駿選手 世界選手権SP

 

 この選手はどこまで凄いんだ…と思ってしまうワールドSP。まず前提として、佐藤選手にとって初めての五輪を経ての世界選手権でした。そのため、五輪に照準を合わせていたコンディションが、世界選手権では本当に直前まで整いませんでした。公式練習レポを見ても、かなり不安になるような内容しか書かれていませんでした。流石に、ピークを持ってきたであろう五輪の後の試合まで、この安定感は続かないか~という気持ちと、いや練習内容が当てにならないのが佐藤駿だぞという気持ちとありました。そのようにジャンプが不調の中、本番では、まず1本目の4Lzをバシッと決めたので、「は???」と思いました笑そしてそのままノーミス。去年のワールドでも直近の五輪でもミスが出ていた4-3もしっかり。あれだけ調子が悪そうだったのに本番で決める強さにはもう開いた口がふさがりませんでした。しかも、佐藤選手はこれだけ規模のでかい試合の最終滑走は初めてでしたし、その前の鍵山選手が良い点数ではなかった中、この演技内容はもう凄いとしか言いようが無いです。

 

 

 

  今季ベスト演技第8位

 

 中井亜美選手 ミラノ五輪個人戦SP

 

 今季終わってみればなんと、中井選手がSPとFS両方3Aを揃えたのがミラノ五輪だけという凄さ。今シーズンは、ジュニア時代に比べて3Aの確率が良くなったと感じるものの、依然として高いとはいえません。その決して成功率の高くない3Aを、五輪SPという、メダルを目指すのであれば1ミスも許されない恐ろしい舞台で、完璧に降りて見せたこのSPは永久保存版です。シニアデビューシーズンにいきなり五輪に出てSP1位発進してしまうところ、五輪で自己ベストを更新してしまうところ、何より初めてのオリンピックで全く緊張せず滑り切れる大物ぶりに脱帽する演技でした。

 

 

 

  今季ベスト演技第7位

 

 りくりゅうペア ミラノ五輪団体戦FS

 

 このとき、直前の滑走者がメテベルで、しかもノーミスだったんですよね。ただ点数が139点とかだったので、多少ミスをしてもまとめれば10ポイント獲得できるはず!と思っていました。ただ、SPは良いとして、FSは北京五輪以来ノーミスの演技が無い状態でした。公式練習の調子は良いと聞いていましたが、とはいえ何かしら1つはミスをするだろうと考えていました。とにかく1位になってくれたら良い、という気持ちで観ていたら、何とほぼノーミス。これまでFSをノーミスできそうにないなという演技ばかり見てきたので、目の前に広がる光景に非常に驚きました。ですがもっと驚いたのはその点数ですよね。いや、ノーミスしたら150点行くだろうなとは思っていましたが、まさか155点とは…。北京五輪でスイハンペアが金メダルを取った時の点数よりも高く、ただただ驚きました。キスクラで点数を見た三浦選手がぶっ倒れるところまでセットで、何度も見返して良いなと思う演技です。

 

 

 

  今季ベスト演技第6位

 

 中田璃士選手 世界ジュニアFS

 

 日本男子初世界ジュニア二連覇を成し遂げたFSの演技です。中田選手は、今季ジュニアグランプリファイナルと世界ジュニアの二連覇を目指していましたよね。ところが1つ目のジュニアグランプリファイナルではまさかの銀メダル…。そのときも、SPは1位発進だったものの、FSで逆転を許してしまいました。しかし、中田選手自身、FSの演技を終えた直後はガッツポーズをしやり切った様子でした。にもかかわらず、キスクラで目にした結果は2位。連覇を逃した要因は、FSでジャンプは決めたものの、1つ1つの技のクオリティが低く、それが散り積もってできたトップとの差でした。そして、中田選手はこの時の悔しさを糧に世界ジュニアに挑みました。

 そして、ファイナルの雪辱を果たすには、FSが重要でした。ファイナルでは、FSで3本の4回転に挑んだ中田選手。世界ジュニアでは4回転2本構成に変更しました。そして、演技冒頭、GOE+4.30の4Sを跳びました。私はここで、非常に格の違いを見せつけられた感じがしました。そしてそこから、何とか降りたジャンプではなく、GOEで高評価を受けるようなクオリティの高いジャンプを重ねていきました。その結果、自己ベストを更新し無事二連覇達成。ファイナルのときに優勝を逃した原因だった、技のクオリティを高め日本男子初の偉業を成し遂げました

 

 

 

  今季ベスト演技第5位

 

 佐藤駿選手 グランプリファイナルFS

 

 これを語るときがついに来たかという感じ笑ここからはもう、伝説の演技と言っても過言ではないほど記憶にも記録にも残る演技をご紹介していきたいと思います!

 まずはあのグランプリファイナルのFS!!今季佐藤選手は何度も何度も素晴らしい演技をしてきましたが、個人的に一番好きな演技はこのときの「火の鳥」ですね。もちろんこれ以降も、点数で言えばこのときの演技に匹敵するものはいくつかありますが、それは「もしかしたらまたやってくれるかもしれない」という期待を抱きながら観ることができました。しかし、このときは本当に酷い演技になるかもしれないことを覚悟しましたね。イリア・マリニン選手が世界歴代最高得点を叩き出した後、会場のボルテージが最高に高まっている中での、メダルのかかったFS。私は正直この局面で自分の番が来るのは可哀そうだと思ってしまいました。

 4Lzの軌道に入った時、転倒して慰めの拍手が降り注ぐのをイメージして、心の準備をしました。ところが彼はその4Lzを降りて見せました。4Lzに留まらずそのほかのジャンプも全て!ジャンプが決まるたびに会場の熱気が増し、最後の3Lzを降りて、スピンを回っているときから拍手は鳴りやまず、曲の一番の盛り上がりのところで、彼がいつになく感情をむき出しにして滑っている姿は、誰もが心の奥底に刻んだことでしょう。フィニッシュポーズをとったとき、会場にいる誰もが彼に称賛の拍手を送り、誰もが世紀の神大会を見ていると思ったでしょう。しかも、スピンステップオールレベル4…!!どう考えてもいつもの自分を出せそうにない局面で、FSと総合の自己ベストを更新。これは後世に語り継がれるべき名演技でした。


 

 

  今季ベスト演技第4位

 

 佐藤駿選手 ミラノ五輪団体戦FS

 

 今シーズンは佐藤選手のシーズンだったと言っても過言ではないかもしれません。先ほどのグランプリファイナルと同等かそれ以上に語り継がれるであろう彼の伝説の演技が団体戦のフリーですよね。ファイナルのときの状況もなかなかでしたが、このときもかなりプレッシャーに感じない方がおかしい状況に置かれていました。まず、そもそもこれが彼にとって初めてのオリンピックでのパフォーマンスになります。普通の人であればそれだけで緊張するものですが、彼の場合、それに加えて団体戦における日本のメダルの色がかかっていました。彼の演技によって、日本が金メダル化銀メダルか決まるのです。もうそれだけで足がすくみそうです。さらに、それだけではなく彼の滑走順はあのイリア・マリニン選手の後、かつ、団体戦のオオトリです。あのファイナルと同じような状況に加えて、自分だけではなくチームの皆の命運を握っていました。そんな中、彼は勇敢にもリンクの上に立ち、次々と信じられないほど綺麗なジャンプを決めていきました。このときのジャンプの質、おそらく今シーズンで一番でしたよね泣くうさぎこの演技を観た誰もが、計り知れないプレッシャーの中で素晴らしい演技を紡ぐ彼を心に刻んだことでしょう。しかも、この演技だけではなくて、演技後の盛大なガッツポーズ、喜ぶコーチやチームメイト、この局面で出した自己ベスト、それでもアメリカには届かない悔しさに涙する佐藤選手を泣きながら励ますチームジャパンまで、何度見ても感動するシーンでした。

 

 

 

  今季ベスト演技第3位

 

 坂本花織選手 世界選手権FS

 

 もう正直、ここからは日本のスケーターの今季ベスト演技を3つ挙げてくださいと言われたら、これとこれとこれを挙げるだろ!!という3つの伝説の演技です。まず1つ目は、坂本選手の現役最後のパフォーマンスです。前置きとして、彼女はミラノ五輪で金メダルを取ることを目標に、この4年間やってきました。ですがそれが、たった1つの狂いによって叶えられませんでした。そして彼女がリベンジの舞台として臨んだのが今大会。これが、今シーズン最後の(大きな)国際大会ですから、ここでもダメだった場合もう次はありません。つまり、絶対にここで彼女が満足する完璧な演技をしなければなりませんでした。ノーミスしか許されない舞台です。SPは無事1位で折り返し最終滑走。彼女が滑る直前、千葉百音選手が150点オーバーの高得点を叩き出しました。本当に、ノーミスしか許されないような展開になりましたが、坂本選手は彼女らしい、ダイナミックなジャンプと洗練されたスピン、ステップ、コレオを紡いでいきました。「これを五輪で見せていたら」と思わずにはいられない完璧な演技でラストダンスを終えます。得点は4年ぶりに自己ベストを更新する158.97。合計は、高難度ジャンプを跳ぶ選手に交じり、世界歴代6位の得点になりました。もうこの演技の凄さは、これまでもここぞというときに完璧な演技をしてきた坂本選手が、最後まで坂本選手であり続けたことです。今回もこれまでも、やってくれると思っていました。私たちが思い描いていたような、最高のフィナーレを現実にしてくれてありがとうございます泣くうさぎ

 

 

 

  今季ベスト演技第2位

 

 鍵山優真選手 世界選手権FS

 

 りくりゅうがミラノ五輪で成し遂げたような、かおちゃんがワールドでやってくれたような、今後も語り継がれるであろう演技を、ゆまちも披露してくれたことがめちゃくちゃ嬉しかったです泣くうさぎ間違いなく、彼のキャリア史上最高の演技だったと思います。まず、ワールドのSPは彼は過去4回100点超えしかしたことなくて(やばい)、SPで出遅れたことなんてなかったですし、今季は国際大会でなかなか良いフリープログラムを滑れていなかったので、シニア転向以降、ずっと台乗りし続けた記録が、もしかしたら途切れるかもしれないという心配が生まれました。なんか、2024年のワールドは、FSノーミスなるかというところで、3A降りたのにその後不自然に転倒し、今季も、フィンランディア杯でノーミスペースだったのに、なぜか後半の4Tが踏み切れず、今大会もSPでアクシデントがあり…本人のミスというよりかは、神の采配でミスさせられているような場面がいくつもあったんです。まるで、ノーミスすることを止められているような。それが私も苦しかったんですが、きっと、神様はどこかで舞台を整えてくれているから、ノーミスさせてくれないのかなと信じてきたんです。それで、今回アクシデントがあってSPで出遅れたときに、もしかして神様はあえてSPで出遅れさせて彼に本気でFSを滑らせようとしているのではないか、もしかして待ちに待っていた神演技は、今回来るのではないかと少しよぎりました。そうしたら、想像以上に完璧で想像以上に高い得点が鍵山選手に与えられて、見事SP6位から逆転銀メダルに返り咲きました。得点は212.87で4年ぶりにPB更新。前のPBは4回転4本構成で208.94でした。だから、4回転の本数を減らしてもPBを大幅更新できたのは、この4年間で彼がジャンプも勿論ですがそれ以外のところに力を入れてきた、その努力に対するプレゼントなのではないかと思います。だから本当に、この演技は彼がもがき苦しみながらも自分の強みを磨き続けた4年間が全て詰まった演技です!!

 

 

 

  今季ベスト演技第1位

 

 りくりゅうペア ミラノ五輪個人戦FS

 

 これは私でなくとも誰もが1位に上げると思います!満場一致で。もうこの演技のどこが伝説だって、全てですよ、いくら語っても語り切れないです。1つ言えるのは、お二人は五輪で金メダルを取るために生まれてきたんだと思います泣くうさぎ羽生さんが五輪二連覇するために生まれてきたように。それと、先ほど鍵山選手のところでお話したように、りくりゅうも、神様が最高の舞台を整えてくれたんだと思っています。だって、リフトを降ろすときに偶々お互いの手の位置がずれていたなんて、そんなアクシデントがわざわざ五輪の個人戦で起きるなんて神の采配でしょ笑この演技の凄さは、もう単純に全ての要素をクリーンにこなして「わーすごーい」っていうだけじゃなくて、2人の絆、これまでの過程がいっぱい詰まっているんです。木原選手が、日本のペアを良くしようと長年苦しみもがいてきたその努力に対する金メダルの演技なんです。普通にSPもノーミスしてFSもノーミスして金を取ったとしても素晴らしかったと思いますが、そうではなくて、SPで5位発進と出遅れて、ずっと目指してきたものが手に入らないかもしれないという絶望の淵から、FSをノーミスしたから、この演技は、この金メダルは尊いのだと思います。SP5位でも、団体戦のFSの最初のSBSを完璧にしたバージョンを滑れば、金メダルが取れる可能性がある、と誰もが考えついたでしょうが、普通に考えてあの団体戦のFSを再現するだけでもすごいのに、本当に完璧な演技をするなんて無理に決まっている。そのような考えを覆したこの演技は、もはや今シーズンどころではなく少なくともここ4年間のベスト演技だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 はい!というわけでざっとですが今季の振り返りです!!こうしてみると今シーズンはやはり五輪シーズンということもあって神演技が豊作でしたね。これを書くのに見返しましたが涙ダラダラ流しました笑