私は友人を1人、がんで亡くしている。
※私の乳がんが見つかる前の話です
彼女は天真爛漫で穏やかな女性。
おっちょこちょいで、ほおっておけない、守ってあげたくなるような女性。
そんな友人に突然がんだと打ち明けられた。余命も宣告されたと。
私は気の利いた言葉どころか涙と鼻水しか出てこず励ますことさえ出来なかった。
あの時はごめん・・・
その日から私はスマホで鬼検索の日々。
少しでも友人の力になりたくてがんのことを調べ、がんの方のブログもたくさん読んで情報を集めた。
それもあって、私自身も以前よりがんを身近に感じるようになっていた。
それは今の私にとって、とてもありがたい事になった。
闘病中も彼女とよく長電話もしたし、体調のいい時にはランチにも出かけた。もともと笑顔の絶えない子で病気になっても笑顔をよく見せてくれた。
そして彼女はつらい治療を何度も乗り越え宣告された余命をはるかに超えて人生を終えた。
悔しくてたまらなかった。
その数年後、私の乳がんが見つかった。
乳がんが見つかってから彼女のことばかり思った。
あの頃の彼女の気持ちが少しだけどわかった気がした。
あんなに穏やかだった彼女が私なんかよりずっとずっと強い女性だったということも思い知らされた。
会いたいな。
会って話を聞いてほしい。
いつか天国で会ったら伝えたいことがたくさんある。