外出先からオフィスに戻る途中の乗り換え駅、渋谷でせっかくだから駅界隈で美味しいランチを食べたい・・・と思った。
毎度思うのだが、あの雑踏を我慢すれば何件か候補があるがその気力がないので、いつも結局表参道でランチにしてしまう。
ところが、今日はひらめいたのだ!
はやし http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13003367/ があると!
マクロビ生活前には噂を聞いて行ってみたくて仕方なかったが、売り切れじまいなので
土曜日のお昼に行くしかないお店だったため訪問できなかった。
そのうち、たまご・チャーシュー・動物性スープと反マクロビな食べ物なので忘れていた。
去年、土曜日の午後後輩と松濤の観世能楽堂に行くことになった際に、ランチ候補として後輩が連れて行ってくれたのが、はやしだった。
運悪く、その日は臨時休業だったのだ。
それきりになっていたのに今日運よく思い出した。
11:45頃到着すると、2人待ち。10分も待たないうちに座れた。
ちなみに私が食べ終わった12:05にはカウンターは3人だけになっていた。
このお店、明らかに普通の、といっても行列のできるようなラーメン店などと違う。
空気が全然違うのだ。
お店の人が無駄な口を全くきかないし、「ありがとうございます」などもなんというか、静謐なのだ。
威勢がいいわけでもなく、フレンチのように気取ってもおらず、デパートなどのように媚びてもおらず、かといって感じが悪いわけでもなく、むしろ感じいい。
それから、カウンターだけのお店にありがちな騒音が無い。
途中からどんぶり洗いをしている様子がちらっと見えたが、殆ど音がしない!
見ると、洗いあがったどんぶりを両手を使って丁寧に水きりに置いているのだ!
禅寺で修行した時のことを思い出したくらいだ。(食事中、一切の音を立ててはならない)
この静謐な空気はお客にも影響するのか、普通の20代~40代くらいの男性しかいなかったが、食べ終わると全員がそっと器をカウンター上段に置き、適度な音量で「ごちそうさま」と言って出て行くのだ。
この不思議な秩序でなぜか村上春樹の昔の小説を思い出した。
私は必要のない音が大嫌いだ。でも普通、都心で暮らしていてそんなことを思えるような状況はそうそうない。
だから、今日は本当に驚くとともにうれしかった。
オーダーしたのは↓味たま 800円
まず、見た目がすごく美しい。
スープは、見た目同様結構どろっとしているがくどくない。
味についてどうのこうの語れるほどラーメン経験値があるわけではないので素直な感想だけ。
麺がもちっとしていて噛みごたえもあるし、スープもしっかり絡む。
たまごは、積極的には食べないのだが、そのルックスで思わず入れたがすっごくおいしい!
たまごほどその調理でテクスチャーが自在に変わる食物もないと思うが、このたまごは幸せだな~と思うほどのねっとりした黄身と歯ごたえを感じないのに形がある白身。すごいなぁ。
シナチクが1cm角の棒状。これが食べてみてびっくり。おいしい野菜を食べたような風味があるのだ!
こんなシナチクは初めてだった。
シャーシューも美味しいが、あまりお肉には興味が無いので。。。
これって、たまたまラーメンという形式を利用しているけど極めて日本的な美しいこだわりの結集した料理だとおもった。大げさかもしれないが、素直な感想。
ラーメンが無くても一生生きていける自信もあるが、このラーメンならまた食べたいと思ったのであった。