ボスを始め、亜紀ちゃんも私も結構いける口だ。細身の小林君も雪国の出身だからか、思った以上に飲める。ブルーシートの周りは、あっという間に、空になった瓶や缶でいっぱいになった。
ビール1ダース、サワー6本、ワイン3本、日本酒1本、これを4人で開けてるんだから結構なものだと思う。
桜も咲いて、昼はだいぶ暖かくなったが、この季節の夜はまだまだ寒い。5時過ぎから始まった宴もそろそろ4時間が経過し、飲み物も底をついてきたので、お開きにしようと片付け始めた。
「繭さん、携帯なってますよ~」
亜紀ちゃんがブルーシートをくしゃくしゃにしながら、叫んだ。
「はい」
「もしもし、今大丈夫」
優しい声が聞こえてきた。
「うん。事務所のお花見だったんだけど、今終わって帰るとこ」
「今渋谷にいるんだけど、軽く飲んで帰ろうかなって思って」
少し火照った体に風が気持ちいい。もう少し飲みたい気分だった。
「ちょっと待っててくれたら行けるよ」
待ち合わせ場所を決め、電話を切った。
「繭さ~ん」
名前を呼びながら、頬をピンク色に染めた小悪魔が私の頬をつねりながらニヤリと笑った。
「ほっぺた緩んでますよ」
「そんな事無いよ」と言いながらも、確かに気持ちが明るくなっている。
荷物は小林君とボスが事務所へ持って帰るから、この場で解散になった。3人が原宿駅へと向かう後ろ姿を見送り、渋谷方面へと向かう。
井の頭通りにかかる陸橋の上から、代々木公園を振り返ってみた。がやがやと聞こえる声と、緑と薄い桜色の隙間から漏れる光がなんだかとても暖かく感じた。
火照った頬に夜風が気持ちいい。気がつくと、鼻歌まじりに歩いていた。
参加中!!

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ビール1ダース、サワー6本、ワイン3本、日本酒1本、これを4人で開けてるんだから結構なものだと思う。
桜も咲いて、昼はだいぶ暖かくなったが、この季節の夜はまだまだ寒い。5時過ぎから始まった宴もそろそろ4時間が経過し、飲み物も底をついてきたので、お開きにしようと片付け始めた。
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「もしもし、今大丈夫」
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「うん。事務所のお花見だったんだけど、今終わって帰るとこ」
「今渋谷にいるんだけど、軽く飲んで帰ろうかなって思って」
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「ほっぺた緩んでますよ」
「そんな事無いよ」と言いながらも、確かに気持ちが明るくなっている。
荷物は小林君とボスが事務所へ持って帰るから、この場で解散になった。3人が原宿駅へと向かう後ろ姿を見送り、渋谷方面へと向かう。
井の頭通りにかかる陸橋の上から、代々木公園を振り返ってみた。がやがやと聞こえる声と、緑と薄い桜色の隙間から漏れる光がなんだかとても暖かく感じた。
火照った頬に夜風が気持ちいい。気がつくと、鼻歌まじりに歩いていた。
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