昨年一度読んで、今年になって(といっても5日から)通勤の友にしている本。
ドラマハゲタカを見る前から 投資ファンドとは浅からぬ仲ではあったが、その渦中では違和感を感じながらも日本の既得権益層やなれ合いにも憤懣やるかたなき思いがあったため、これからは合理的な資本主義を実践したものが勝つと素直に信じていた時期もあった。
一方、子供のころから周りと違ってアメリカにあこがれたり好意を持つことはなく、それはアメリカ資本の会社から給与を得るようになっても全く変わらなかった。
この本は、その違和感にきちんと説明をつけてくれしかも新しい方向を示してくれていてなんだか読んでいて遠い、けれども光を見るような気もちにもさせてくれる。
著者の原 丈人(はら じょうじ)さんは、数年前に初めて知った。
糸井重里さんも、とっても興味を持っている方である。
http://www.1101.com/hara/fourth/index.html
ハゲタカが好きになって、アメリカ式資本主義というものをじっくり考えたことのある方は一読しても損はないと思う。
それぞれ、思うところがあるのではないだろうか。
- 新しい資本主義 (PHP新書)/原 丈人
- ¥735
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数々のベンチャーを世界的企業に育成したシリコンバレーを代表するベンチャーキャピタリストが、日本を舞台に未来を語る。
アメリカ発の金融危機は、市場万能・株主至上の金融資本主義の欠陥を露呈した。 2003年時点ですでにこの事態を予見していた著者は、格差も恐慌も打ち破る究極の解決策を提言する。
「ストックオプションは即刻禁止せよ」
「エネルギーと食糧は自由競争だけに任せるな」
「5年以上株式を保有する人だけの市場をつくれ」
「投資減税で新技術開発への資金を促せ」
「コンピュータに代わる新たなテクノロジーを生み出せ」。
マネーゲームに明け暮れるファンドの横暴を止め、終焉が近いパソコンに代わる新しい基幹産業の創生をめざす。バブル頼みの「幻の好景気」から、みんなが恩恵を受ける「本物の好景気」へ。
日本こそが、この新しい資本主義の担い手となれる!
処女作『21世紀の国富論』(平凡社)で一躍、時の人となった著者の第二作。
http://www.mercer.co.jp/referencecontent.htm?idContent=1363855 より