龍馬伝 第10回 「引きさかれた愛」って・・・。

タイトルだけで若干引き気味だったうえに、テーマ曲の最後の演出 真鍋斎 の文字を見たときにもさらにちっくと・・・。


今週は本当に余裕がなくって、UPしやすい記事から書いていたら、いよいよ明日は第11回放送日。

タイムリミットにならないとやらない悪い癖。って、自分で勝手に決めてるタイムリミットだが・・・。

感想を書くときは対象を見ながら書くのだが、見直す時間もなくてこうして土曜午後の再放送を見ながら、まったりと書いている次第。ある意味おバカかつシアワセな午後だ。


ま、タイトル通り恋愛ドラマ的要素盛りだくさん。

その辺は、個人的には龍馬伝には求めないのでスルー。

福山雅治さんのファンにとっては、おいしいであろう数々のシーン。

毎度思うけど、あの福山さん(not 龍馬)のサービスショット(←決めつけ)はどうなの???ま、いいけど。



それにしても、田中泯さんin吉田東洋はすっごいですねぇ。

映っているだけで圧倒的な存在感。目が離せません。



「ちっくと、・・・むずかしい話じゃき」

半平太にそう言われて、見張り番にされてしまったときの佐藤以蔵。

不憫です!(不憫萌え の烙印を押されてやけ気味)

だって、ちょっと前までは、「難しい事は武市センセが考える」って言っていたあの無邪気な以蔵。

龍馬伝 第7回 お父上と小龍先生  で、すでにその以蔵を不憫だと書いているワタクシ。

当時は、「難しい事」を考えずに武市センセの高潔な人柄に惹かれてひたすらついていっていた以蔵だって、四六時中センセの傍にいて攘夷のことを真剣に考えていれば成長もするし、難しいことだって考えるはず。


そんな以蔵の成長と戸惑いを、セリフも大きな動きもなく表現していた佐藤健君もいい役者だと改めて思った。

何も不憫と言うだけで注目しているわけではないのだ。その演技で色々と感じさせてくれるからこそ不憫なのだ。(←何を必死で言い訳してるんだか・・・)


土佐神社での龍馬と弥太郎はやっぱり楽しい。

「どーいてそんなこぎれいなかっこしちゅう?」

龍馬さんったらストレートすぎる。

私だって思わず「わしがこぎれいなかっこしてどこが悪い!」と弥太郎に代わって突っ込みましたもの。

弥太郎って、こぎれいなかっこして神社を去る時すら、砂埃が舞っている!

細かいな~、演出(笑)


香川弥太郎は、ほんのわずかなシーンでも楽しませてくれるわぁ。

広末加尾を隠密として差し出そうとする宮迫収二郎。いい芝居しますねぇ。脚本もこの人物については筋が通っているような気がする。(半平太についてはブレてる気がするので)

その収二郎をお部屋で迎える半平太は、とっても素敵。

その二人の前にあるお盆のお茶とお茶請け。あれって白いたくあんだろうか???

どうしても食べ物が気になる私(苦笑)


風邪気味の奥様を気遣う半平太も私の愛する居住まいの美しい半平太。


そして、その半平太を訪ねて加尾の件を糺す福山龍馬の表情がよかった。

なんか、へなちょこ龍馬が成長してきた感じ。

それに対峙する鬼半平太を演じる半平太。


龍馬が加尾と夫婦の約束をしたと聞かされたときの動揺や、「大事なもんは命を懸けて守る」と言い切った龍馬と視線を合わせることのないまま、感情を押さえている半平太。もう、見ているこちらが辛くなるほど大義のために自分を殺している。あんなに、奥様を大事にし、本当は加尾を隠密にする必然性は無いと思っている半平太。不憫だ~。


そして、「引きさかれた半平太」の登場。


ま、それもありですがそんな手法で表現させるには大森南朋はもったいなさすぎる。

そんなベタなことしなくても、ぐ~~~っとくる表情や仕草でうま~く魅せてくれるはず。

そして、それを引き立てる音声や小道具、照明等でそれを更に引きたてる・・・・あ~そんな半平太が見たいぜよ!

山本琢磨の一件のときは、半平太を引き裂かずにその分身ともいえる以蔵と収二郎も使って上手く表現出来てたのにぃ。大友さんしかそういうことしないのかな~。



それぞれの愛情や大義のベクトルがばらばらに作用してしまったが故の悲劇・・・。

加尾を止めようと柴田殿のお屋敷で暴れ、ついに刀に手をかける龍馬とそれを押しとどめる半平太。

もう、その表情だけでも切なくて泣いちゃいましたわ、ワタクシ。

宮迫収二郎さんも、広末加尾さんも一瞬の表情のカットだけでそれを一気に盛り上げてくれた。

この手法(と言うほどでもないけど)、映画 ハゲタカのアカマ株暴落のときの鷲津ファンドの面々のカットの流れを彷彿とさせる。(って、たぶん私くらいだろう・・・曇ってるから 笑)

もっとも、大友さん演出じゃないけど、真鍋さんも影響受けてるんじゃないかと邪推。


ま、みんなの大河なので大友ワールド全開という訳にはいかないのだろう。

大友フリークの曇った感想でした。