今日は最後の検診日でした。


来週から管理入院になります





この病院は県内4つの周産期母子医療センターの内の、さらにたった2つしかない総合周産期母子医療センターで、


県内全ての周産期医療の中枢を担うNICUがあります。


当然のように産科にも県内中のハイリスク妊産婦が集まってくるわけで、


2年前の緊急帝王切開の翌日、救急車で搬送されてきた私もその内の一人になります。





搬送後10日ほどで退院できましたが、


その後もガーゼ交換や傷や子宮のチェック、産後の1ヶ月検診などで、事あるごとに産科にかからなければなりませんでした。


今となってはその時の気持ちもはっきりと思い出せないほどに薄れてきていますが、


当時はお腹の大きな妊婦さんや、ベビーを連れて一ヶ月検診にくるママ達に混ざり待合室に座っていることが本当に辛く、


私だけまるで違う空間に取り残されたように孤独感でいっぱいでした。





その時は自分だけが辛いんだと思うことで心の平衡を保っていましたが、


下を向いていて気付けなかっただけで、もしかしたら周りを見渡せば自分と同じように、


辛い思いをしながらあの場にいた人もいたかもしれない。





天使ママは、あの場に行かなきゃいけないことがどれだけ辛かっただろう。


元気な赤ちゃんを連れて幸せそうに見えるママだって、辛い流産死産を乗り越えてのことだったかもしれないし、


もしかすると今の私と同じように、生と死と向き合わなければいけないほどの重い障がいや病気を背負う上の子いるママだっていたかもしれない。





産婦人科というところは検診にきている妊婦さんだけではなく、


不妊治療に通っている人やこれから流産の手術を受けなければならない人など、


いろんな思いを抱えた人が集まる場所なんだということを、いぶちゃんに教えてもらいました。





本当は私もそのうちの一人で、実際はたくさんの思いを抱えながらあの場にいるのだけど、周りはそんなことなど知らなくて当然。


だから大きくなった私のお腹を見て、辛かったり悲しい思いをする人がどうかいませんように…





いぶちゃんを妊娠しているときは、若さと無知ゆえに何も知らなかった、分かろうともしていなかった。


人間の基本的な部分でないといけないのだけど、


人の気持ちに寄り添う という大切なことを教えてもらいました。




何も言葉を発せずとも、手足や身体を動かせずとも、


こんなに大切なことを教えてくれるあなたのことを、ママは誇りに思います。







いぶ姉ちゃん、これからもその硬派な背中から沢山の大切なことを教えてね。



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