先月、父方の祖母:おばあちゃんが亡くなりました。
母方の祖父母は
私が生まれる前に亡くなりました。
父方の祖父はお父さんが17の時に
事故で亡くなりました。
なので私にとって「おばあちゃん」と呼べて
一緒に過ごせた唯一の人でした。
二世帯住宅で一緒に
住んでたおばあちゃん。
実家にいた頃は、
毎日「いってきます」「ただいま」と
交わしていた会話。
幼稚園の頃は
バス乗り場へ送ってくれた毎日。
私の帰りが遅くなった日は
心配で涙流してくれた。
毎年大晦日はみんなで手巻き寿司食べて
正月はみんなでおせち料理食べて、
誰かの誕生日の日はみんなで外食して。。
私が東京行くときも
私を心配して最後まで上京を反対してました。
唯一反対した人。
そして私の専門学校入学式の日、
おばあちゃんは倒れました。
その日からどんどん進んでいく認知症。
おばあちゃんの介護が原因で
お母さんが鬱になりかけた事もありました。
気が付けば、おばあちゃんが住んでいた部屋は
寂しくなっていて、老人ホームに入ったとか…
また認知症が進み最高レベルの症状の頃には、
老人ホームを追い出され、
病院をたらい回しにされ…
行きついた先の病院が
おばあちゃんが最期を迎えたところでした。
そこの病院は献身的でした。
暴れて切れなかった爪を綺麗に整えてくれ、
ボロボロだった皮膚も段々綺麗になり、
真っ白で抜け落ちてた髪がみるみるうちに
増毛し髪色も黒く戻ってました。
私のおばあちゃんは
最高レベルの認知症でした。
私が最後に会った頃のおばあちゃんは
ずっとベッドに横たわり、
体を縮こませて、会話はできない状態でした。
でも。
わかったことがあります。
おばあちゃんは言葉が出てこないだけで
家族を忘れたわけじゃなかったって。
病院に会いに行った時は
必ず手を握って目を見て
おばあちゃんと目で会話してたんです。
最近の出来事や、楽しかった懐かしい想い出を
目で伝えるんです。
そうするとね、おばあちゃんも
じーっと見つめ返してくれて、
ワーワー叫んでたのに静かになるんです。
そして、力強く手を握って
私が帰るまで離さないんです。
伝わってきたんです。
おばあちゃんが感じてる
家族と離れてる寂しさ、
でも会いに来てくれる嬉しさ、
そして伝えたいのに言葉が出てこない苛立ちも。
たくさん笑顔で目で会話しました。
きっと今おばあちゃんは何十年ぶりかに
おじいちゃんと会話できて、
身体も楽になって笑ってるんだろうなって
感じてます。
最近ね、
毎日そばにいた時は気にならなかったのに
会う頻度が減ってから家族の老いが
目まぐるしいスピードで迫ってきて…
正直、寂しかった。
でも、長生きする秘訣は笑顔だって
知った時から決めました。
何があっても私が笑顔でいるって。
だから、数年前に
大好きなおじちゃん(母の兄)が亡くなった時
正直たくさん泣いた瞬間もあったけど
笑ってました。
一番泣きたいのはお母さん達だから
私は笑顔の中心になるって。
おばあちゃんが亡くなった日も
一番泣きたいのはお父さんだって。
だから私は明るくしようって。
でも…父は笑ってました。
最初電話で訃報を知らせてくれた時、
父と母の声は明るかった。
きっと、私に心配をかけさせないようにする為。
それが伝わって余計辛かった。
でもだからこそ！
私も明るく返しました。
そしてわかりました。
「やっぱり私はこの2人の子どもなんだ」って。
「Dream Box」という舞台の稽古期間中に
起こった出来事です。
Dream Boxで私が演じた８番という役。
そのものでした。
８番は、自分よりも周りを大切にできる人。
そして、自分が辛い時こそ笑顔であり続けようとする人。
「私がみんなを」と愛があふれる人。
私の両親そのものでした。
そして公演中ずっとおばあちゃんが
見守ってくれていた気がします。
私は人の死は
命を賭けて周りに何か教えようとしてくれてる
ものだと思っています。
大切な友達、先輩、恩師、親族、
今までたくさんの死と向き合ってきました。
その度に故人が教えてくれること。
全てのことに意味がある。
全てのタイミングに意味がある。
私はそう感じています。
おばあちゃん。
今まで本当にありがとう。
お父さんがこのブログを読んでるようなので
言葉では言えないこともここに書きます。笑
口から言葉で伝えると
すぐ涙が出ちゃうんでww
メールで伝えると
返信を見てまた泣いちゃうんでww
お父さん、お母さん。
長生きしてください。
沢山笑ってください。
それが娘の私の一生の願いです。
三輪紋子