疲れました。
心身共に。
S氏と銀座へ飼育魚の緊急移送へ行って来ました。
50cmオーバーの過背と、こちらも50cmオーバーのプラチナレッドテールキャット、その他小魚です。
しかもこのレッドテールはプラチナです。
プラチナレッドテールキャットなんて見たことねーぜ。
いろいろと訳有りで今回引き取るというか、預かるというか、そんな感じになったのですが、現場へ行って言葉を失いました。
明らかにおかしい茶色の水
ph計ってみれば3.1
水温は23℃
はっきり言って、生きているのが奇跡です。
サイズは聞いていたので、かなり暴れられるのを想定していましたが、一番大きなレッドテールはもう暴れる力もありませんでした。
今面倒をみているのは女性でした。
いろいろと訳有りなのはしょうがないですが、かなり危険な現場でした。
俺よりも魚愛の強いS氏
よくキレなかったね。
相手が女性じゃなければキレてたって言ってたけど……
命を何だと思っているのか。
哺乳類じゃなければいいのか?
だから熱帯魚業界は舐められるんです。
命を預かっているという意識の低い人が多すぎます。
売っている側も大概です。
mを越えるような魚が数千円で売られている事がおかしい。
ろくに説明もせず売ってしまうのです。
すると飼いきれなくなり、放流する人が出てきます。
多摩川がタマゾン川と呼ばれるようになります。
在来種が危機に晒されます。
うちに、やたらと口の長い魚がいます。
スポッテッドガーという魚です。
全部で7種いるガーパイクという魚のひとつで、ガーパイクの中では最小種です。
最小種とは言っても、5~60cmになります。
最大種のアリゲーターガーに至っては、300cmを越えます。
ピラルクー等と並び、世界最大の淡水魚のひとつです。
このガーパイクですが、主に北米に棲息しています。
北米は日本と同等の緯度です。
つまり、放流してしまうと、越冬できてしまうのです。
越冬できてしまうということは、定着してしまうという事です。
日本は隔離された島国であるため、在来種は基本的に弱いです。
すぐに食い荒らされてしまいます。
ただひとつ例外があり、日本固有種で、世界的にも最強クラスの生き物がいます。
オオスズメバチです。
昔、アフリカから持ち込まれてしまったセイヨウミツバチ(キラービー)がアメリカで猛威を奮った事がありました。
毒性は低いですが、とにかく気性の荒いハチで、人的被害も多かったようです。
そんなキラービーを駆除する為、日本のオオスズメバチをアメリカへ移入する計画がたちました。
オオスズメバチ1匹で、ミツバチを3000匹討伐する戦闘力があります。
そこでアメリカ側は本格的にオオスズメバチの調査に取り掛かりました。
ほどなくしてアメリカは、オオスズメバチの導入を見送る事を決めました。
それは何故か?
キラービーよりもオオスズメバチの方が遥かに危険な生き物だったからです。
余談でした。
オオスズメバチのような例外もいますが、基本的に日本の在来種は弱いのです。
東南アジアやアマゾンの魚は日本では越冬できない為、放流しても定着する事はありません。
しかしガーパイクは違います。
特にアダルト個体はかなりの低水温まで耐えます。
そんな事もあり先日、ガーパイク全種に輸入・飼育規制が掛かる事が決まりました。
今後、店頭から姿を消します。
そして、今飼っている人達は申請をして許可をもらわなければ犯罪者になります。
私もそうです。
もし許可がおりなければ、殺すしかありません。
責任持って付き合っている者が実害を被るのです。
しょーもない。
アロワナなどは下取りしてくれる店があります。
よく考えて下さい。
ペットを下取りって、ありえますか?
新しい犬が欲しいからといって、今いる犬を下取りにだしたりしますか?
ヤベー業界ですよホントに。
そんなわけで、私も近々申請をしなくてはなりません。

おまえらは俺が責任持って最後まで面倒みるから安心しろ。
店に戻った時、レッドテールは転覆し呼吸も荒く、かなりヤバイ常態でした。
一気にやるのもヤバイけど、もたもたしていると落ちてしまうレベルだったので絶妙のスピード感で水合わせをし、なんとか正常に泳ぐようになりました。
このまま朝を迎えられれば、あの子はもう大丈夫でしょう。
あのままあの家にいたら明日には死んでいたかもしれない。
よかったね。
よく頑張ったね(´ω`)
おやすみ