1.合格
1983年4月僕は某巨大企業である自動車会社に入社した。

合格の通知を見た僕は、まず家に電話を掛けた。たまたまその日、非番で家にいた父が電話に出た。
父は冷静で穏やかな性格の人だ、
『I自動車会社に受かったよ!』
『そうか、それは良かったな頑張れよ』この言葉を残して電話は切れた。

その後父が母に電話をした事など知る由もない。
父は慌てて車を飛ばし母の職場へ向かえに向かってスピード違反で捕まった。
『功がI社に合格したんだ!!違反キップなんて大した事じゃない。』笑いながら車の中で母に話していたと言う。
父らしからぬ言動だった!!!
母も父から電話を受けた時、仕事中にも関わらず飛び跳ねて喜んだ。
『え〜功ちゃん受かったの?良かったね〜
おめでとう!!の声が職場内で響き渡っていた』

父の喜んでいる姿に母は心の中で泣いていた。