相手のために一生懸命やったのに、
相手の気まぐれひとつで
すべてが一瞬で無駄になった――
時間の無駄だったわ。
時間、返して。
そんなふうに感じた出来事を
私は何度か経験した。
あの瞬間は、虚しさや悔しさ、
「ふざけんな」という怒りが
同時に湧きあがった。
でも、少し時間が経つと気づく。
良い人だと思われたい。
私が提供することなんて大したことない。
代金なんていただけるはずがない――
そう思っていたのは、
他の誰でもない、私自身だったことに。
100均で買ったものは、
「どうせ100均だし」と
丁寧に扱われないことが多い。
それと同じで、
自分自身も、自分の時間も
安売りしてたのは、私自身だった。
そんな状態で、相手に
“丁寧に扱ってほしい”なんて
どこか無理があったのかもしれない。
「サポート依頼したいんだけど」
シャワー上がりにスマホをみると
あの子から久しぶりにLINEがきていた。
私は、丁寧に
「ごめんね」と伝えた。
自分の時間を大切にできるのは
結局、私しかいない。