子供のころから植物にかかわるのは大好きだった。
小4の頃には、回覧板に挟まっていた花の苗頒布会に勝手に書きこんで、自ら配布日には苗を取りに行って、ひとりで庭の好きなところに植えていたのを記憶している。
7色のトウガラシとか、カッコウアザミとか当時自宅の庭には無かった植物を選んでいたのだが、今思うと変な子だった。(笑)
両親がそのことにかかわっていた記憶が無いのだが、苗代は出してもらっていたはずなので見守りつつも好きなようにさせてもらっていたらしい。(笑)
しかし、父の影響は受けていたのだろうなと思う。
父は独身時代からカトレア栽培をしており、幼かった頃は庭の隅の温室の中の大きくて派手な花と、その鉢の土があるべきところに、もわもわしたジメっとした「何か」があるのがなんとなく気持ち悪くて(実際ナメクジもいた)父の趣味に理解を示すことは無かった。「何か」は水苔だったのだが。
転勤が多かったので、その都度温室を解体しデリケートなカトレアを運搬してもらい、次の地でまた温室を組立て・・・・育てるのは難しいし、土日はすっかりゴルフにハマってしまった父は、ある時、やはりカトレア栽培をやっていたお隣さんに全て譲ってしまった。
あんなに丹精込めて育てていたあの美しい花達を・・・と、それまで思い入れのなかったカトレア達を惜しいと思い、幼いながらも父に少し同情したのを思い出す。
その後父はますますゴルフにのめり込みシングルプレーヤーになったのでま、結果的には良かったのだろう。
今、思い出したが私が学生の頃には父は月下美人を育てていて、なかなか花を咲かせることが無いのに蕾を付けたと自慢され、その一夜限りの花を家族そろって見守ったことを思い出した。
花が咲くと部屋中凄い香りに満たされたのを思い出した。その翌年就職して家を出た。
そんな私だが、東京ではマンションにしか住めないし旅行などで家を空けることも多かったので、観葉植物くらいしか育てていなかった。
それが、今年の6月の初めに成り行きで1鉢だけ、ゴーヤの苗をいただいたのだ。
自力で野菜を育てたことは無い上、グリーンカーテンにもなるくらい繁殖力のあるゴーヤなんて育てられるのか不安もあったが、東京のマンションでゴーヤを育てることにあこがれ?もあったので、勢いでいただいて帰った。
でも、どうしていいのか分からず1週間近くは苗ポットのまま、ベランダに放置してとりあえず水だけやっていた。
が、このままでは・・・と良心が痛くなったので(大げさ)スーパーマーケットの園芸コーナーという不慣れな場所に出かけたものの、何を買ったらいいのか途方に暮れた。
まずは、土だろう。
しかし土だけでも恐ろしく種類がある。
同じく土売り場で物色していらした上品な老婦人に思い切って相談してみた。
そこで、とても親切なその御婦人に鉢底石が必要なことなど色々教わって、一通り必要と思われるものを購入して帰宅。
6月13日
グリーンカーテンにするためにはツルを這わせるネットなども必要だが、そうなるとベランダでシーツなどが干せなくなるので、実験的な意味も込めて朝顔などのように支柱を使って何とかすることにし、とりあえず移植。
ま、何とかなるでしょう。。。
7月8日
初めての花が1輪咲いた。かなり嬉しいものだ。
その後、どんどん花は咲くのだが一向に結実する雰囲気もなく、すぐに花が落ちてしまう。
間抜けにも、その時初めてゴーヤは1本の中に雄花と雌花が別々に咲いていて、雄花のほうが先にたくさん咲くのだと知った。
良く考えると当たり前なのだろうが、実家の山椒の木に花がたくさん咲いても待望の山椒の実がならないのを不思議に思って調べたら、雄の木が隣に無くてはならないことがわかった、という経験で知識が上書きされていた。
で、勝手にそういう類ではない野菜は、雌雄同体の花なのだろうと思い込んでいたのだ。バカである。
で、花の下部にゴーヤの実の赤ちゃんが付いていたらそれが雌花だということなので、今度それを見つけたら自分で雄花をくっつけて確実に受粉させると決意していた。
それが、知らないうちに、結実していたのだ。
7月25日 1個目発見。すでに立派な実だったので勝手に受粉出来るらしい。
いや、勝手に出来るはずないのでこんなベランダでもハチとか来てくれているのだろうか?
7月31日 その1個目。実の長さは5cmちょうど。
成長したあかつきには是非、調理していただきたいという野望(大げさ)アリのワタクシ。
果たしてそこまで辿り着けるのだろうか。。。