今回も、タイトルロールの最後の演出:渡辺一貴という文字を意識して見てしまい「あらぁ」と、反応してしまった(笑)この方、大森半平太に冷たい。っていうか、脚本に忠実???なのでどうも、見終わった後にもやもやが残るのだ。

半平太の行く先は史実でも、容堂公の発言でも、弥太郎のナレーションでもわかりきっているのでいいのだが、下り坂なりに納得させてほしいのだ。


龍馬と長次郎が大阪の街に出て海軍へのスカウトをしているシーンは、声をかけられた人の「わけわからんのぉ」の一言に集約されていたんじゃないかしら?

なんだか、大げさでうるさい(苦笑)


でも、海軍創設を目指して勝塾で学ぶみなさんの姿やあの時代にこんなことを、藩の枠を超えて若者が集まってやっていたのかと思うとちっくとうれしくなったぜよ。セットや皆さんの動きなどよく作り込んであってとっても密度の濃い場面で楽しかった。

勝塾 塾頭さん、なかなかいい味出てますねぇ。


あと、いい味と言えば長次郎のシーンで、あの小龍先生の猫屋敷で流れていたガムラン風BGMが流れていたのが懐かしくてよかった。あれって、長次郎用だったのか?(笑)

その時の、龍馬のいか~ん!&いか~ん×4も、始める前からのもやもや感も含めなかなかよかった。

すっかりギャグのパターンとして繰り返しが定着しちゃったなぁ(笑)


それにしても、どーいて渡辺一貴さん演出のときって大森半平太がへんな感じになってしまうんだろう???

朝廷の方々の前で妙案があるといい、彼らを意のままに動かしたり勤皇党の皆さんに教えているときは、まあいいとして、大殿様に呼ばれて廊下を急いでいる姿など、なぜ???ってくらい変。

あんな歩き方と表情って、小学生の表彰式みたいで悲しくなる。


あと、弥太郎のナレーションでわざわざ半平太が下り坂だってことをダメ押ししなくてもいいんじゃないかしら?

この辺がなんかねぇ、脚本がツマラナイって思ってしまうところなのだ。


大殿様に、黒船到来の意見書を認められたことがあったと勢い込んでアピールするも、間髪入れず勝殿の海軍への応援を指示され、立て続けに龍馬の脱藩を許すことにするとまで聞かされる始末。

このときの肩透かしな感じって、以蔵と収二郎を引き連れてエラソーに勝テツヤのところへ乗り込んで行ったときと同じだ。でも、あのときは細部までよく作り込んであって流れもよかったので、それなりに納得できたしいいシーンになっていたと思う。


しか~し今回は、見ていられなかった(涙)

なんで、倒れ込んで寄り目になってふらふら状態でいつまでも倒れていなくちゃいけないの???

いったい、どういう演出なんだ???と思っていたが、福田さんの脚本ってト書きが異常に細かいという情報を複数の方のブログで知って、渡辺さんってやっぱり脚本に素直な演出をする方なんだろうな~と思った。

半平太応援隊(←まだやっています)としては、演出家によってこうまで変わってしまう半平太が見てられない。

いいんです、この脚本家の考えるような半平太でも。吉田東洋の言っていた通りの半平太でも。

でもねぇ。。。ドラマ見ていてこんなに引っかかるような描き方はやっぱりよくないと思う。(←何様でしょ?)


他の登場人物に対してはあまり変な感じはないのだし。。。

だって、最初から尊王攘夷一筋の平井収二郎なんて筋が通っていて全く違和感ないしねぇ。


【以蔵コーナー】

以蔵の「センセ、わしは・・・」のあたりの手がもじもじしている感じが凄くよかった。

自分は人斬り以外は全く当てにされていないことへのもどかしさが現れていた。


そんな以蔵に対して「おまんは、龍馬と仲がよかったきのぉ」と言った後の半平太の表情はよかった~。

きっと余計なト書きが無かったのだろう。(←どこまでも脚本を信じていない)

そして、収二郎が半平太引き下ろし作戦に絡めとられ、以蔵が勝麟太郎様を訪ねて行くところまでのBGMがすっごく素敵♪

以蔵もいい~~~っ!

最初、岡田以蔵のキャスティングを聞いたとき&大森半平太たちとの写真を見たときも、合わない~、視聴率稼ぎかぁなんて思った私を許して、佐藤健君!

勝先生を斬れなくて、地球儀を見て驚いて、お酒を飲んで、勝先生の用心棒をやっているところまでとってもいい感じで見せていただきました。「ボクって不憫でしょ~?」って感じを押し付けることなく、じわじわと不憫気分を盛り上げていただいています。ってなんだかすっかり保護者気分(笑)



ストーリー的に勝先生の大きさがいろんな面でわかる回だったが、心の隅でテツヤ・・・って思ってしまうのを何とかしてくれないかな~、武田鉄矢様。もう少しだけ自分を捨ててみてください、とお願いしたくなる(笑)


勝先生のおっしゃっていることは素晴らしい。


海軍創設の目的を勘違いしている勝塾生たちを、どうしてもわからせたいと言う龍馬に対する勝先生。


「人はなぁ、口で言ったってわかるもんじゃあねぇ、おまえさんは間違っていると言われて、素直に認めるのはここに居る以蔵くらいのもんだ」

「人はそのうち肌で感じる」

この辺まではとってもいい。

せっかくいいことを言っているのに、セリフの「溜め」がちょっとイラっとする(笑)テツヤ節全開で。

「拙者は何々藩の藩士でござる、ではダメなんだよ。いつかは悟ってくれる」とかね。


会社組織で働いていてもおんなじことを思う場面はしょっちゅうある。

勝先生みたいな人が上にいてくれるといいんだけどな~なんて珍しい感想を持った第18回であった。