パシッ…
「お前にさわる方がよっぽど穢れる」
そう言ったのは父上だった。
「朱里、透ちゃんにこれかけて」
母上は膝かけを透の肩にかける。
「透ちゃんはわたしたちが引きとるわ」
母上は強い瞳で零時に言った。
「行こう」
父上は透を抱きあげた。
僕は零時様を睨んで言った。
「覚えておいてください。
僕はあなたを許さない。
いつかあなたを、倒してみせる。
僕の大切な透を“化物”と言ったあなたに罰を下してみせる!!!」
僕はそう言って零時様に背をむけた。
先頭にたって、舞台を出ようとした母上が止まって零時様の方を見た。
「あなた……悔しいのでしょう?
零時、本当は桜のこと好きだったのに。
彼女、あなたにふりむかずに
泉水さんを愛したから」
零時様は目を見開いた。
「行きましょう」
僕たちは典礼式場を出た。
