安倍首相が、新三本の矢として、新たな数値目標を掲げました。
国内総生産(GDP)600兆円,希望出生率1.8の実現,介護離職ゼロとのことですが,はて,希望出生率とは?
なんとも耳慣れないことばですね。
出生率というと、まず真っ先に挙げられるのは合計特殊出生率です。
少子化に関連して、まず何をおいても使われる指標で、簡単におさらいすると、1人の女性が一生に産む子どもの平均数を表す統計上の指標、というのがわかりやすい解説ですね。
その年の15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計して算出し、現在全国で1.42、茨城県は1.43です。
これが2.07あれば、現在の日本では人口維持が可能(人口置換水準
)と算出されています。
この希望出生率、実は、H26年5月8日、日本創成会議の人口減少問題検討分科会によって「ストップ少子化・地方元気戦略
」という提言の中で、発表されていたのですから、その後、1年半ほど漂っていたわけです。
この時、同時に発表された消滅可能性都市
について注目が集まったあまり、希望出生率にまでまわらなかったというところでしょうか。
「希望出生率」とは、「国民の希望が叶った場合の出生率」です。
少子化に歯止めをかける、というけれど、どうやって歯止めのかかり具合を検証すればよいのでしょう。もちろん人口増となれば一番良いのは当たり前なのですが、これは短期的には高齢者の寿命の延伸(死亡の減)などでも実現可能なのです。
だれもがわかる、なんらかの具体的なアドバルーンが欲しい。
現在の合計特殊出生率1.42を向上させようと考えると、一体いくつにすればよいのでしょう。人口学的には人口置換水準2.07はひとつの回答ではあるのですが、あまりに遠い遠い数字で、少子化を脱出したとされるフランスでさえ1.99(2013年)と、かないません。
なんとか、実現可能で、手の届きそうな数字はないか、、、。
無理矢理“産めよ増やせよ”ではなくて、希望する人が自然に子どもを育み、社会の繁栄がもたらされるような。(´・ω・`))))??
希望出生率は、夫婦の予定する子ども数に、独身者の結婚希望率や、結婚した人が離婚・死別するなどの影響を考慮し、以下のように算出されています。
希望出生率= 既婚者割合 × 夫婦の予定子ども数+ 未婚者割合 × 結婚希望割合 × 理想子ども数 × 離別等効果
【 全 国 】
1.8 ≒(34%×2.07人)+(66%×89%×2.12人)×0.938
【茨城県】
2.0≒(34%×2.1人)+(66%×89%×2.5人)×0.938
数字を見ていくと、未婚者割合66%、既婚者割合34%は、男女18~34歳を用いており、全国も茨城県も同率です。
結婚希望割合と離別等効果は県別では算出できないため、全国の数値を使用しました。
異なるのは、結局、子ども数のみ。(子ども数の出典は県政世論調査)
予定と希望ともに茨城県は全国より多めとなっています。
結局、未婚者をどうやって減らすのか、婚姻率がカギを握ることが見えてきます。(`・ω・´)
66%の未婚者の9割が結婚を望んで、結婚すればひと組あたり2.5人(現実には2.1人になってしまうかもしれませんが)の子どもが誕生するのです。
現在20代後半の既婚率は33%ですが、これが60%になれば1.8が実現可能と試算されています。また、20代前半の既婚率は8%ですが、これが25%になると2.1も達成できるとのこと。
まず、この希望出生率1.8を実現することが(相当高いハードルですが)最初の目標に据えられます。
しかし、残念ながら出生率を現在の1.42から1.8に増加させても、楽観はできません。(・д・`*)エー!
なぜなら、たとえ10年後の2025年に出生率を1.8にできたとしても、それでも2090年の人口は8000万人まで減少してしまうからです。
そこで、次なる目標として、さらに10年後の2035年の出生率2.1を達成すれば、人口置換水準をクリアできるので、その後の人口は9500万人を維持できることとなるのです。ε-(;-ω-`A) ヤレヤレ。
つづく