別れの季節でもある3月。
大変お世話になったショートステイ先の主治医とソーシャルワーカーさんが、この春から新たな環境に身を置かれます。
伊吹にとってはお二人とも欠かせない存在だったため、本当に寂しい。
伊吹がお世話になったのはもちろんですが、私も沢山のことを教わりました。
先生からは"合理的な考え方"を、
ソーシャルワーカーさんからは"建設的な考え方"を。
合理的というと、現実的で無駄がない、感情に捉われないというイメージがあるかもしれませんが、決して冷たい訳ではありません。
ドクターという職業柄、合理的な先生は非常に多いけれど、いつも謙虚で丁寧に言葉を選び、家族に寄り添ってくれる先生でした。
重心児の子育てはきっと圧倒的に少数派で、家に籠っていると社会から隔離されたような気持ちになったり、社会の常識とズレが出来ていないだろうかと不安になることもあります。
数が多ければえらい訳じゃないし、正しい訳でもないけど、社会的少数に振り分けられた当事者は多少なりとも生き辛さを抱えて生きている。
少数とか多数とか知ったこっちゃねー!って生きられればいいけど、現実問題やっぱりね。
そんな中感情に振り回されてばかりいると、大事なことを見逃してしまうし、上手くいくことも上手くいかなくて。
主治医はいつも冷静で、当たり前だけど客観的で。
なぜ?どうして?と感情的になればなるほど、物事がうまく進んでいかない毎日の中で、
合理的のごの字もなかった当時20代半ばの私は、とても大きな影響を受けました。
愛する我が子だからこそ、着実に物事を進めていくには、冷静になり客観視することも大切なんだなぁ。
もう充分にキャリアを積まれた先生なのに、新たな分野のため新天地でまた一から勉強をされるとのことで、ただただ頭が下がります。
ソーシャルワーカーさんも主治医と同じショートステイ先のスタッフさんで、出会ってから8年間、本当にお世話になりました。
私自身が人に気を遣いすぎてしまう部分があり、日頃から直したいと思っているのですが
なぜだかあまり気を遣わずにフランクに接することができて、何でも腹を割って話せる間柄でした。
ショートステイ関連の調整はもちろん、在宅の困りごと、就学に関することなど…
そういえば犬も食わないような夫婦喧嘩の仲裁をしてくれたこともあったな🤣
どんなに小さな事もいつも解決に導いてくれて、解決が難しい問題に対しては、ちょうどいい落とし所を見つけてくれる、絶大な信頼感がありました。
ご本人は全く意識していないと思うけど、職業柄なのか、仕事以外の会話の端々からも、建設的な思考や言葉が染み付いていて。
これからもそのマインド?をひそかに吸収させてもらいたかったし、なぜだかずっとここに居てくれるものだと思っていました。
建設的というのはポジティブとはまた少し違って、全く暑くるしさや押し付けがましさがなく、だけど前向きで現実的で。
先ほどの主治医の合理的主義と通じるものがあります。
伊吹を育てていく上で、私が何よりも大切にしているのが"建設的"な気持ち。
沢山の人達が手を差し伸べてくれて、そのたびに大きな影響を受けながら、少しずつ前に進むことができました。
最後にお二人にお礼のお手紙を渡したかったのですが、
字も下手くそだし、そもそも異性に手紙ってちょっと重くない?😂といろいろ悩んで結局渡せませんでした。
口下手なので、伝えたいことの10分の1も伝えられず…
だけどもう長いお付き合いなので、きっと感謝の気持ちは伝わっているはず!(だと思いたい)
さよならを言うのがこんなにも辛い相手がいるなんて、僕はなんて幸せなんだろう
とくまのプーさんも言っていた🤔
またいつかお会いできる日を楽しみに、その日まで伊吹と共に頑張ろう。