2006年W杯は現地時間4日(以下現地時間)、準決勝の1試合が行なわれ、イタリアが延長終了間際の2ゴールで地元ドイツを2対0と破り、3大会ぶりの決勝進出を決めた。準決勝のもう1試合は翌5日に行なわれ、フランスとポルトガルが対戦する。ドイツでは、準々決勝アルゼンチン戦後の小競り合いでの暴力行為から、ここまで5試合すべてに出場してきた不動のMFフリンクスが出場停止。先発メンバーの変更を強いられたクリンスマン監督は、フリンクスの位置にケールを起用、また左MFの位置にはここまで5試合すべてに先発してきたシュヴァインシュタイガーの代わりにボロウスキを投入した。対するイタリアは、前戦のウクライナ戦同様、トーニを1トップに据え、トッティがその背後でサポートする形を継続した。
会場全体がドイツをあと押しする雰囲気のなか、ペースを握ったのはイタリアだった。中盤でピルロが攻撃のリズムを作り出し、両サイドの攻撃をバランスよく使いつつ、ドイツゴールへと迫る。しかし、ドイツのメルテザッカー、メッツェルダーの両CBを中心とした守備陣の奮闘の前に、ゴールを破れない。
ドイツも、ボール支配ではイタリアに譲ったものの、セットプレーや中盤での厳しいチェックからボールを奪って得点チャンスを作り出す。前半最大の決定機は33分、クローゼがピルロのパスを中盤でカットすると、ポドルスキとのワンツーから右サイドでフリーのシュナイダーへ。しかし、シュナイダーのシュートは枠を捉えなかった。
後半に入っても、お互いにチャンスを迎えるものの先制点が生まれない。49分にはクローゼの突破をイタリアGKブッフォンが、その直後にはグロッソのチャンスをドイツGKレーマンが阻むなど、両者ともに固い守備が光る。結局、90分間では決着が付かず、決勝行きの切符の行方は延長戦へと委ねられた。
迎えた延長戦、いきなりチャンスを迎えたのはイタリアだった。開始直後、後半途中にトーニに代わってピッチに入っていたジラルディーノが、右サイドを破りシュート。しかしポストに阻まれる。さらにイタリアはその2分後にもザンブロッタがバー直撃のシュートを放ち、ドイツGKレーマンの肝を冷やす。対するドイツも延長前半ロスタイムに途中出場のオドンコールのクロスからポドルスキがねらったが、これはゴール右へと外れた。
延長後半もカウンターなどからチャンスを生み出した両チーム。しかし、ともにゴールを許さず、PK戦にまでもつれ込むかと思われた119分、ついに均衡が破れた。この試合で終始イタリアの攻撃のリズムを作り出していたピルロの絶妙のラストパスから、グロッソがポスト内側をかすめて入る鮮やかなシュートを放ち、ついにイタリアが先制。さらにロスタイム、前掛かりになったドイツの裏を取ったデルピエーロが追加点を奪い、最後に勝負強さを見せたイタリアが、延長終了直前の2ゴールで劇的な勝利を挙げた。
ロイター通信によると、イタリアのリッピ監督は「ピッチ上でこの試合に勝てなかったら、大変恥ずかしいことだったと思う。例えPK戦になっても、我々は勝ち抜くだけの戦いをした」とコメント。「選手は決して諦めず、最後まで確実に攻撃を続けた。あとは日曜日に(決勝で)、仕事を完結したい」と、早くも24年ぶりのタイトル獲得への意気込みを見せた。
一方、「終了直前にゴールを入れられて負けてしまい、もちろん失望は大きい。それでも、チームがここまでやってきたことには誇りを持っている」と語ったクリンスマン監督。「3位決定戦を戦うのは辛いことだが、スポーツとはそういうもの。ファンのためにも、3位を勝ち取りたいと思っている」と、8日に行なわれる3位決定戦へ向けて気持ちを切り替えていた。







