「龍馬伝」での素晴らしい岡田以蔵を演じた佐藤健くん主演のドラマと言うだけで、ちょっとだけ気になって一応初回から録画だけしていたドラマ「Q10」http://www.ntv.co.jp/Q10/


ドラマ見るどころではなかった生活だったが(「龍馬伝」だけは何とか観てたけど 笑)11月中旬にやっと、Q10も録画を見て追いついた。


最初は正直言って、AKB48の前田敦子とか使って若い子受けするお気楽ドラマなんだろうと偏見に満ちていたワタクシ。それでも、あの素晴らしい以蔵をやってくれた佐藤健くんの俳優としての仕事を見てみたいと言うひどい好奇心で視聴した。


俳優陣もみ~んな素晴らしくて、あんな奇想天外(←古っ!)なストーリーにもかかわらず、ドラマという世界ならではのフィクションと共に素直に感情に訴えかけてくる素晴らしい脚本。

毎回、ちゃんとテーマがあってそれがきちんとベースになってストーリーが進んでいく。しかもそのテーマや、さりげないけれどもそれに即した心に入り込むセリフの数々。

私の涙腺が弱くなってしまったのか、ほぼ毎回涙してしまうくらい心に染みいるドラマだった。

脚本の木皿泉さんを今まで意識したことなかったが、「やっぱり猫が好き」の方だと聞いてな~るほど、と。(笑)


「龍馬伝」の脚本にはあれだけツッコミまくりの私だったが、「Q10」に関しては毎回感動して、早く次回を見たいと思っていた。

大人に対しても十分にメッセージ性があり、しかも押しつけがましく無くドラマとしても楽しめたのだが、同時に思ったのが、高校生はどの程度そのメッセージを感じているんだろう?と言うことだった。

このドラマに出てくるような大人達がいてくれるような状況にない子供達はどう受け取るんだろう?ドラマであっても、リアルの大人達がしてあげられないことを感じ取ってくれるのだろうか?とか、大きなお世話ババア状態にもなってしまった。(笑)


佐藤健くんはどうしてあんなに切ない役が似合うんだろう?(笑)

不憫とまでは言わないが、どうしようもない感じが漂うあの表情は秀逸だ。(←エラソー)

前田敦子ちゃんも、最初はど~なの?と思ってしまったが、すみません、許してつかぁさい、だ。(笑)

身体も表情筋も動かさないと言うのは実に過酷だ。


その昔歌舞伎座に通いつめていて気付いたのだが、坂東玉三郎さんがすごいのはその立ち居振る舞いや表現力、本当に娘をやれば娘にしか見えず、お歯黒のコメディをやればものすごくおかしいなど、その演技力や見た目の美しさであるのは言うまでもないが、御姫様を演じる際に必ず頭に付けるキラキラのぶら下がり飾りが全く揺れないところなのだ。

どんな上手い歌舞伎役者さんでもどうしても揺れるし、ひどい人は揺れて当然とばかりの身体の使い方なのだ。

揺れないようにするためには、筋力を付けて更に相当のコントロールが必要だろうと思う。

一流であるということは、そう言うところまでさりげなくやってしまうことなのだといつも感じ入っていた。


で、前田敦子ちゃんだが彼女のロボット演技を見ていて、玉三郎さんの事を思い出したのだ。

瞬きをしたのも、数回しかみなかったし。(笑)

今日の最終回で、佐藤健くん演じる平太の未来の妻として登場した時なんて、その普通の表情だけでロボットではないとすぐにわかった。すごいな。。。


薬師丸ひろ子さんも、女優として難しいフェイズに入っているのでは?などと、失礼ながら余計なことを思っていたのだが、すごく素敵で魅力的な教授だった。


他の方達もみ~~んな、色々語りたいと思うような魅力的な人物を見せてくれた。

終わっちゃったのはすごくさみしいけど、珍しく録画を消去していないのでまだ時間を置いて観てみたいと思える素敵なドラマだった。

ありがとう!