Michiのブログ

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留学生が住む場所を確保するのも私の仕事のひとつですが、
その中でもホームステイのアレンジにいつも気を遣います。

まったく知らない人同士が数ヶ月一緒に住むことになるので、
学生の書類や写真・ホストファミリー宛の手紙を見て、
ご登録いただいているホストファミリーの情報を眺めながら
どのご家族にどの学生が相性がよさそうかと、いろいろ想像をめぐらせます。

写真の多くは家族や友達と写したものですが、中には自分で自分を
写したと思われる写真を送ってくる学生もいます。
どんな写真を送ってくるかも学生の性格を理解するよい材料になります。

最近は写真をプリントしてハードで持つ人が少ないようで、
ときには2年前に写した写真などを送ってくる学生もいます。
20才ぐらいの学生の2年前はずいぶん印象が違うので、要注意です。
純粋無垢の少年が会って見たらひげの生えたおじさんだった、ということも
ありました。

ホームステイ宛の手紙も、学生によってさまざまです。
自分の好きなことや普段の生活について数ページにわたって書く
学生もいれば、ごく簡単に済ませている学生もいます。

家族について書いてある手紙も多いのですが、アメリカの学生などが
「私は母と義理の父と住んでいます。父は再婚者とその子供と住んでいます」などと
書いていたことがあり、びっくりしました。つい、「大変な人生を送ってきたのね」と
思ってしまいますが、アメリカではめずらしいことではないようです。

一方、「私の両親はすばらしい人です」と両親や家族への賞賛を書き連ねている
手紙もあります。英語の手紙はすべて日本語に訳してホストファミリーの方に
お送りするのですが、日本語に訳すと歯が浮くような表現になってしまい、
学生が伝えたいこととは異なる印象を与えてしまうのではないかと心配になります。

日本の中でも、家族のありようはそれぞれ違うでしょう。
しかし、家族に関する社会的な期待は国や文化によって
ずいぶん違うのではないかと思います。

以前日本語の授業で体験したことです。
ご主人の仕事の関係で日本に住んでいる中国人の女性が授業中、
「夕飯はほとんど主人が作ります」と話しました。
その方は主婦で、日本語学校で半日勉強しているほかは
特に仕事はしていません。

「平日もですか?」と聞くと、ご主人の方が料理が上手なので、
会社から帰宅したら作ってくれるということでした。
それを聞いたバングラディッシュの男性は、
「信じられない!それはあなたの仕事でしょう!」と叫び、天を仰ぎました。

私も内心驚いていたのですが、夕食を作ることが奥さんの仕事である、と
声に出していうことは何かためらいを感じました。
そしてそれを何の疑問ももたずにいえるバングラディッシュの学生はすごいな、
と思っていました。

アメリカの学生の中には、母親に食事を作ってもらったことがない、という学生もいます。
中国の学生でも、両親が働いていたため、ほとんど祖父母に育てられたという例は多いようです。
日本だとありえないでしょう。

何が正しいか、何が間違っているか。
文化が違う人と話しているとき、自分が思う「正しいこと」は実は
思い込みなのではないか、と感じることがあります。
もちろん、「人を殺してはいけない」など、国を超えて広く共有されている「善悪」はあるでしょう。
しかし、それ以外のことは実は育ってきた文化から教えられた考えなのではないか、と思います。

ホームステイをしている学生の食事中のマナーが悪い、
せっかく作ったのに感謝のことばひとつ言わない、
とホストファミリーから苦情をいただくことがあります。

学生と話すと、これまでは自分が食べたいときに食べたいものを
一人で食べていたので、ホストファミリーと毎日一緒にあんなにたくさんの料理を
食べるのに慣れていない、と答えました。

せっかくの機会なので、日本の「家庭生活」を体験してほしいと思いますが、
それ以前に自分の国でも「家庭生活」を体験したことがなかったのかもしれません。