「仕事のときは、心臓バクバクして、胃が痛くなったり、吐いたりするが、休みの日はそういう症状が出ない。自律神経失調症なんでしょうか」とコミュニティ・サイトに質問している人がいた。

それに対する回答が様々で、「適応障害だから、違う環境で仕事すればいい」とか、「鬱病だから、仕事は仕事と割り切って、趣味などを持って気持ちを楽にさせたほうがいい」とか、果ては「霊界から力を引き寄せて不安感を宇宙の彼方に解放しましょう」とかいうのもあって、見ている分には面白かった。

しかし、相談者の立場になってみると、面白がってもいられない。この場合、一番いいのは心療内科へ行って､受診することだ。

そもそも相談する相手が間違っている。医師でない限り､正確な病名は診断できない。精神的な病気ではないかと疑っているのなら、まず病院に行くべきだろう。

相手構わず相談したら、悪意のある人に引っかかり、ナントカ商法で金だけむしり取られる危険性もある。特に内向的な人は、そういうカモになりやすい。

話し下手で人間関係ができない内向型人間にとって、自分の話し相手になって親身に相談に乗ってくれる(かのように見える)人は貴重だ。そんな人の言うことなら、何でもハイハイ言うことを聞いてしまう。今、世間を騒がせているナントカ教会などは、その典型だ。

病気なら医者、仕事のことならハローワークやキャリアコンサルタント、法律なら行政書士とか弁護士。それぞれ専門家がいるのだから、素人や怪しげな人に相談してはいけない。

内向的な人間は、「自分はカモになりやすい」と認識しておいたほうがいい。

カモになりやすい内向型人間