退職した初めの頃は
仕事に行かなくていい気楽さに
心は弾んでいたが
段々と日がたつにつれて
なんとなく落ち着かない気持ちに変わっていく。
さっき夕飯の片づけをしていて
ふと思った。
私の父は、私が高校一年の時に
仕事を辞めた。
理由は今でも私は分からないが
毎日家にいるようになって
それまでのように晩酌はもちろん
昼間からも飲んでいて
一日中お勝手に入り浸りで
自分の食べる物を作っていた。
小学校高学年から
私は父と全く話さなくなっていて
それは父が亡くなる最後まで変わらなかった。
父が仕事を辞めたのは58歳の時。
今64歳の私は
一人でいても、仕事をしていないことに
情けないような後ろめたいような
そんな気持ちになるのに
家族を養う立場の長が(古い?)
さっさと仕事を辞めてしまうことに
なんとも思わなかったのだろうか?
仕事ができないほど身体が悪かったのなら
毎日飲んだくれるなんてできないよね。
まぁどっちにしても
父は父で
私は父の子である事に間違いはないのだけど。
たまにそんな父の事を思い出す。
今日の散歩の途中
信号待ちをしていたら
どこからか芳しい香りが。
なんと白い藤が
20メートル先に![]()
風のおかげもあるけど
こんなに遠くへ香りが届くんですね![]()


