栗きんとんの季節です。

食欲大魔王nanakoの大好物「栗」の季節です。


栗好きなので、季節に便乗しただけの栗モノには興味がない。

栗本来のホックリ感がまったくない、ただ黄色くて甘く煮てあるだけのあんな栗が言い訳として使ってあるような栗おこわとか、栗饅頭とか、栗入りどら焼きとかそういった類にはまったく興味がない。

というより、むしろ勝手に腹立たしく思う偏屈者nanakoである。


そんな私が愛してやまないのは、母の作る栗ご飯。

無理だと思うけど願わくば最後の晩餐は、母の栗ご飯であってほしい。

と、本気で思っているくらい。(←アホですねぇ)


そして、この10年くらいひたすらおいしい栗を求めて全国の和栗の名産地からのお取り寄せをしてみたり、都内の高級フルーツ店や、デパ地下、紀ノ国屋、ナチュラルハウスなどおいしいものを扱っているあらゆるお店で栗を買い求め続けていた。買い求めた栗は、圧力鍋で蒸して半分に切ってスプーンでくりぬいていただくのだ。が、結局心底満足できる栗には出会えなかった。


そんなこんなで、パンケーキの友Nちゃんが、私の栗への執着振りを不憫に思ってか、ずいぶん昔にくれた「中津川川上屋」の栗きんとんがとてもおいしかったのが印象的だった。

その話を岐阜出身で、食べ物の趣味が合う知人にすると「一番おいしいのは『すや』だよ」と、きっぱり言い切られたのが数年前だった。


で、その「すや」の栗きんとんをいただく機会もなかったのだが、ある秋の日玉川高島屋の諸国銘菓のコーナーに「すや」の栗きんとんが並んでいたのだ!

もちろん買い求めましたとも!

でも比較対象がないとそのよさも分かりにくいので、二子玉川東急フードショーの常設店「恵那川上屋」で栗きんとんを買い求めた。


「すや」の栗きんとんのしおりは、ご覧のとおり熊谷守一画伯によるものだ。

ここらへんからしてセンスがいい。


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更に、吉川英治先生のお褒めの言葉もしおりにある。

このことに感動して、実家の母に「すや」の栗きんとんを送る前に電話で告げると「吉川英治?すっごい前じゃない。その頃の栗のお菓子がまずいわけないでしょう。今もおいしいかどうかの目安にはならないし」とにべもない。(笑)おっしゃるとおりです、母上。私が単純でした。

今みたいに栗が水っぽくもなかったでしょうし、大量生産もしてなかったでしょうし、添加物もつかってなかったでしょう。

「すや」だから伝統の味を守っているのでは?という私の思い込みを、見事に打ち砕いてくれてありがとう。


左:恵那川上屋 右:すや ぜひ、クリックして拡大して見てください。質感がよく分かります。

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見かけでも分かるとおり、「恵那川上屋」のほうが砂糖が多いし実際にいただいてもしっとりしていて甘みが強かった。

一方「すや」は、栗自体のほっこり感がそのまま残っていて、砂糖も最低限と思われるのでほろほろしている。子供の頃自分で作ってみた栗きんとんに近い食感だ。栗の風味そのものを味わえる。

大満足である。実家の母から届いたサンキューメールには、初めて見た「サイコー」という表現が使われていた。(笑)

食いしん坊仲間のMさんにも、ご家族分おすそ分けしたら全員大絶賛だったそうだ。


「恵那川上屋」だって単独でいただくとおいしい和菓子なのだが、私の好みとしては「すや」が圧勝だ。


そんな感動を味わった数日後、行きつけの美容院で「中津川出身のお客様からの情報ですが、栗きんとん地元人気ナンバーワンの『七福』が、来週玉川高島屋に出店するらしいですよ。」と聞かされた。

こんなところまで私の栗好きが浸透していたのに驚いた。だって、その日はまったく栗の話なんてしてないし、直近で話したとしても1年前くらいのはずだもの・・・。こわいわぁ。。。私の食に対する欲って・・・。


で、その「七福」も試してみたのだが、私としては「すや」のほうが好みだった。

「七福」はしっかり砂糖も使っていて、真空パック入りも販売していて大量生産のにおいがぷんぷんした。(笑)お砂糖が多いってことはその分日持ちもするし、味が少々落ちても真空パックの道を選んでいる時点でちょっと私の好みとは違う。(←うるさいのよ、私って)


そして、先日Nちゃんが新作栗きんとんをプレゼントしてくれた。

しかも、NIKKEI プラス1の新聞記事つきで。(笑)

何でもランキングの「栗のお取り寄せスイーツ」特集で、1位だった「やまつ」の栗きんとんをプレゼントしてくれたのだ。

因みに、2位が「すや」の栗きんとんだ。これは期待できるぞぉ!さすがNちゃんである。

当日も、保冷剤をたくさん付けて品質保持できる状態で持ってきてくれて本当にありがとう♪


↓こんな感じで冷凍で届くそうだ。

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↓開けるとこんな封に6等分に切り目が入っていて、自分で好きなようにアレンジできる。

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やっぱりこれだけいただいてもきちんと評価できないので、「すや」の栗きんとんを買い求めて比べた。

これも、やっぱり「すや」よりも砂糖が多め。でもそれに負けない栗の香りもあっておいしかった。

いろいろアレンジして使えるし便利だとも思う。

でも、やっぱり「すや」が一番好みだ。あのホロっとしたところや、若干渋皮が混ざっていたりするところも好き。(笑)


ってことで、自分の中のランキングを一応。(笑)

1位 すや

2位 やまつ

3位 恵那川上屋・七福


永年、おいしい栗を求め続けて散財したがこれからはご近所で「すや」の栗きんとんが入手できるので、もうさすらわなくていいし、散財もしなくていい。あ~よかった!

あの岐阜出身の知人にはもう会うこともないけど、本当にいい情報をありがとう!と心から言いたい!