今日紹介する 『マルチの子』(西尾潤) は、
「ただの読書」では終わらない一冊です。
これは、あなたの人生を守る本。
そして私が20歳の時に一番読みたかった本。
結論から言うと、
“マルチ商法に一生関わらずに済む人生”を目指すなら絶対に読むべき。
それくらい、衝撃と説得力のある物語です。
■ マルチ商法は「他人事」じゃない。だから読んでほしい
20歳になると、自由と責任が同時にやってくる。
– 新しい友達が増える
– 飲み会や交流会に呼ばれる
– “成功したい人の集まり” に誘われる
– お金を稼ぐ話を持ちかけられる
これらは全部、
「きっかけ」次第で良い方向にも悪い方向にも転ぶ。
でも怖いのは、
誰かを疑う経験が少ない若い時ほど、利用されやすいという現実。
ここを知らずに社会に出るのは、
裸で戦場に行くようなものだと思う。
『マルチの子』は、
その“見えにくい危険”を物語として教えてくれる。
■ この本が教えてくれるのは「知識」ではなく“匂い”
マルチの勧誘って、
ネットでパターンを覚えても、実際はそんな単純じゃない。
・優しそうな友達
・憧れる先輩
・向上心がある仲間
・将来について熱く語る人
こういう「好印象の人」が入り口になっていることが多い。
だから厄介なんだよね。
『マルチの子』では、
子どもの視点で“家庭の中から見た違和感”が描かれていて、
「あ、こういう空気って危ないんだ」
という“匂い”が分かるようになる。
これはネット記事では絶対に得られない感覚。
■ 20歳で知っておけば、人生で避けられるものが本当に多い
マルチに限らず、
人間関係・恋愛・仕事・投資…
20歳は“経験が少ない状態で選択肢だけ急に増える”年齢。
だから、
- 誰かの勢い
- 優しい言葉
- 将来の夢
- 「一緒に頑張ろう」
- 「今のままでいいの?」
これらに心が揺らぐのは当たり前。
でもこの本を読んだあとなら、
同じ言葉でも刺さり方が変わる。
選ぶ基準が変わる。
引き返す勇気が手に入る。
それは、20歳のあなたにとって最強の武器。

■ “実話”だからこそ意味がある
作者が描く世界には嘘がない。
派手な事件やスキャンダルじゃなく、
日常の中のズレや違和感が静かに積み重なっていく。
だからこそ、
「気づいたら抜け出せなくなる仕組み」
がすごくリアルに伝わってくる。
読んでいて胸が苦しくなるところもある。
でもその苦しさが、あなたを守る予防線になる。

■ まとめ:これは“知識の本”ではなく、“人生の守り方の本”
『マルチの子』は、
あなたを脅す本じゃない。
あなたを守る本。
・20歳になったばかりの人
・これから新しい環境に飛び込む人
・人が好きで、信じやすい人
・向上心があって前向きな人
こういう人ほど絶対に読んでほしい。
「知らなかった」では済まない現実がある。
この本は、それを静かにでも強く教えてくれる。
そして私は心から思ってる。
“二十歳になった全員に、まずはこれを読んでほしい。”

