Fukushima 50 観てきました。

 

3.11の地震で福島第一原子力発電所内での苦闘を描いた映画になっています。

 

まず、こういう映画は作り手として、とても難しかったでしょう。テーマ的に、どのような内容にしても、批判の声があることを避けては通れないからです。出演した俳優陣も、オファーを受けるか悩んだ旨を話しています。

 

それでも、個人的には本当に上手くまとめたと感じられました。

若松監督は、映画の備品等、細部まで拘っていたようです。

ヤフー映画評価も4.1と好評です。

その内のコメントに

「政治的イデオロギーでしか見れないひとは見ない方がいい」

とありましたが、私もこの意見に大いに賛成します。

評価1をつけている人の何人かは、「フィクション」という言葉を使っていましたね。

 

 

この映画を観ながら、当時を回想してしまいましたね。

私は当時東京に居ましたが、大きい且つ長い揺れに関東圏での地震だと思ったら、宮城県沖であることに驚き、これはとんでもない地震がきたと思ったこと。東京では、津波の被害情報がよくわからなくて、最初は原発の方に危機感を持っていたこと・・・。祖母が福島の生まれで、福島に住む親戚らを心配したこと・・・。祖母に逃げるように伝えても、十分に生きたからこの家とともに死ぬって言われたこと・・・。

 

震災から1年後に宮城県にボランティアに行きましたが、大きなビルがひっくり返っており、とんでもなく高い位置に車が突き刺さっていたことに衝撃を受けたのを覚えています。そういう一つ一つを思い出させてくれました。

正直、原発作業をする協力企業の人の集め方等、福祉職をしていると酷い話を聞くことがあります。でも、先にも述べたように、この映画を政治的イデオロギーで観てほしくないのです。

 

東京オリンピック前に公開したことに意義がある映画だと思っています。ただ、公開する側も、新型コロナウイルスまでは予想していなかったのでしょう。前向きな気持ちになったとともに、今のコロナウイルスの状況に残念な気持ちにもなった映画でした。

 

是非映画館で観ることをおススメします。