看護師さんの声で目覚めるとき、私は夢を見ていました。
詳しくは思い出せないけど、とにかく楽しい夢でした。
だから
「ちっ


と、失礼な目覚めでした。
しかし普段から寝起きはいい方なので、麻酔からの目覚めもばっちり

病室に戻り、心配そうな長女とともちゃんの顔を見たら
「心配かけちゃいかん

と思い、喋る喋る喋りましたとも。
麻酔の影響で口がよく回らないけど、心配かけちゃいかんと頑張って喋りました。
麻酔の影響なのか気管挿管のせいなのか、のどが痛い…

しかし辛そうにすると心配かけちゃうから、喋る喋る。
心の中では
「……… ひとりにさせて」
失礼な奴ですみません

みんなが帰り、一人になってほっとしたのは束の間でした。
そう、この後に待つ地獄の夜を一人で乗り越えなくてはならなくなったのです
