みなさん、こんにちは。
「感」を頼りにしている不動産鑑定士の池田です。
久しぶりですが、本日(2015.5.26)の日本経済新聞の朝刊(千葉・首都圏経済面)に大変気になる記事が出ていたのでコメントしたいと思います。
上場企業の新日本建設が過去の有価証券報告書の記載に誤りがあるとして延期していた2015年3月期の連結決算を発表した。
訂正は5期分に及んだ。
訂正に至る大きな原因は、依頼した不動産鑑定業者による不動産鑑定評価に誤りがあることが原因としている。
会社側は「監査法人も見抜けず、被害者だ」とのコメントを社長が発しているらしいが、そんなことを言っていられるのであろうか。
確かに不動産鑑定業者は専門家で、監査法人は会社の監査の専門家である。では会社の社長をはじめとする経営者は何の専門家であろうか。
そう、まさしく経営の専門家である。一番の被害者は会社ではなく、株主(投資家)やそこで一生懸命に働く従業員であると私は思った。
ここで、一番の問題は何か。
それは、専門職業家である不動産鑑定士が鑑定評価において誤りを犯したことである。
どのような誤りをしたのかはわからないが、言葉使いや誤字脱字ではないはずである。評価手法を誤ったのか、物件の確定を誤ったのか、それとも意図的に鑑定評価額を操作したのか。いずれにしても専門職業家としてあってはならないことである。
鑑定評価額については、同じ物件を同じ条件で3人の不動産鑑定士が評価をした場合、理論的には同じ価格になるはずであるが、実際に全く同じ価格がそろう確率はかなり低い。
それは、各不動産鑑定士の判断が介入するからだ。そして、その判断は不動産評価に関する専門職業家として国家的に認められているから可能であり、そのために各自は常に自己研鑽に励むのである。
よって、「判断」には責任が伴うことを自覚したうえで、説明責任を果たす必要がある。
依頼者(お客様)へのお願いとしは、単に評価報酬(費用)が安いから、鑑定評価額だけあればいいから内容はどうでも良いよという形で発注していないか、いくらの評価にして欲しい等の依頼者プレッシャーをかけていないか、無理な納期の依頼をしていないか等をもう一度考えていただきたい。
結局、そんな形で取得した鑑定評価書には今回のようなリスク(費用)がこの先ずっとかかることになる。
前職では多くの鑑定評価書を見てきた。一般的に大手鑑定会社は質が一定していて大きな疑問がわく鑑定評価書はなかった(評価額や賃料について少し疑問があることも正直あった)。
個人事業者でも、しっかりした鑑定評価書が多かった。でも、一部の非専門職業家の鑑定評価書も少なからず存在したことも事実である。
自身は常に専門職業家としてのプライドを持ち仕事に取り組むのは当然のこととして、依頼者(お客様)にも鑑定評価書を読むための基本知識の提供をしていくという不動産鑑定評価についての啓蒙活動の必要性を感じました。
今回の事を肝に銘じて日々仕事に打ち込んでいきたいと思いました。
池田不動産鑑定株式会社
不動産鑑定士 池田 孝
TEL:04-7189-8951 FAX:04-7189-8952
【主な業務内容】
○担保不動産の鑑定評価
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