龍馬伝 第39回「馬関の奇跡」の感想。
ど~でもいいが、おバカな私のおバカなPCは、「バカんの帰責」って出るんだなぁ。。。一体どんな使い方してるんだか。。。
放送当日に観たのにもう1回じっくり見て感想を書こうと思っていたら、あっという間に日曜日。
今、第40回を見たばかりなのに、前回の感想を書いている間抜けなnanako。
よければじっくり見てから書こうと思うし、悪ければテンションが低くて書くモチベーションが得られず、結局書かんのかい!←突っ込まずにはいられない自分の行動だ。
先週、久々によかったぜよ速報を書いたが 、大友啓史様の演出なのに視聴率はまたしても13.7%とドラマのクオリティとは比例しないようだ。っていうか、ハゲタカもそうだったし私の感覚が世間のそれとは、ずれているのか?
タイトルロール前から、やたらといろんなシーンで背景まで細かく作り込んである。
素敵なガーデンでパラソルの下新聞を読む郵便汽船三菱社長:岩崎弥太郎(香川照之)。アフタヌーンティーセットの中段はちゃんとスコーンだ。(笑)
「話が違うぜよ、坂崎君。こりゃ龍馬が英雄になちゅう。おんしがこんな作り話を書き続けるがやったら、わしはもう、龍馬の話はせんき。」
「待ってつかぁさい、岩崎さん。確かにこの龍馬はかっこよすぎるかもしれません。」
「もおええ!」
「けんど、連載を続けるためには読者の興味を引き続けんといかんし・・」
このやりとりって、やたらと龍馬が無理やりカッコイイ(かえってかっこ悪くなっているところも多いが)脚本に対する世間の批判に対する言い訳にしか聞こえなかった。なんてあざとい脚本なんだろう・・・と思う私は完全にひねているのである。
明治16年(1883年)と出ていたシーンは、飾ってある花(グラジオラスなど)や、走っている西洋の女の子やレディの服装などがまさに、印象派絵画の世界そのものを再現している。すごい・・・。
大友さん曰く「フィクションという大きなウソをつくには、画面に映る隅々まで、きちんとまじめに小さなウソを積み重ねないと」
まさに、今回はその大判振る舞いだ。テーブルセッティングも流石だ。ちゃんと、リネンだとわかるティーナプキンがさりげなく置かれていたり、テーブル花もちゃんと、着席時の会話時に視界に入って邪魔したりしない高さになっている。こういう豪華なテーブルセッティングではとかく、豪華にしたがるコーディネーターの常識のなさで会話の邪魔にしかならない大きなアレンジメントがど~んとこれ見よがしに飾ってあったりしがちなのだ。
こういう、細かい「ウソ」がきっちりしているのが私の愛する大友イズムだ。
もう、これだけでもテンションが上がる。
溝渕広乃丞(ピエール瀧)を長崎の土佐藩屋敷に迎えたジョン万次郎(トータス松本)がやっぱりいい感じ。
「ひさしぶりじゃのぉ、溝渕君」と言った弥太郎の表情がもう、マンガ。(笑)
これ以上ないくらい巻き舌でにっくたらしくしゃべる弥太郎。
更に、例の弥太郎のテーマ曲「雑草魂」のストリングスヴァージョンもなかなか、今までよりも若干ノーブルだとでも言いたげで面白かった。
しかし、いつまで経っても弥太郎って商売人なのに横柄なのが笑える。
そして、かっこええ長州のシーン。
高杉晋作(伊勢谷友介)の騎兵隊の成り立ちを上手く説明しているな~と珍しく感心してしまった。
我慢の限界を感じた者たちが自己紹介や幕府への不満をぶちまける。
「侍だけじゃあ、世の中は変えられん、高杉さんがそう言うちょった」という農民?のセリフも効いていた。
やっぱり、長州に関しては脚本家さんの力の入れようが違うのか???
高杉さん、かっこええけど、ど~いて着流しなの?と思ったらすかさず龍馬(福山雅治)のセリフでフォローが。
「戦の最中も、着流しとは相変わらず豪胆なお人じゃのお、高杉さんは。」
その高杉さんの三味線+唄は悪くないけど、福山龍馬の方が上手かったな。。。
で、その高杉さんが労咳だと龍馬に告げて「僕の命は、もう長くはないそうです。・・・休んじょる暇はありませんよ。」「長州のために、日本のために働かなければ」と、龍馬と会話をする。その高杉さんが美しくも 哀しくてつい、もらい泣きをしてしまったワタクシ。なんだろう、あの迫力と哀しみ。伊勢谷友介さんの人間力?
「100万の大軍、恐れるに足らず。恐れるは弱き民、一人ひとりの心なり」と騎兵隊に声をかけ士気を上げる高杉さん、かっこええわ~。
そして長崎の街での虫相撲。これだけでも予算使いまくり。(笑)自分よりも身体も大きく角も立派なカブトムシを負かすクワガタ?に湧き立つ民衆。こういうメタファーって大友さんらしくて素敵だけど、コストがすぐ気になる小心者nanako。(苦笑)
そして、まさに鷲津カラー=ブルーの画面!
龍馬達亀山社中&長州軍の奇跡の戦い始まりだ。
基本的にめちゃ、かっこえかったのだが、高杉さん・・・無理なんじゃないですか???????
座頭市か???っていうか、もろ、オマージュなんだろうけど。。。
ま、フィクションだからこれくらいの遊びは許されるか。。。でも、今回結構テンション高めに観ていたけど、ここはちょっとテンション落ちてしまった。。。
「戦を避けることは、貴藩にとって何の恥でもなかろう!」
そう言って、馬に乗って敵地を潜り抜けた高杉さんの戦法はお見事!
どこまで史実に基づいているかは知らないが、でも、高杉さんがカッコ良くて説得力があったからOK。(←なんの権限が・・・笑)
長崎 引田屋でも、弥太郎、お元(蒼井優)、大浦屋(余貴美子) のシーンも楽しかった~。
お元にわざと名前を2回言わせて「声もかわいいの~お」と言う弥太郎のやり口は、どこぞのオヤジかと思ったがその表情は、喜勢(マイコ)を褒めまくった時以来だな~と思っていたら、しっかり愛妻自慢の漫談。(笑)
どこもかしこも龍馬礼賛で、腐る弥太郎。いつまで経っても龍馬に対するコンプレックスがぬぐいきれない弥太郎も哀しい。この二人の龍馬を巡る会話で龍馬の方針転換も上手く説明したりして、しかもこのシーンがたまらなく哀しい。
そして、木戸寛治(谷原章介)、高杉晋作に対してその言葉こそ知らなかったが「大政奉還」を提唱する坂本龍馬。それを「地に足の着いた考えでなければ、夢物語と同じ。奇跡でも起こらん限り無理じゃ」と切り捨てる木戸さん。一度権力を手にしたものはそれを手放さないと。いつの世も同じだ。。。鷲津もそんなこと言ってたしな。
でも、明らかに高杉さんは龍馬の考えを理解し、支持したい様子。
このあたりが”ソウルメイト”なわけ?鈴木さん。(笑)